フローメーター

フローメーターとは

フローメーター

フローメーターはその名の通り液体やガスの流量を表示する機器になります。

構造的には筒状の内部に浮き子(フロート)が入っており、入口から液体やガスが入ると浮き子(フロート)が上下に移動して流量を表示します。

構造は単純ですが材質や用途により多種多様のフローメーターがありますので、ガスボンベなどに取り付けて簡易に流量を見る物もあればニードルバルブを取り付けて流量を精密に制御できるものもあります。

内部の浮き子(フロート)を変更すれば小流量から大流量まで対応できるので、多くの業界で使用されています。

フローメーターの使用用途

フローメーターは産業界で多く使用されています。例えば水冷式ブロワーの冷却水量や、熱交換器の冷却水量の管理などです。これらは精密な制御は必要ないので、構造的にも簡単なものが使用されています。

また、TIG溶接の際には必ずアルゴンガスやヘリウムガスを使用しますが、その際のガス量の制御にも使われます。この場合はガスボンベ出口に直接取り付けてガスの流量を制御します。

それ以外にも半導体などで配管を洗浄(パージ)する際の窒素ガスの流量コントロールにも使用されます。この場合は精密な流量コントロールが必要なので、ニードルバルブと警報器がセットされたものが使用されます。

このようなタイプを購入すると後付でバルブを取り付ける必要が無くなるのでとても便利です。

フローメーターの原理

フローメーターには筒状の構造物の中に浮き子(フロート)が入っており、下から上に向かって流体が流れることでフロートが持ち上がります。その際にフロート前後で圧力差が生じ、この圧力差とフロートの重量が釣り合う位置で静止し、その位置を読み取ることで流量を求めます。

フローメータの原理

図1. フローメータの原理

フローメーターは構造が単純であるため、安価で電源がいらず、フローメーターを垂直に配置すれば取り付け位置をあまり考えずに使用することができます。一方で、フロートの位置を目視で読み取るため、精密な流量測定には向きません。

浮き子(フロート)の大きさにより表示できる流量が変わるので、必然的に流量が多くなるにつれてフローメーター自体も大型化します。

非常に単純な構造なので取付位置などあまり考えずに使用する事も出来ますが、意外と使用するのには注意が必要です。特にガスで使用する場合は流すガスの圧力と温度を一定にする必要があります。

なぜならガスはその圧力と体積で量が変化するからです。

その為、フローメーターの設計と異なる圧力、温度のガスを流した場合は必ず換算する必要があります。

フローメータのその他情報

フローメーターの使い方

フローメーターの使い方は非常に単純で、流量を測定したい配管にフローメーターを接続し、フロートの位置を確認しながらバルブで調整することで流量制御ができます。

ただし、使用にあたりフロートの読み取り方に注意を払う必要があります。 フローメーターには様々な形状のフロートがありますが、その形状により読み取り方が異なります。

基本的にフロートの読み取り位置についてはJIS B7551で規定されています。ただし例外もあるため、フロートの読み取り方はメーカーに正しく確認する必要があります。

フローメータの読み取り位置

図2. フローメータの読み取り位置

また、フローメーターで流量制御する時は入口側の圧力を一定にするのか、出口側の圧力を一定にするのかよく考える必要があります。

例えば出口側の圧力が常に一定であれば、入口側にバルブを取り付けて流量制御しましょう。逆に入口側の圧力が常に一定であれば、出口側にバルブを付けて流量をコントロールする必要があります。

参考文献
https://www.ofr.co.jp/
https://www.kofloc.co.jp/product/list.php?type=1&category_id=63

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