安全メガネ

安全メガネとは

安全メガネ

安全メガネは、ごみ、チリ、金属粉、化学薬品などが目に侵入するのを防ぐメガネです。

「保護メガネ」や「実験用メガネ」と呼ばれることもあります。使用する場所は大学やメーカーなどの実験室や作業室、野外にて電動工具やレーザー装置を使用する作業現場など多岐にわたります。

普通のメガネと異なり、種類や構造、材質などがJIS規格で厳しく定められています。安全メガネの一種に保護ゴーグルと呼ばれるものもあり、安全メガネよりも性能が一段上のものになります。

安全メガネの使用用途

安全メガネは、目に入った際に大事になるような物品を扱うような現場で使用され、労働安全衛生法で使用条件が定められています。また、法律で定められていない場所でも事業所ごとに使用を義務付けている場合もあります。

使用方法は普通のメガネと同じで、アーム部分を耳にかけることで装着完了となります。現在は普通のメガネの上からでも装着できる安全メガネも市販されています。自身の目を保護するため、使用前に傷や変形がないかなどを十分にチェックする必要があります。

安全メガネの種類

安全メガネは様々な現場で用いられることから、その種類は多岐に渡ります。具体例は下記の通りです。

1.オーバーグラスタイプ

一般的な安全メガネには度入りのものが存在しません。そのため、普段メガネで視力矯正をしている人のために、メガネの上から装着できるようになっています。一般の安全メガネよりもレンズの部分が広くなっており、メガネの上からでも充分に覆うことが可能です。

2.耐熱タイプ

生物系の研究現場では、滅菌環境下での作業が必要な場合があります。その際は、使用する器具は全てオートクレーブ等によって高温で滅菌処理する必要があります。一般的な安全メガネは高熱での滅菌状態 (約120℃) には耐えられずに変形してしまいますが、耐熱タイプのものを選べば問題なく滅菌処理することができます。

3.防傷加工タイプ

安全メガネは化学系や生物系の現場だけでなく、研磨や切削などを行う現場でも用いられます。金属片などが飛び散る恐れがあるため、防傷加工された安全メガネを利用することで安全に作業できます。他にも女性用の小型サイズのものや曇り止め加工されたものなどがあり、使用する場所や人物によって種類を選ぶことが可能です。

安全メガネの構造

安全メガネと普通メガネの構造の違いはレンズ部分の形です。普通のメガネはレンズ回りは隙間が空いていますが、安全メガネは目の周囲が囲まれています。

安全メガネを使用する場面では、レンズの隙間から異物が混入しただけでも重大な事故ととなる可能性があるので、より保護性の高い構造となっています。

安全メガネのその他情報

1. 安全メガネの基準

安全メガネは、普通のメガネよりも耐衝撃性、耐摩耗性、耐熱性、曇りにくいなどの機能が高いです。使用する環境が化学薬品に囲まれた実験室、熱く振動や衝撃の強い野外の作業現場など、酷な場所にも耐えられる構造となっています。

耐衝撃性の基準は重量44gの鉄球を約1.3mの高さから落下させてレンズへ衝撃を与えた場合に割れや亀裂が入らないこと、耐熱性の基準は55℃で変形がないことなどがあります。

2. 安全メガネの材質

安全メガネの材質は、レンズ部分はポリカーボネート、アクリル樹脂など硬く、衝撃性に強い特徴を持つプラスチック樹脂が使用されています。フレーム部分はポリプロピレン、軟質のポリ塩化ビニルなど柔らかく、加工の容易な特徴を持つ材質です。

使用期限はレンズ部分が3年、フレーム部分が5年とも言われています。ねじや蝶番にゆるみがないかやレンズに傷やひびがないかを日頃確認し、違和感を感じたらすぐに新品と交換しましょう。

参考文献
https://www.askul.co.jp/f/special/product_column/protectiveeyewear/
https://www.yamamoto-kogaku.co.jp/safety/support/goggle/

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