ランダムサンダーとは
ランダムサンダーとは、サンドペーパーの付いたパッドを楕円運動で振動させて、広い範囲の研削と研磨を行うことができる電動工具です。
木材の削り、仕上げや、金属のさび落としで、ランダムサンダーは使われます。
ランダムサンダーの使用用途
ランダムサンダーは、木材や金属、プラスチックなどの表面を研磨する際に使用されます。DIYや家具製作、自動車や船舶の塗装前の下地処理など、幅広い用途で活躍します。
また、古い塗装やサビを除去する際にも有用です。ランダムサンダーによって、手作業では難しい均一で美しい仕上がりになります。
ランダムサンダーの原理
回転と偏心の両方を組み合わせた楕円運動を行うことで、ランダムサンダーは強力な研削が可能です。また、取り付けるサンドペーパーの目の粗さによって、さび落とし、塗装剥がし、傷消し、表面仕上げ、鏡面加工など幅広い表面処理に対応できます。
ランダムサンダーは強力な研削、研磨ができることが特徴ですが、回転運動はそこまで高速ではないため、研磨痕はつきにくいです。使用開始前に、ランダムサンダーのベースプレートには、サンドペーパーを取り付けます。
ベースプレート部の粉塵吸引用の穴とサンドペーパーの穴があうように、取り付ける必要があります。これによって、粉塵が排出されやすくなり、目詰まりが起こりにくくなります。
ランダムサンダーは、サンドペーパーと材料が接触していない状態で起動します。サンドペーパーは、材料と点ではなく、面で接触するように押し当てます。使用時は粉塵が発生するため、防塵マスクを装着してください。
ランダムサンダーの構造
ランダムサンダーの一般的な構造は、以下のとおりです。
1. モーター
ランダムサンダーには、回転運動を生み出すモーターが含まれています。モーターは、研磨盤または研磨シートを動かし、表面を研磨するために必要な回転力を生み出します。
2. ベースプレート
ランダムサンダーには、研磨盤または研磨シートを保持するベースプレートが含まれています。ベースプレートは、研磨盤または研磨シートを固定し、正確な研磨作業を行うための安定性を提供します。
3. 研磨シート
サンドペーパーなどの対象物と接触し、研磨する部分です。一般的に交換前提での使用になります。研磨作業中に発生する粉塵を吸引するため、穴が開いた専用のものも販売されています。
4. ダストバッグ
ランダムサンダーには、研磨作業中に発生する粉塵を収集するためのダストバッグが含まれています。これは、清潔な研磨作業を行うために非常に重要です。
5. バッテリー
充電式と電気コード式のランダムサンダーがあり、充電式のものは、モーターに電力を供給するためのバッテリーを備えています。
ランダムサンダーの選び方
ランダムサンダーの選定で重要なポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
1. 回転数
ランダムサンダーの回転数は、研磨作業の効率に直接影響します。回転数が大きなものを選ぶことで、より短時間で作業を完了できるようになります。大きなプロジェクトで使用する場合は、回転数が高い、より高いパワーと速度を持つものを選ぶ必要があります。
また、回転数の調整機能は、作業効率を上げるだけでなく騒音対策で作業環境がよくなるので、あったほうが良い機能です。
2. 研磨面のサイズ
ランダムサンダーの研磨面のサイズは、作業の速さに直接影響します。大きな研磨面を持つものを選べば、作業効率を上げられますが、反面細かい部分の研磨は作業しにくくなります。平らな板を削る場合は、回転数が高く、研磨面のサイズが大きいランダムサンダーを選ぶのが良いです。
また、家具のような曲率がある対象物を研磨する場合は、小さいものが向いています。使用するサンドペーパーのサイズが対応しているかも重要なポイントです。サンドペーパーの径は、115~150mmのものがあり、一般的に125mmが最も普及しています。広範囲の平面を削る場合は、150mmの径が大きいものを使うと作業効率が上がります。
3. 集塵パック
ランダムサンダーには、集塵パックが付いているものもあります。集塵パックがあると、作業中に発生する粉塵を減らせるため、作業場所をより清潔に保つことができます。
現在販売されているほとんどのランダムサンダーは、集塵パックが付いていて粉塵を吸引する機能を持っています。
4. 動力源
バッテリーを備えた充電式かコード式かは製品選択の大きなポイントです。充電式は取り回しがコード式に比べて、各段に良いメリットがありますが、その反面、同型のコード式と比べて、本体が重くなる、パワー不足気味、使用時間が限られる、価格が高いなどのデメリットもあります。