スプリングバランサーとは
バランサーとは、現場での作業効率の向上のため、疲労を軽減や工具の安定のため、重要な設備として使用されています。固定型、走行型などがあり、使用目的にあったバランサーを使用する必要があります。
スプリングバランサーは、機械・装置を懸垂するための機器です。
吊り下げたい物の重さをゼロに近づけ、軽い力で上下操作できるようにします。任意の高さでバランスが取れるので、自由度が高くなります。スプリング(ゼンマイ)の張力を利用しており、動力はゼンマイとなります。
スプリングバランサーの使用用途
バランサーは様々なタイプがあり、固定型、走行型、クリーンルーム用など、使用用途に応じて適切に選定する必要があります。
スプリングバランサーは、主に吊り下げて使用する電動工具や芯出し作業に使用されます。ただし、荷物などの脱着作業には不向きなので、その場合はエアバランサがおすすめです。
クリーンルーム内では、クリーンルーム仕様のスプリングバランサーを使用します。半導体集積回路、液晶パネルなどの製造工程で使用するトルクドライバや、バキュームピンセット等の手動工具の懸垂に便利です。
スプリングバランサーの原理
上からフックでバランサーを吊り下げて、下のフックへ工具等を下げて使用します。
スプリングバランサーはスプリングのトルク変化(回転軸まわりに生じる力変化)を、テーパドラム(構造物の経・幅・厚みなどを先細りになっているドラム))にすることによりバランスが取れる機構にしたものです。
動力の供給源は、スプリング(ゼンマイ)の張力を使用しているので、電気や空気による動力は不要となります。
スプリングの調整にはラチェット式、ハンドル式等があります。
- ラチェット式
動作方向を一方に制限するための機構で、主に歯車あと歯止めを組み合わせ、歯を傾けることにより、一定の方向性をもたらしている。この調節により、吊り替えが多い場合などに便利で、空荷でもワイヤロープを任意の位置に停止できる。 - ハンドル式
ハンドル(つまみ)を左右に回して調節します。
クリーンルーム仕様のスプリングバランサーは密閉型のケースが粉塵の飛散を防止する仕様となっていたり、静電気対応済 ケースが導電性で、ワイヤを使ってアースを取ることが可能なものがあります。
参考文献
http://www.endo-kogyo.co.jp/japanese/pdf/product/balancer/sb.pdf
http://www.endo-kogyo.co.jp/japanese/product/balancer/index.html
http://www.palamatic.org/?yclid=YSS.EAIaIQobChMIz5fU1buN7QIVz6uWCh0KFwokEAAYAyAAEgKj8fD_BwE