レーザークリーナー

レーザークリーナーとは

レーザークリーナー

レーザークリーナーとは、レーザーを照射することで、汚れやサビ、塗装を落とす機械です。

こすっても落ちない汚れや錆びでもきれいに除去してくれます。さらに、電気代が比較的安く、水や有機溶剤を使用しなくても済むといったメリットもあるため、重宝されています。

近年では、小型な製品や持ち運びが容易な製品が販売されており、さらに手軽になっています。

レーザークリーナーの使用用途

レーザークリーナーは、出力に依存しますが、ほぼすべての汚れを落とすことが可能で、がんこな汚れや金属全面におよぶサビなども除去できます。

また、出力を適切に調整すれば、母材を傷めることも少ないため、金型の洗浄やバルブ、ワイヤーのサビ落としなどにレーザークリーナーが使用されています。

そのほかにも塗装を除去する用途にも応用されていて、スプレーなどによるブロック塀の落書きを落としたり、ガラスやアクリル板表面の塗装を剥がす際にも使用されています。

レーザークリーナーの使用時には、高温のプラズマが発生するため、強い光を発します。レーザー光は、強力なので、対象物以外に照射しないように注意が必要です。作業時には保護メガネを必ず着用しましょう。

レーザークリーナーの原理

レーザークリーナーは、対象物に強力なレーザーを照射することにより、汚れや塗装を一気に溶かし、蒸散させて母材表面のクリーニングを行います。レーザーによるエネルギー吸収の違いを利用し、汚れや塗装のみを蒸散させています。

そのため、母材が木材や布、ゴムといった有機材の場合には、吸収率が高いことからレーザークリーナーは適しません。

レーザークリーナーの性能は、レーザーの出力や焦点距離、照射エリア、周波数(パルス)によって異なります。レーザーのピークが高く、パルスが密なほうが強力になります。

ただし、レーザーのエネルギーが強力すぎると、母材まで溶けてしまうため、汚れなどの材質や程度に応じて、レーザーの出力を調整して使用します。

また、レーザークリーナーを作業者が手で持ちながら照射するハンディタイプの製品では、焦点距離を作業者が調整する必要があります。

レーザークリーナーの選び方

レーザークリーナーを選ぶ際には、レーザーの出力やレーザービームの強度、レーザーのスキャン軸方式、レーザーのスキャン幅、言語設定などを確認することが大切です。まず、レーザーの出力とレーザービームの強度ですが、レーザーの出力は、約30Wから500W 程度までが一般的です。

レーザービームの強度は、おおよそ100mw/cm2前後です。これらの出力や強度が大きほど、汚れやサビの除去を迅速に行えます。次に、レーザーのスキャン軸方式とレーザーのスキャン幅ですが、スキャン軸方式は、手動や1軸、2軸が一般的です。手動であれば、稼働範囲内を自由に設定できます。

1軸であれば、1方向にのみスキャン軸を稼働させられます。2軸であれば、2方向での稼働になります。また、スキャン幅は、広くなればなるほど、対象物の汚れやサビを一度に除去する範囲が増加します。

最後に言語設定ですが、海外製の製品なのか国内製の製品なのかによって異なります。海外製の製品で、グローバル設定が組み込まれている製品であれば、日本語の表示も可能です。

しかし、日本語の設定ができない場合は、製造国での言語表示のみに対応していることがあるため、注意が必要です。そのほかにも、カスタムが可能かどうかも検討しておくと良いでしょう。

レーザークリーナーの種類

レーザークリーナーの種類は、レーザーの発振方式により、主に2種類に分けられます。

1. 連続発振(CW発振)

1つ目に連続発振(CW発振)が挙げられます。この方法では、レーザーの出力を一定にして連続的にレーザーを照射します。一般的にレーザークリーナーは、パルス発振方式が採用されていますが、近年では、連続発振のレーザークリーナーも販売されています。

2. パルス発振

2つ目にパルス発振が挙げられます。この方法では、レーザー出力の波形を制御できます。そのため、連続発振と比べて、レーザーのピークパワーを調整することが可能です。汚れやサビを除去するのに強い力が必要な場合は、この方式を選択すると良いでしょう。

レーザークリーナーのその他情報

レーザークリーナーの価格

レーザークリーナーは、業務向けに製造されており、家庭用としても使用できますが、非常に高額です。

業務用レーザークリーナーの価格
業務向けのレーザークリーナーは、約100万円以上の価格で販売されています。

家庭用レーザークリーナーの価格
家庭用としては、貸し出し機器として、月額契約などで利用できます。価格は、おおよそ月額で20万円前後です。

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