コンテナ洗浄機

コンテナ洗浄機とは

コンテナ洗浄機

コンテナ洗浄機とは、様々な種類の容器を洗浄する機械です。

コンテナ洗浄機は、容器洗浄を人が手作業で行うよりも効率よく衛生的に洗浄するための機械です。人が手洗いで洗浄する場合は、時間効率を上げても限界がある上に、高温や強い洗浄剤を使っての洗浄は難しく、仕上がりにムラができる可能性があります。洗浄機はこの点の改善に大きな効果が出ます。

コンテナは、食品、サニタリ、物流などの分野で広く使用されており、汚れたら洗浄して再利用することがコスト面で有利です。コンテナ洗浄の方法は、機械洗浄、浸漬洗浄、クリーニング洗浄などがあります。

コンテナ洗浄機の使用用途

コンテナ洗浄機を導入する場合、最初に、洗浄したいコンテナの量を考え、バッチ式の小型の洗浄機か、コンベヤ式の大型の洗浄機かを選択します。バッチ式は小型で省スペースに特化しており、コンベヤ式は大型で大量処理に適しています。

コンベヤ式は、洗浄のみか、洗浄後に乾燥や脱水を必要とするかで種類が分かれます。水産・肉・食品・飲料などの食料関連からサニタリなどの衛生関連など多岐にわたる業種で使用されています。

コンテナ洗浄機の原理

コンテナ洗浄機は、洗浄にかける時間、水圧、水量、水温、強力な化学洗剤などをコンテナの材質に応じて最適に組み合わせて、質の高い洗浄を可能にしています。

洗浄時の水圧には低圧と高圧があり、低圧の場合は、全体を洗うのに効果的で高温による洗浄ができるため、衛生面で優れていますが、ピンポイントの強い汚れには不向きです。

一方、高圧洗浄の場合は、高圧噴射をピンポイントに直接吹きかけることで汚れを粉砕できるため、強い汚れに効果的です。全体的な洗浄には、ムラができやすいことや、水量は抑えられるものの消費エネルギーが大きい問題があります。

また、洗浄剤は汚れの種類やコンテナの材質などにより的確なものを選択します。

コンテナ洗浄機の種類

1. バッチ式洗浄機

バッチ式洗浄機は、洗浄~遠心脱水まで自動で行うタイプです。省スペースで設置面積が狭い場所に適しています。120枚/h程度以下の能力の場合に使われます。

2. コンベア式洗浄機 (洗浄のみ) 

コンベア式洗浄機は、コンテナをコンベヤに連続して流すので大量処理が可能です。300~2,000枚/h程度の処理まで対応でき、1,000枚/h以上の場合は、マテハン機器が必要です。

3. コンベヤ式洗浄機 (洗浄・ブロア乾燥) 

洗浄後、高速・高温の風を当ててコンテナを一気に乾燥させます。300~2,000枚/h処理まで対応が可能です。

4. 洗浄脱水機 (洗浄・遠心脱水) 

乾燥工程に熱風ではなく、遠心力を使うのでランニングコストの軽減が可能です。処理能力500~2,000枚/hに対応します。

5. 遠心脱水機

遠心式により脱水する装置で、オフラインで使用します。処理能力500~3,000枚/h程度に対応できます。残水1%程度まで脱水が可能です。

6. 無人ロボット搬送

処理能力は最高2,000枚/hまで対応可能です。500枚/hの小型ラインを連結して、処理能力をアップさせます。バリエーションも豊富にあります。

コンテナ洗浄機のその他情報

1. コンテナ洗浄機のメリット

  • 処理能力が高い
    例えば、作業員2名の場合、手洗いに比べ、コンベア式洗浄機では7倍以上の処理能力向上ができます。洗浄時間の大幅短縮と人出不足が解消されます。

  • 強力な洗浄
    手洗いの場合、40℃程度の湯で安全な中性洗剤を使って洗浄しますが、洗いムラが起きやすいと言えます。洗浄機は60~80℃の高温度で、強力な洗浄剤を使うので、ムラのない均一な洗浄が可能です。

  • 無駄な水の使用がなく低コスト
    手洗いの場合、作業員や状況に影響され水の使用量が不均一になりやすい一方で、洗浄機は水の使用量が一定であるため、無駄な水の使用がありません。

2. コンテナ洗浄機用の洗浄剤

汚れの質、洗浄方法、コンテナの材質などに合わせて、種々の洗浄剤が使われます。

洗浄剤は、粉末タイプと液体タイプが用いられます。塩素成分が配合され、除菌・消臭効果が大きいタイプ、油脂・たんぱく質のよごれの除去能力が大きいタイプ、洗浄機内にスケールが付きにくいタイプなどがあります。

また、リン酸塩が配合された劇薬のもので洗浄力が高いタイプ、特殊分散剤の働きで汚れの再付着を防止できるタイプ、抑泡性に優れたタイプなど種々あります。

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