ポリノジックとは
ポリノジックとは、レーヨンと同じ再生セルロース繊維なる素材です。
レーヨンを改良した繊維であるため、別名改質レーヨンとも呼ばれます。レーヨン自体は1884年に硝酸セルロースによる人口絹糸が開発されました。その後1905年には工業生産が始まり、現在でも多く使用されています。
ポリノジックは1962年ごろにレーヨンの機能を高めるため、開発が行われたとされています。
ポリノジックの使用用途
ポリノジックの使用用途は、基本的にレーヨンと同じです。
中でも夏物衣料に利用されることが多く、スーツや背広の裏地、夏用ウェア、ワンピース、下着類、ストールなどに使用されます。またポリエステルと混紡することによって風合いが良くなり、より夏らしさを表現できます。天然繊維と比較すると低価格であるため、様々な場面で使用されています。
ポリノジックの性質
ポリノジックの繊維構造は断面に特徴があります。通常繊維の断面は中空がありますが、ポリノジックは円形で詰まっており、レーヨンよりも強度が高くしわになりにくいです。
そのため、レーヨンの吸湿性、染色性、光沢性などの特徴を兼ね備えるだけでなく、以下のようなメリットも持っています。
- 寸法安定性
伸びたり、縮んだりしにくいため、洗濯しても服が縮むことがありません。 - 強度が高い
細い繊維径でも強度があるため、より繊細な生地を作ることが可能です。濡れた時の強度もレーヨンより高くなります。 - 汚れが落としやすい
光沢はレーヨンと同等ですが、仮に油汚れが付着しても洗うことですぐに落とせます。