リン酸ジルコニウムとは
リン酸ジルコニウムは、酸性の化合物(CAS番号:13765-95-2、MITI番号:1-723)で、英語名はZirconium phosphateまたはZirconium bis (phosphate)、化学式はH3O4PZrと表記します。
白色の粉末で、水および有機溶媒にほとんど溶けませんが、酸には良く溶けます。加熱すると分解され、塩基性の溶液中で加水分解されます。
通常、リン酸ジルコニウムとは、ビス(リン酸)二水素ジルコニウム(IV)、トリス(リン酸)水素二ジルコニウム(IV)、テトラキス(リン酸)三ジルコニウム(IV)、テトラキス(リン酸)八水素ジルコニウム(IV)等の総称として使われています。
ビス(リン酸)二水素ジルコニウム(IV)(化学式:H2O8P2Zr、CAS番号:13772-29-7、MITI番号:1-723)において、化学物質管理促進法(PRTR 法)及び毒劇物取締法においては非該当、消防法では危険物に該当しない物質です。
リン酸ジルコニウムの使用用途
ジルコニウム化合物の一種であるリン酸ジルコニウムは、試験研究用試薬、封着材、吸着材、電解質材、イオン交換材等に利用されており、様々な用途に合わせた粒子に加工して用いる事が出来ます。
さらに、粒子を凝集したり、焼結したセラミックスとする利用法もあり、無機系抗菌剤、臨床透析器、イオン交換体などの用途で使用されています。
Fe、Co、Ni、Cu、Agを含む金属リン酸ジルコニウムを触媒として、アンモニアを分解することによって、水素を発生させることもできます。