メクラフランジ

メクラフランジとは

メクラフランジ

メクラフランジ(英語:Blind flange, Blank flange)とは、配管に使用する継手の一種で、配管等の端部で使用流体の流れを止め、メクラするためのフランジを示します。一般的に「閉止フランジ」、「ブラインドフランジ」等も同義語として使用されます。

フランジ部分の規格も一般のフランジと同様に、JIS、JPI、ASME/ANSI等の各種規格があり、代表的な例として JIS B2239 鋳鉄製管フランジ、JIS B2220 鋼製管フランジ、ASME/ANSI B16.5 Pipe Flange and Flanged Fittings、JPI-7S-15 (JPI:日本石油学会)などがあります。

メクラフランジの使用用途

メクラクフランジの使用用途は、一時的または恒久的に配管の端部で流体の流れを止めるために、管端フランジの相手側にメクラフランジを取り付け使用します。

メクラフランジの選定は、流体の種類・圧力・温度・流量などを基準として、材質・耐圧・サイズ(内外径)等を選択します。基本的には、相手側に取り付けられているフランジと同仕様・同材質・同サイズでの選定になります。

流体の流れを止める方法として、バルブなどでメクラする場合もありますが、メクラフランジは配管端部の開口部を完全に塞ぎメクラするために使用します。これにより開口部からの異物侵入を防ぎ、大気に触れることなく閉止することが可能になります。

メクラフランジの原理

メクラフランジの原理は、通常の配管フランジと全く同じで接続するフランジ面同士を密着させることで密閉しています。通常の配管フランジとの違いは、フランジに配管を通す穴がなくボルトを通す穴だけがある点です。

通常の配管フランジと同様に、フランジ間にガスケットを挟み込みフランジより密着性を高めることが一般的な使用方法になります。フランジ同士はボルト・ナットで締め付け密着力を高め維持します。この場合に、ボルト・ナットは均等に締め付ける必要があり、締め付けが不均等の場合は、漏洩することがあります。

そのため、ボルト・ナットを並びの順番に締め付けるのではなく、対角に締め付けていく方法が一般的です。また、ガスケット材質やボルト・ナットの規定トルク値で締め付けることが重要で、必要な締め付けトルク値まで対角の順番に、徐々に締め付けトルクを強めて締め付けていきます。
また、高温流体に使用する場合は、実際に高温流体を流した後に、熱膨張によりねじ部の締め付けが緩むことがあります。その場合は、ボルト・ナットを増し締めする必要があります。

メクラランジの材質は、使用する流体により異なりますが、一般的に炭素鋼・SUS304・SUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼や炭素鋼鋳鋼などが使用されます。前述したとおり相手側のフランジと同じ材質を使用します。

また、フランジ間に挟み込んで使用するガスケットの種類・型式・材質の選定も重要シール性の向上と維持するうえで重要になります。選定基準は、通常各種規格で定義されており、流体の種類・温度・圧力に応じて選定します。

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