工具セットとは
工具セットとは、レンチやドライバー、ペンチ、ニッパーなどの工具一式が収まっているボックスです。
家庭でよく見かけるドライバーセットをはじめ、使用頻度が高い標準的な工具を収納したもの、プロ用に多種多様な工具を収納したものまで、多様な工具セットが販売されています。また、二輪車整備用や絶縁作業用、DIY用などの用途に特化したセットもあります。
手軽に持ち運べるポーチタイプから、ハードケースタイプ、ボックスチェストタイプ、キャビネットタイプまで、サイズや持ち運びの可否、工具の収納点数などが、タイプによりさまざまです。
工具セットの使用用途
工具セットは一般家庭の日曜大工、二輪車や自動車の整備工場、建設現場などでよく使用されています。歯科技工士工具セットなど、特定の分野で働くプロのための製品もあります。
プロの場合は、セットを購入した後に自分の作業に合わせて、不要な工具を取り除くなどカスタマイズする例が多いです。また、ボックスだけを購入し、自分が作業しやすい工具をセットする場合もあります。
工具セットの原理
プラスドライバーやマイナスドライバー、ペンチ、スパナ、レンチ、プライヤ、ニッパー、ハンマー、ノコギリ、メジャーなどがセットされる代表的な工具です。工具セットは、必要な工具一式をまとめて揃えられるだけでなく、専用トレイに工具をきれいに並べて整頓できます。
どこになにがあるか見つけやすいため、工具の取り出しが非常に便利です。紛失や未返却にもすぐに気づけます。また、単品で購入するよりも、工具セットのほうが割安で購入できる利点もあります。
工具セットの選び方
多様な工具セットが販売されており、収納されている工具はセットによりさまざまです。必要な工具が入っていないのは困りますが、必要以上に多すぎるのも煩雑で使い勝手が悪くなります。ここでは工具セットの選び方を、以下の3点にわけて解説します。
1. 目的
主な用途を想定した上で、必要となる工具がセットされている製品を選びます。おもな用途と工具の組み合わせは以下のとおりです。
家庭の日常使い
家庭の日常使いであれば、ドライバーやスパナ、ペンチなど必要最低限の工具で十分なケースが多いです。
DIY
DIYに使用するのであれば、ドライバーやスパナ、ペンチなどの必要最低限の工具にくわえて、ノコギリやハンマーなどもあると便利です。
バイクや自動車
バイクや自動車のメンテナンスに使用するのであれば、ドライバーやスパナ、ペンチなどの必要最低限の工具のほかに、レンチやニッパー、プライヤなども収納されたセットが必要です。ラチェットもあると作業効率が向上します。
2. 使いやすさ
工具セットに収納される工具の使いやすさを基準に選びます。特に専門性が高いプロの現場では、工具の品質が仕上がりや作業効率に影響すると言われています。選択時の観点は、以下のとおりです。
グリップのサイズ
手に馴染み、かつ使いやすい大きさのグリップを選びます。一般的にグリップは太い方が扱いやすいです。
強度
工具の強度が求められる作業で使用する場合は、より高い強度を有する工具を選択します。
品質
先端部分におけるエッジ処理を確認します。鋭角に研磨されているか、バリが残っていないかなどに着目します。
その他
力の弱い方や長時間作業する方は、電動ドライバーなどの電動工具がセットされていることも選択肢のひとつです。
3. ケースの種類
機能性あるいは携帯性など、工具セットの使用環境に合わせてケースを選びます。主なケースのタイプおよびその特徴は、以下のとおりです。
ハードケースタイプ
ハードケースタイプは、主に硬質樹脂製で、閉じるとアタッシュケースのようになり、持ち運びに便利な工具セットです。広げたらすべての工具が見える設計のため作業性は高いものの、収納する工具の点数は限られます。
ボックスチェストタイプ
ボックスチェストタイプは金属製で、引き出しが3段ほどある据え置き型の工具セットです。持ち運びには不向きですが、収納できる工具の点数が多いのが特徴です。空いている引き出しがあれば、セット以外の工具や消耗品なども収納できます。
キャビネットタイプ
キャビネットタイプは金属製で、ボックスチェストタイプに大きめの引き出しを追加した大容量タイプの工具セットです。収納できる工具の点数が非常に多いにもかかわらず、キャスターがついているため現場内で容易に移動できるのが特徴です。