ソーラータイムスイッチとは
ソーラータイムスイッチとは、日の出・日の入りに合わせて電灯などの機器を自動で制御する装置です。
照明回路などの自動点滅を目的に使用されます。照明回路を自動的に点灯・消灯したい場合は、タイムスイッチや自動点滅器が使用されます。タイムスイッチは時刻のみで点灯・消灯させるため、夏季・冬季の切り替わりの際は設定変更が必要です。
また、自動点滅器は周辺照度を基に入・切するため、不要動作や誤不動作する場合があります。ソーラータイムスイッチの最大の特徴は、あらかじめ地区ごとの日出・日入時刻が記録されている点です。
設置地区と時間を設定するだけで、日照の時間に合わせて照明回路を動作させます。これにより、設定変更などをせずに運用することが可能です。
ソーラータイムスイッチの使用用途
ソーラータイムスイッチはさまざまな用途で使用される部品です。以下はソーラータイムスイッチの使用用途一例です。
1. 広告看板
ソーラータイムスイッチは、屋外の広告看板や表示板の制御に使用されます。夜間になると自動的に看板を照らし、明るくなると自動的に消灯するように設定することが可能です。
これにより、看板の視認性を向上させると同時に、昼間の日光の下では不要な電力消費を避けることができます。
2. 街路灯
街路灯の制御にも使用されることが多いです。街路灯は夜間に点灯する必要があります。そのため、ソーラータイムスイッチは夜間になると自動的に街路灯を点灯させ、日の出時に自動的に消灯するように設定します。
これにより、電力の節約と運用の効率化が可能です。ソーラータイムスイッチはタイムスイッチよりも、屋外照明用途に特化しています。
3. 防犯照明
ソーラータイムスイッチは、防犯目的で使用される照明装置の制御にも有利です。暗くなると自動的にライトを点灯させ、明るくなると自動的に消灯するように設定します。これにより、セキュリティを向上させ、不正侵入や犯罪行為を抑止することが可能です。
4. 屋外装飾照明
屋外のイベントや季節の装飾照明の制御にも適しています。特定の時間帯に自動的に装飾照明を点灯させ、指定した時間に自動的に消灯するように設定すること可能です。
手動でスイッチを操作する手間を省きつつ、イベントや季節に応じた装飾効果を提供します。
ソーラータイムスイッチの原理
構造としては、タイマー・制御回路、スイッチ、表示部などで構成されることが多いです。
1. タイマー・制御回路
ソーラータイムスイッチには、内部に組み込まれたタイマーや制御回路があります。日の出・日の入時刻が設定されており、指定された時刻基づいてスイッチの動作を制御する回路です。
タイマー機能によって、特定の時間帯に自動的にオンまたはオフになるように設定することが可能です。
2. スイッチ
制御回路の内部には、電灯制御用のスイッチまたはリレーが組み込まれています。スイッチには一般的に有接点リレーが使用されます。これにより、照明回路とソーラータイムスイッチの回路を絶縁することが可能です。
3. 表示部
操作や設定のためのボタンやインジケータが装備されています。これにより、設定を行ったり、現在の動作状態を確認したりすることが可能です。これらの表示部は基本的には小さなディスプレイと押ボタンなどで構成されます。
ソーラータイムスイッチの選び方
ソーラータイムスイッチは、動作周期、取り付け方法、回路数などを考慮して選定することが必要です。
1. 動作周期
動作周期は、タイマーが動作するタイミングです。毎日動作する製品や、曜日によって動作する製品などが存在します。用途に応じて選択することが可能です。
2. 取付方法
ソーラータイムスイッチを取り付ける方法は、パネル取付やレール取付などの種類が存在します。設置場所に応じて選択することが必要です。
3. 回路数
回路数は制御できる回路の数です。複数回路を自動点滅させたい場合には、2回路の製品などを選定します。ただし、3回路以上の製品は珍しいため、制御する回路数が多い場合は複数個使用することで実現が可能です。
参考文献
https://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/19/89/#4
https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/denro/time_switch/lineup/sunrise_sunset.html#merit