温湿度ロガー

温湿度ロガーとは

温湿度データロガーとは、温度・湿度を自動で設置場所の温度・湿度を測定し、一定間隔で記録し続けられる機器です。

測定間隔が任意に変更可能で、輸送環境の保証や冷凍冷蔵庫内の温湿度えお把握することで、カビや細菌の発生リスクを予見したり、労働の快適性などを判断する用途で使用されています。

温湿度ロガーの使用用途

温湿度ロガーは、温湿度管理の保証が必要なあらゆる場所で幅広く使用されています。主な用途としては以下のような場所が挙げられます。

  • スーパー・コンビニの食品保管ケース
  • 冷凍ケース
  • 食品製造環境
  • 冷蔵庫・冷凍庫
  •  医薬品参考品
  • 倉庫
  • 低温輸送の荷物
  • コンピュータールーム
  • 実験室・研究室内
  • トラック・船・コンテナ
  • ワイン庫内
  • 美術館・博物館

温湿度データロガーの原理

温湿度データロガーは、温湿度センサーとデータ保管が可能なメモリー及び電池で構成されています。

1. 温度センサー

温度センササーミスタで、別名NTCサーミスタと呼ばれます。温度が上がると電流が流れやすく抵抗値が下がります。このように、温度の変化は電気抵抗に変化するため、その性質を利用し温度を測定します。

2. 湿度センサー

湿度のセンサは電気抵抗式と静電容量式の2種類に分類されます。電気抵抗式も静電容量式も質分を吸湿、脱湿する感湿材を電極で挟む構造で、水分を電気抵抗として捉えるか、静電容量で捉えるかで方式が違います。

主流は静電容量式で、湿度20%以下でも測定出来、応答速度も早いのがメリットです。電気抵抗式はノイズに強いため、センサー部分が小型化出来ます。

温湿度ロガーの選び方

温湿度ロガーには様々な機種があり、表示の有無、センサーの方式、データの抽出方法、使用環境などによって使い分けることが大切です。主な選び方のポイントは下記の通りです。

1. 表示やボタンの有無

表示・ボタンなし
温湿度のデータを蓄積することに特化したタイプです。操作はすべてコンピューターを通しておこなわれます。本体にボタンがないので、不慣れな担当者がデータを削除するリスクが小さいタイプです。

表示・ボタンあり
測定したデータが目視できるタイプです。正常に動作しているかどうかを確かめられるので、安心感があります。また、測定開始と一時停止が手元でできるので、測定箇所からデータを取り出す場所までの間無駄に温湿度が記録されることがありません。

2. センサーの方式

センサー一体型
本体にセンサーがついているタイプです。ケーブルなどがないため、断線などのリスクが低く壊れにいタイプです。

ケーブルセンサー型
本体からセンサーを伸ばせるので、狭い場所にも差し込めるタイプです。高温高湿で、本体を置けない場所や狭い場所の温湿度測定に活用されています。

3. データ抽出方法

常時通信タイプ
無線LANやBluetoothを使って、データを常時管理できるタイプです。温度の監視が必要な場所などで役に立ちます。

抽出タイプ
一定期間データを集積し、その後データを抽出するタイプです。FDAやGMP、HACCP、ISO9001の品質マネジメントシステムなど、厳密なデータ保証が必要な場合に使われます。データ抽出はPCだけでなく、スマホやタブレットにも対応している機器も発売されています。

4.使用環境

高精度タイプ
厳しい環境の中で使用できるように温湿度ロガーです。温湿度ロガーをステンレスで覆ったタイプで、高温の測定が可能です。

防水タイプ
屋外で使用されるタイプです。雨が降りこんでも故障せず、安心して使えます。

校正タイプ
GMPやHACCP、ISOなど、各種企画に準拠する測定の場合は、定期的な構成が必要です。メーカーでも校正を請け負っていますが、メーカー校正品を二次標準として使用する場合もあります。

温湿度ロガーのその他情報

温度と湿度の関係

通常温度と湿度は密接な関係をもちます。温度が低いほど空気中に含む事が出来る水蒸気の量が少なくなり、逆に温度が高いほどより多くの水蒸気を含む事ができます。このことで、結露のリスクやカビの発生リスクなどが判断できます。

また、温度が高くても湿度が低ければ快適に感じるなど、人間の感覚にも影響しています。このことから温湿度ロガーは、労働衛生や店舗の快適性の管理など多用途に使用されています。

参考文献
https://www.keisokuten.jp/file.php?id=4236
https://www.jqa.jp/service_list/management/management_system/
https://product.tdk.com/info/ja/products/sensor/sensor/humidity/technote/tpo/index.html

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