プリント合板とは
プリント合板とは、木目模様をはじめ、各種絵柄を印刷した紙などの化粧シートを合板の表面に張り合わせた建材です。
一般的に、建築物の内装や家具の側板などに使われています。特徴として、デザインの自由度が高い、価格が安い、施工性が良いことが挙げられます。
プリント合板の使用用途
プリント合板は、建築材料として床材や壁材、天井材などに使われる他、家具の素材としても広く使われています。また、インテリア雑貨の素材としても人気があります。
プリント合板は、表面が美しく、木材特有の温かみを持つため、使用される場面はさまざまです。合板を表面処理して直接印刷するダイレクト方式もありますが、印刷したシートを合板に張り付けるラミネート方式が主流となっています。
プリント合板の特徴
プリント合板の特徴は、表面に印刷されたデザインです。木目調のものやタイル模様、ストライプ柄などデザインの種類が豊富で、また独自のデザインを作ることもできます。
長所
1. デザインの自由度が高い
デザイン性が高く、好みのデザインを自由に選べる点が大きな魅力です。プリント合板は、木目調や抽象柄など、好みに合わせて自由に選ぶことができます。
また、表面にシート状の加工が施されているため、木材と比べて再現できる色や柄が多いです。
2. コスパがいい
経済的でありながら、使い勝手が優れている点も魅力的です。プリント合板は、天然木材と比べて安価で入手できます。また、耐久性にも優れており、傷がつきにくく、水に強いため、長期間使用することができます。
3. 手入れが簡単
表面保護を目的に仕上げ塗装が施されているため、手入れが簡単です。プリント合板は表面に仕上げ塗装が施されており、汚れや傷がつきにくく、手入れが簡単です。抗菌仕様のものは、衛生的に使用することができます。
4. 加工が簡単
日曜大工の材料として、家庭用工具で手軽に施工できる点も長所の1つです。プリント合板は、天然木材と同様に加工しやすく、手軽にホームセンターなどで簡単に入手することができます。また、木工用ボンドやネジを使って、素人でも組み立てることができます。
短所
プリント合板の短所は、湿気に弱く、湿気が多い場所や水分の多い場所では膨張して変形する場合があることです。そのため、水回りや屋外での使用には適していません。
プリント合板には、接着剤等にホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれている場合があります。そのため、シックハウス症候群を引き起こす恐れがあり、適切な換気などの安全性に注意が必要です。
プリント合板の種類
1. 塩化ビニール合板
塩化ビニール樹脂を主原料として作られたラミネートシートのことです。塩化ビニールラミネートシートは、防水性、耐久性、絶縁性、耐薬品性などがあり、建築材料やインテリア、包装材料などさまざまな用途で使用されます。
また、加工性が良く、成形加工や溶着加工が可能です。そのため、壁材や天井材、フロア材、カーテンやシート、テーブルクロスなどに使用されます。
ただし、近年は、焼却時にダイオキシンなどの有害物質を発生する問題が指摘され、環境への影響や健康被害などが懸念されています。そのため、塩化ビニール合板の代替として、環境に優しいオレフィン合板が注目されています。
2. オレフィン合板
ポリプロピレンやポリエチレンなどのオレフィン系樹脂を主原料として作られたラミネートシートを表面に張った合板です。オレフィン系樹脂は、燃焼時に有害ガスを発生しにくいため、環境にやさしい素材として注目されています。
オレフィンラミネートシートは、印刷加工も可能で、高品質な印刷ができるため、ポスターやパンフレット、ラベル、包装材料などにも使用されます。また、オレフィン系樹脂は熱可塑性があり、成形加工や溶着加工が可能で、さまざまな形状に加工することができます。
プリント合板の選び方
1. 強度
プリント合板は、使用目的に適した強度を持つ製品を選ぶ必要があります。例えば、壁面材やフローリング材として使用する場合には、耐久性や水や汚れに強いものが最適です。また、家具や建具などに使用する場合には、デザイン性や加工性を重視したものが望ましいです。
2. 予算
プリント合板は、種類や品質によって価格が異なります。予算が限られている場合には、予算の中で最も使用目的に適したプリント合板を選ぶことが大切です。
3. 加工方法
加工方法も、プリント合板の選択に重要な要素です。プリント合板は、切削、穴あけ、接着などの加工が必要になる場合があります。加工性の高いプリント合板を選ぶことで、効率的かつ正確な加工が可能になります。
4. デザイン性
プリント合板には、木目調やタイル調、モノトーンなど、さまざまなデザインがあります。使用する場所や雰囲気に合わせて、適したデザインのプリント合板を選ぶことで、より美しい仕上がりとなります。