レーザー距離計

レーザー距離計とは

レーザー距離計

レーザー距離計とは、レーザー光を利用して距離を測定する道具です。

一般的には、片手で持てる大きさの製品がほとんどです。建築・土木の現場や漁業など、幅広い分野で活用されています。近年では、林業の現場での応用も進められています。

とても高い精度で、接触せずに距離を測定できる点が特徴です。機器によっては、±1.0mmの精度で測定できる製品も販売されています。レーザー光を利用して測定するため、周りに強い光がある場合や荒い素材の測定面では誤差が生じる場合があります。

レーザー距離計の使用用途

レーザー距離計はさまざまな用途で使用される機器です。以下はレーザー距離計の使用用途一例です。

1. スポーツ

レーザー距離計は、さまざまなスポーツイベントで距離の測定に使用されます。陸上競技やクリケットなど、正確な距離計測が必要な競技で活用されることが多いです。

特に広く使用されるスポーツはゴルフです。フェアウェイやグリーンまでの距離を正確に測定するために使用されます。正確に距離を測定することによって、ゴルフプレイヤーはクラブの選択やショットの戦略を最適化することが可能です。

2. 土木・建築

建築現場や不動産業界では、レーザー距離計が建物や土地の寸法を正確に測定するために使用されます。部屋の面積や体積を測定したり、建築物の寸法を取ったりするのに便利です。

また、土木工事ではレーザー距離計が地形の測量に使用されます。地点間の距離を測定するために使用されるほか、地形の高度や傾斜角を計算ために利用されることが多いです。

3. 漁業・狩猟

漁業分野では、船舶が接岸する際に岸との距離計測に使用されます。また、潮位を測定する場合や適切な航行経路を選択する場合に使用することも多いです。

また、狩猟において、獲物までの距離を測定するために使用されます。狩猟者は正確な距離を知ることで、適切な射撃距離や弾道の調整を行うことが可能です。

レーザー距離計の原理

レーザー距離計は、レーザー光の反射を基に距離を測定する原理です。レーザー距離計が測定を開始すると、レーザーデバイスから光が発射されます。このレーザー光は対象物に照射され、対象物によって反射されます。反射された光は一部がレーザー距離計に戻ってきます。

この反射光を検知するのが、レーザー距離計内部の受光素子です。この受光素子は対象物からの反射光を検出し、距離への換算に寄与します。受光素子が反射光を検出すると、発射時刻と受光時刻の間の時間差を計測します。

この時間差は、レーザー光が対象物までの距離を往復するのにかかる時間を表しています。レーザー光速度は一定であるため、逆算して距離に変換することが可能です。

レーザー距離計の種類

レーザー距離計に用いられている主要な方式は、パルス方式と位相差検出方式です。

1. パルス方式

レーザー距離計が短いパルス光を発射し、対象物からの反射光の往復時間を計測することで距離を求める方式です。パルス方式は、比較的長い距離の測定に適しています。光パルスのエネルギーが十分に保たれるため、数百メートルから数キロメートルの距離を測定することが可能です。

また、一般的に高い測定精度を提供します。ただし、距離が長くなるほど精度が悪化するため、適切な条件下で使用することが必要です。

2. 位相差検出方式

連続的な波を使用し、対象物までの光の位相差を計測することで距離を求める方式です。光の位相差は波長に対する位相のずれを示しており、これによって距離を算出します。

測定誤差が少なく、高精度な距離測定が可能です。ただし、光の位相差を利用するため、比較的短い距離の測定に使用されます。数十メートルから数百メートル程度の距離を測定するのに適しています。

また、連続的な波を使用するため、非常に高速な測定が可能です。リアルタイムの測定や動きのある対象物の追跡に適しています。

参考文献
https://www.cybernet.co.jp/optical/course/word/r06.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/32/6/32_6_511/_pdf
https://www.keyence.co.jp/ss/products/process/levelsensor/type/laser.jsp

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