締固め機械

締固め機械とは

締固め機械

締固め機械とは、建築・土木現場において、地盤の締固めを効率的かつ効果的に行うことを目的とした土木用機械です。

地盤に振動や圧力を加えることにより、土中の密度を高くし、地盤を固める作業を締固めといいます。土壌の質は、現場ごとに異なるため、さまざまな土質に対応できるよう、締固め機械にはさまざまな種類があり、機能も多様です。

そのため、良好な地盤を形成するには土壌の質を見極めて、最適な締固め機械を選択することが重要です。

締固め機械の使用用途

締固め機械は、地盤の締固めを効率的かつ効果的に行うことを目的とした土木用機械で、主に建設現場で使用されます。

具体的な使用例は以下の通りです。

  • 堤防や護岸整備での土の締固め
  • アスファルト舗装での仕上げ作業
  • 駐車場整備などでの土や砂利の締め固め
  • 歩道や宅地などの締固め作業
  • 水道管工事などでの埋戻作業
  • パッチング作業

公共整備などの大きな事業から宅地整備まで、様々な場面で使用されています。

締固め機械の原理

締固めの方法は2つあり、大きな荷重をかけて固める方法 (静的荷重の利用) と振動や衝撃を与えて固める方法 (動的荷重の利用) に分けられます。

締固め機械は、機械の重量又は振動、衝撃を与え土壌などの空隙を減らし、密度を高めることで締固めを行ないます。適切な締固めを行なうことで、土や砂利が安定し必要な強度の確保が可能です。

締固め機械の種類

締固め機械には多くの種類があり、作業内容や工程により使い分け使用します。

1. ロードローラー

ロードローラーと呼ばれるものにはいくつかのタイプがあります。大型のタイプには、マカダム式やタンデム式、コンバインド式があります。これらの機械は、鉄製の車輪もしくはゴム製のタイヤで構成され、車体重量を利用し締固めを行ないます。

また、小型のハンドガイド式は、手で押すタイプのロードローラーで、大型の機械が使用できない狭い場所での作業で使用されます。

2. タイヤローラー

車体の前輪と後輪が、複数のタイヤで構成されているロードローラーで、鉄製のローラーではなくタイヤを使用しているため重量が軽く、騒音が低いのが特徴です。路床や路盤の締固からアスファルトの仕上げまで使用でき、多くの場所で活躍しています。

3. 振動ローラー

ローラーを振動させることで、車体の重量に加え振動により転圧を行ないます。タンデム式やコンバインド式、ハンドガイド式などに採用されており、振動させることで自重の3〜4倍程度の転圧が可能で、砂利や砂などの締固めに適しています。

4. ランマー

本体の自重と転圧盤の上下運動により、地面に強い衝撃を与え締固めを行ないます。駆動源はエンジン式の他、環境に配慮した電動式のランマーもあり、狭い場所での施工や 軟弱な地盤の締固めに適しています。

5. プレート

転圧盤上に搭載した起振機で振動を起こし、締固めを行うと同時に、前進させることができます。よく似た機械にランマーがありますが、ランマーは上下運動による衝撃で締固めを行なうのに対し、プレートは振動させることで締固めを行なうものです。

プレートはコンパクトで小回りがきくため、ローラーが使用できないような狭い場所や、部分的な修繕などで使用されます。

締固め機械のその他情報

作業に必要な資格

締固め機械を使用し建設現場で作業する場合は、「締固め用建設機械運転特別教育」を受講する必要があります。締固め用機械の運転に必要な一般的事項や法令などの座学と、運転や操作などの実技からなる講習で、合計10時間の講習を受講することで資格の取得が可能です。

同じような締固め作業をする際に、「プレート」「ランマー」なども使用されますが、これらの製品を使用する場合は、「振動工具取扱作業者安全衛生教育」が必要です。違いは「自走」するかどうかで、運転席の有無ではなく移動するための動力の有無で判断されます。

狭い場所で使用される「ハンドガイド式」のローラーは、地面に立った状態で操作しますが、移動用のエンジンにより機械自身が自由に移動できるため「自走式」であり、ローラーの資格が必要です。

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