オムニアンテナ

オムニアンテナとは

オムニアンテナ

オムニアンテナは無指向性アンテナとも呼ばれており、360°の全方向の電波を送信、受信することができるアンテナです。電波の方向を調整する必要がないため対象を限定することなく電波を送信、受信できます。

オムニアンテナは垂直方向か、水平方向のどちらか一方が全方向に対応していることが多く、垂直と水平の両方向に対応している製品は完全無指向性アンテナと呼ばれる場合があります。

受信の際には対象の電波以外の電波も拾いやすいため、対象の電波が強い近距離で利用されることが多いです。

オムニアンテナの使用用途

オムニアンテナは、全方向に電波を放射することができるので、テレビやラジオ、携帯等の電波の送信に広く使用されています。

最近では特に無線LANにおいて、方向を選ばず広く電波を飛ばすことができるオムニアンテナが、屋外用、屋内用共に多くの製品に搭載されています。無線LANのオムニアンテナを別のものに交換するだけで性能が向上する場合もあります。

また送信用、受信用ともにオムニアンテナは、指向性アンテナでは電波が送りづらかったり、拾いづらい場所で使用されていることが多いです。

オムニアンテナの原理

オムニアンテナとしていくつか種類がありますが、中でもダイポールアンテナがよく利用されています。ダイポールアンテナは細長い棒形状のアンテナで、T字やV字になっていて、アンテナの全長は対象となる電波の半分の波長です。

ダイポールアンテナの原理は、電波の共振を利用しています。アンテナの中央部から交流電流が供給され、両端までめぐり、折り返してまた中央部に戻ってきます。送信時にはその交流電流により磁界が発生し、結果として電波が発生し、送信することができます。また、受信時には、外部からの電波による磁界の変化によりアンテナ内部で電流が発生し、アンテナの中央部に流れていくことで受信しています。電波の送信と受信ともに、アンテナの全長が対象の電波の半分の波長であることによって、効率よく共振させて、性能を高めています。

ダイポールアンテナの電波の特性は、軸を中心に同心円上に広がっていきます。三次元的に見ると、ドーナツのような形状で電波が広がっていきますが、アンテナの真上と真下はほとんど電波は届かない構造になっています。

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