プッシュスイッチ

プッシュスイッチとは

プッシュスイッチ

プッシュスイッチとは、人の指による押し動作でオンオフを行うスイッチです。

押ボタンスイッチとも呼ばれます。プッシュスイッチは、人による入力装置として様々な制御に用いられています。多くの場合、機器を動作させる電流を直接オン・オフするのが役割です。

操作部や取り付け部の形状は多岐にわたり、様々なものがあります。また、オンオフを表示するための発光の有無、発行する場合の色のバリエーションなども豊富です。

プッシュスイッチの使用用途

プッシュスイッチは、様々な場面で使用されています。具体的には、人の指による動作を行う入力装置であることから、制御機器の運転操作や設定条件の入力用スイッチとして用いられています。

また、産業用機械の操作盤の入力部として、運転や停止の指示および各種動作条件の設定の入力などに使用されています。そのほか、家庭用電化製品の電源オンオフ操作など、一般的に人の操作を入力として動作の設定や動作のオンオフなどを行う機器にも有用です。

プッシュスイッチの原理

プッシュスイッチの代表的な構造は、スイッチの接続端子が押しボタンに接続されており、ボタンを押すことで接点が接触するものです。反対に、接続端子がばねで押し付けられており、ボタンを押すと接点が離れるタイプもあります。

スイッチ内部に機械的なロック機構が設けられており、一度押すと動作状態が維持されるものもあります。戻すときにはもう一度押すタイプ、引き戻すタイプ、ひねるタイプなどさまざまです。

プッシュスイッチの特徴として、スイッチのオンオフを光で表示する照光スイッチが多く存在する点が挙げられます。照光スイッチは、内部にLEDなどの光源を内蔵しています。

プッシュスイッチの種類

1. モーメンタリー型・オルタネイト型

プッシュスイッチは、接点の状態の切り替え方式としてモーメンタリー型とオルタネイト型に分かれます。

モーメンタリー型は、「モーメンタリー」というその名が示す意味の通り「瞬間的 (一時的) 」な動作モードのタイプです。スイッチを押している間だけ、オンになります。

オルタネイト型は、「交互」という意味であり、スイッチを押すとオンに切り替わり、指を離してもオンのままです。そして、もう一度スイッチを押すとオフに切り替わり指を離してもオフのままになります。スイッチを押すたびにオンオフを交互に繰り返す動作をします。

2. ラッチタイプ・アンラッチタイプ

機械的な動作の違いで、ラッチタイプとアンラッチタイプのプッシュスイッチがあります。

ラッチタイプは、指で押してオンしたらスイッチが押された状態で保持されます。そして、またスイッチを押すと元の位置に戻りオフされます。

それに対して、アンラッチタイプはオンしてもオフしても一度スイッチを押すと位置が元の位置に戻るタイプです。

プッシュスイッチの選び方

1. 照光式・非照光式

プッシュスイッチは人間が指で押すものであるため、人間工学的な要求度も高い機器です。照光式は実際にオンオフできたかの情報が操作者にフィードバックされるため、重要な操作部で有益です。

2. 表面形状

スイッチの表面形状は凹形が操作性が良いとされています。一方、平面型は文字や記号を表記するのが容易です。

3. 動作の仕方

動作の仕方 (モーメンタリー・オルタネート、ラッチ・アンラッチ) の中から、使用目的に適合したものを選びます。動作に要する力が大きすぎないか・小さすぎないか、ラッチの感触が適切かも確認することが好ましいです。

4. 耐環境性

使用環境に応じて防塵性や防水性に配慮します。スイッチの防塵性・防水性の基準にIEC (International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議) が定めたIPコードというものがあります。

「IP」に続いて数字が2つ表示され、最初の数字が防塵性、次の数字が防水性を示します。数字が大きいほど性能が高いです。また、簡易的に防塵性・防水性を得る為に、ゴム製の「防水キャップ」で重要部を覆っているものもあります。

5. 定格電流・電圧

プッシュスイッチの多くは電流の開閉を行うものであるため、どれくらいの電流・電圧まで使えるかは重要です。その目安が「定格」であり、直流・交流の別、定格電圧、定格電流で示されます。実際の使用条件に対し、十分余裕を持ったスイッチを選びます。

参考文献
https://www.nkkswitches.co.jp/support/klg/knowledge.html
https://e-sysnet.com/bs/

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