LEDビジョンとは
LEDビジョンとは、LEDディスプレイを利用した大型の電子看板です。
従来の広告に代わって、画像や映像などで広告を掲示することに活用されています。明るさに優れているため日中の屋外でも視認性が良いことが特徴です。また、従来広告・ディスプレイよりコンテンツの入れ替えが容易であるという利点があります。屋内用や屋外用がある他、様々な種類の製品があります。
LEDビジョンの使用用途
1. 概要
LEDビジョンは、主に大型広告・掲示に用いられている製品です。屋内外において様々な用途で用いられています。
屋外型LEDビジョンの主な用途は下記の通りです。
- 店舗看板 (特にビル・テナントなどの外壁)
- 大型自立看板
- 映像による空間演出や動画広告 (野外コンサートやイベントなど)
- 案内用看板
- スタンド看板
屋内型LEDビジョンの主な用途は下記の通りです。壁だけでなく床、天井などにも設置することができます。
- 店内案内
- 施設案内
- オフィス
- 催し物などにおける展示ブース
- コンサートホールにおける催し物案内
2. デジタルサイネージとの違い
LEDビジョンと類似のものにデジタルサイネージがあります。デジタルサイネージは近くで見る(視認距離が近い)ことに適している媒体です。そのため、店舗の入口や駅構内にある広告など、視認距離が近く、情報提供や顧客対応を行う場所に設置されています。一方、LEDビジョンは明るくて目立ち大規模なビジュアル広告や展示に適している媒体です。そのため、ビル壁面の大広告、駅や空港の電子掲示板などに多く使用されています。
LEDビジョンの原理
1. 概要
LEDビジョンはLED素子を発光させて画像や映像を映し出す装置です。LEDビジョンにはLED素子を組み込んだLEDモジュールが多数組み込まれています。画像や映像の表示にあたっては、コントローラーから電気信号によって電流の制御が行われ、モジュールのダイオードが点灯します。
液晶モニターは、画面をバックライトで照らすことで発光させる一方、LEDビジョンはLED素子自体が発光するという点が決定的に異なります。LED素子自体が発光することにより、液晶モニターの約20倍の明るさで表示させることが可能です。
2. ピクセルピッチ
LEDビジョンのLED電球の間隔のことをピクセルピッチと呼びます。ピクセルピッチの細かさとLEDビジョンの大きさによって、LEDビジョンの解像度が決まります。例えば、LED球の間隔が10mmであれば10mmピッチです。適切なピッチサイズは次式で表されると言われています。
視認距離(m) ÷ 1.16 = 最適なピッチサイズ(mm)
これは例えば、ピッチサイズが10 mmであれば、視認距離は 11 mとなる計算です。
3. リフレッシュレート
もう一つのLED ビジョンの特徴は、リフレッシュレートが高いことです。これにより、滑らかで鮮明な映像を表示することができます。通常のテレビや PC モニターのリフレッシュレートが 60Hz 程度であるのに対し、LED パネルは最大で 3840Hz の高い更新頻度を実現することが可能です。
4. その他
LEDビジョンはベゼル (枠) がないため、複数のビジョンを並べて大きな1枚画とすることが可能です。そのため、サイズを柔軟に設置場所に合わせることができます。防塵・防水機能に優れ、動作温度は-20℃~60℃まで対応しています。湾曲した曲面にも設置可能です。
LEDビジョンの種類
1. 概要
LEDビジョンには様々な種類があります。屋外型は日中の太陽光の下でもはっきりと見えるように明るさが設定されており、屋内型LEDビジョンは、近距離でも綺麗な映像を映し出すためにピクセルピッチが細かくなっています。視聴距離や設置スペースに合わせて、ビジョンの大きさやピッチサイズを決定することが必要です。
その他、特殊なLEDビジョンは下記の通りです。
2. 透過型LEDビジョン
透過型LEDビジョンとは、素材を通して背景を見ることができるLEDビジョンです。半透明なアクリル板などを用い、LEDモジュールの素子の間を光が透過するように設計されています。例えば、屋内外を仕切る面に設置すると、室内からは、LEDビジョンを通して外を、外からはLEDビジョンを通して室内を見通すことが可能です。
3. キューブ型LEDビジョン
キューブ型LEDビジョンは、形状が立方体となっているLEDビジョンです。3面から6面の複数の面にLEDビジョンが配置され、様々な角度から視聴することができます。店先の看板や室内の天井、屋外などに用いているLEDビジョンです。