ハンドニブラー

ハンドニブラーとは

ハンドニブラーとは、金属板などを手作業で切断できる工具です。

ハンドルを握ることで、上部に付いている刃が上下し、対象となる材料板を切断します。対象となる材料版は、厚さ0.5mmから1.5mm程度の鉄板やアルミ板、プラスチック板などです。普通のハサミでは切断しづらい材料を扱えます。

直線状の加工だけではなく、曲線的な加工にも対応しています。また、電動工具と違って大きな音が出ないため、防音に配慮する必要がありません。

ハンドニブラーの使用用途

ハンドニブラーは、主に金属板の加工に使用されます。例えば、自作パソコンの筐体加工でファン部分に穴をあけたり、ロボットを製作したりする際に有用です。

材料に下穴をあけておけば、そこから穴を広げ、金属板の内側をくり抜くような加工ができます。ボール盤やホールソーでは対応できない大きな穴や、角穴をあけたいときに便利です。また、電動工具のように騒音が出ないため、深夜帯に加工する場合も重宝します。

ハンドニブラーの原理

ハンドニブラーは、刃の部分に金属板を噛ませて、刃を上下に動かしながら、少しずつ噛み切るかたちで切断していきます。1回で噛み切れる長さは、2mm程度です。

ハンドルを手で握ることにより、刃は上下に動きます。てこの原理がはたらくため、軽い力で金属板を切断できます。切断の際に金属板がゆがみにくく、切り口が綺麗でバリも出にくいのが特徴です。

切断面は角状であるため、そのまま直線状の切り込みを入れたり、弧を描いて曲線状の加工をしたりできます。ハンドニブラーを使用する際は、金属片などが飛散する可能性があるため注意が必要です。作業手袋や保護メガネを着用すると、安全に作業できます。

ハンドニブラーの選び方

ハンドニブラーの選び方を、以下の4点にわけて解説します。用途を考慮したうえで選ぶことが、最も重要です。

1. 加工する材料

ハンドニブラーは、鉄板やアルミ板、プラスチック板など、さまざまな種類の材料に対して使えます。しかし、製品によっては対応できる材料が異なり、仕上がりに差が生じることがあります。

また、対応する板の厚さも製品によって異なり、厚すぎる材料を切ろうとした場合、刃が欠けてしまうこともあるため注意が必要です。特にステンレスは、硬くて切断が難しい材料です。

切断したい場合は、ステンレス板の厚さと、ハンドニブラーの切断能力をきちんとチェックする必要があります。

2. ハンドル

ハンドル部分が、すべりにくいラバーグリップで、握りやすい形状になっている製品があります。握力の弱い方や、厚めの金属板を加工したい方は、力の入れやすい製品を選ぶと作業がしやすいです。

また、ハンドルは長い方が、てこの原理により大きな力を加えられるため、小さい力で金属板を切断できます。手の大きさに応じてハンドルの長い製品を選ぶと、作業効率が上がり、手も痛くなりにくいです。

ハンドニブラーは、ハンドルを1回握るごとに、2mm程度の長さしか切断できません。そのため、1cm切断するには、ハンドルを5回握ります。10cmなら50回、20cmなら100回と、かなりの数になるため、とくに作業量が多い場合は、ハンドルの握りやすさを考慮する必要があります。

3. 刃の幅

ハンドニブラーは、ハサミやカッターと違い、刃の幅が2mmから6mm程度と大きいです。そのため、細かい加工をしたい場合は、できるだけ刃の幅の小さい製品を選ぶ必要があります。

刃の幅が大きいと、切りたくないところまで切らないといけなくなります。

4. 替え刃

ハンドニブラーは、製品によって替え刃が用意されています。金属板の切断は刃が摩耗しやすいため、切れ味が鈍ってくることがあります。頻繁に使用する場合は、替え刃のある製品を選んだほうが経済的です。

替え刃は、メーカー同士の互換性は保証されていないため、専用の替え刃を使用したほうが安全です。

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