ケーブル探知機とは
ケーブル探知機とは、地中に埋設された電気および通信ケーブルや、壁の中に埋設された電気ケーブルおよび通信ケーブルの位置や深度などを探知する装置です。
ケーブル探知機はさまざまな深度に対応しており、探知が難しい道路上や障害物がある場所の探知が可能な機種もあります。また、ケーブルの位置や深度のほか、破損個所の検出も可能です。ケーブルの位置を検知する手段を応用して、ケーブルの他、鉄筋や水道管、筋交いなどの検出にも対応しています。
ケーブル探知機の使用用途
ケーブル探知機は、主に以下のような用途に使用されます。
1. 電力ケーブルおよび通信ケーブルの探知
ケーブル探知機は、高圧および低圧の電力ケーブルの位置や深度、断線箇所などを調べるために使用されます。このような電力ケーブルの探知は、送電網の整備や保守、故障対応などの点から非常に重要です。
また、電話線や同軸線、LANケーブルなどの位置や深度、接続状況などの調査にも使用されています。通信ケーブルの探知は、通信網の整備や保守、故障対応などに非常に重要です。
2. ガス管・水道管の探知
ケーブル探査機は、ケーブル以外の探知にも使用されています。例えば、金属製のガス管や水道管の位置や深度、漏水箇所などを調べるために有用です。ガス管や水道管の探知は、配管網の整備や保守、漏水対応などの点から非常に重要です。
ケーブル探知機の原理
ケーブル探知機は、主に送信機と受信機と表示装置で構成されています。送信機から目的のケーブルに電気信号を送り、受信機はその信号を受けてケーブルの情報を得る仕組みです。このとき、対象となるケーブルが露出していれば、送信機を直接接続して電気信号を送信可能です。地中や壁に埋設されている場合には、発信機を地上や壁表面に配置し、間接的に電気信号を送信しています。
発信機から送信された電気信号は、ケーブル内を流れます。このとき、ケーブルの周囲には微弱な電磁波が生じ、これを探査信号として受信機で検出すれば、ケーブルの位置や埋設されている深度などを検出可能です。なお、発信機からは特定の周波数と強度の交流信号を送っています。
受信機はアンテナにより構成されており、ケーブルの周囲に生じる微弱な電磁波よりなる探査信号を検出しています。つまり、受信機を移動させることで、目的のケーブルの位置や深度の検出が可能です。その結果は表示装置に表示されます。
ケーブル探知機のその他情報
1. ケーブル探知機が配管を検出できる理由
ケーブル探知機は、金属製のガス管や水道管の検出もできます。金属には導電性があるため、各配管に電流を流せば、ケーブルと同様に周囲に微弱な電磁波が生じます。
この電磁波を探索信号として検出すれば、各配管の位置や深度の検出が可能です。さらに、漏水などがある場合は、その部分は探査信号が変化するため漏水箇所の特定できます。
2. ケーブル探知機の機能
ケーブル探知機にはさまざまな機能があり、以下の2つの機能が代表的な基本機能です。
連続深度測定機能
連続深度機能は、連続して深度を測定する機能です。リアルタイムで表示装置の画面に深さが表示され、深度の推移が分かります。なお、急に浅くなる区間も簡単に発見可能です。
ピークホールド機能
ケーブル探知機で例えば配管の探索をしている場合に、探査信号は探している配管の上が最大値 (ピーク値) です。そこで、ケーブル探知機はこのピーク値を記憶するピークホールド機能を持っています。
ピーク値を記憶しているため、目的の配管を通り過ぎてしまった場合には作業者に通知可能で、慣れない人でも使いやすくなっています。
3. ケーブル探知機のレンタル
ケーブル探知機は専門的な測定器であり、高価な装置です。また、使用頻度や目的によって必要な種類や性能が異なります。そこで、ケーブル探知機のレンタルサービスが展開されており、さまざまな種類や性能のケーブル探知機を低価格で借りられ、使い方や注意点などの説明も受けられるため、多く利用されています。
参考文献
https://www.measuring.jp//
https://sooki.co.jp/irental/product-category/ct05/ct05-02/
https://www.fujitecom.co.jp/products/pl-g/
https://www.eg.aktio.co.jp/