高圧ホース継手

高圧ホース継手とは

高圧ホース継手

高圧ホース継手(英語:High pressure hose fitting)とは、高圧ホースを接続するためのホース端部の部品(口金具)を示します。

高圧ホース継手は、一般のホース継手と同様に用途に合わせて種類があります。

接続方法により、ねじ込み形・フランジ形・カプラー式・ワンタッチ式・溶接式などあり、ホースのサイズ(外径)や流体の圧力に対するシール性(漏洩性)により選定されます。特に高圧ホースの場合は、高圧力の流体が漏洩することは危険であり、シール性の高い接続方法を用いる必要があります。したがって、管用テーパーネジのねじ込み形や、さらに高圧力に対してはフランジ形などを使用します。

ねじ込み形のねじは、各種規格により規定されており代表的な例としては、JIS B0203 管用テーパねじ、ASME B1.20.1 Pipe Threads, General Purpose, Inchがあります。

またフランジ形も、各種規格があり代表的な例として、JIS B2220 鋼製管フランジ、ASME/ANSI B16.5 Pipe Flange and Flanged Fittings などがあります。

高圧ホース継手の使用用途

高圧ホース継手の使用用途は、ホース同士の接続やホースと配管や装置などとの接続に使用します。

高圧力流体用のため産業用用途が多く、高圧・高温や漏洩することで危険な流体(蒸気・薬品・ガスなど)に使用する高圧ホース継手の場合は、ねじ込み形やフランジ形が多く使用されています。

多少の漏洩は危険ではなく問題のない空気用に使用する場合は、カプラー式やワンタッチ式が使用されることがあり、接続・取り外しが容易で作業性が良くなります。

また、使用流体の種類や使用環境によって、最適な高圧ホース継手の材質を選定する必要があります。特に、耐圧・耐熱・耐腐食性を考慮して選定します。

高圧ホース継手の原理

高圧ホース継手の原理は、一般のホース継手と同じで、接続する継手同士を密着させることで密閉し接続しています。
ねじ込み形の場合は、テーパ状に加工されたオスねじとメスねじを密着させ密閉します。深くねじ込むことで徐々に密着が強まりより高い密閉性が得られます。

フランジ形の場合は、フランジの接合面同士を密着させ密閉させます。フランジ間にガスケットを挟み込みフランジより密着性を高めることが一般的な使用方法になります。フランジ同士はボルト・ナットで締め付け密着力を高め維持します。この場合に、ボルト・ナットは均等に締め付ける必要があり、締め付けが不均等の場合は、漏洩することがあります。

そのため、ボルト・ナットを並びの順番に締め付けるのではなく、対角に締め付けていく方法が一般的です。また、ガスケット材質やボルト・ナットの規定トルク値で締め付けることが重要で、必要な締め付けトルク値まで対角の順番に、徐々に締め付けトルクを強めて締め付けていきます。

また、高温流体用のねじ込み形・フランジ型の場合は、実際に高温流体を流した後に、熱膨張によりねじ部の締め付けが緩むことがあります。その場合は、ねじ込み形はねじ込み部、フランジ形はボルト・ナットを増し締めする必要があります。

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