レール式端子台

レール式端子台とは

レール式端子台とは、レールに取り付けることができる端子台です。

レールとは、DINレールのことを指している場合がほとんどで、国内海外問わず広く使用されます。レール式端子台を使用することで、多くの配線を整列してまとめられます。配線を一箇所にまとめることで、配線の整理や管理が容易になります。また、配線の追加や変更が必要な場合もレール上の端子に新しい配線を追加するだけで済むため、保守作業が簡単です。

なお、レール式端子台は、ねじやバネ式のクランプなどを使用して配線を確実に接続します。配線が緩んだり接触不良が起きにくくなり、信頼性を向上させることが可能です。特に振動や衝撃が発生する環境での使用において、接触の安定性が重要になります。

ただし、レール式端子台に接続する配線容量は使用する電流や電圧に応じて適切に選択することが大切です。過大な電流や電圧を印加した場合、過熱や配線故障が発生する恐れが

レール式端子台の使用用途

レール式端子台は、産業において広く使用される部品です。特に、制御盤の外部と内部配線を電気的に接続するために使用されます。

産業用制御システムにおいて、非常に重要な役割を果たします。産業機械や制御装置では、電源供給や信号伝送のための配線接続が必要です。レール式端子台は、これらの配線を効率的にまとめ、信号や電力の配布や接続を行います。

また、配電盤では、電力分配や回路接続が必要です。電力供給元からの電力を分配するための回路や保護機器などを接続する際に、レール式端子台が使用されます。これにより、配電盤内の配線が整理され、保守作業を容易にすることが可能です。

その他、自動車や鉄道などにも使用されます。車体制御回路やナビゲーションシステム回路に使用され、接続点をまとめることが可能です。

レール式端子台の原理

レール式端子台は、基本的には制御盤内の下部や側面に使用されます。制御盤外部配線は制御盤の下部や側面に入線される場合が多いためです。

制御盤の外部配線はCVケーブルやCVVケーブルなどの固い外皮のケーブルが使用されます。これらのケーブルは外部からの衝撃には強固ですが、可撓性は高くありません。盤内配線として使用すると、取り回しが困難です。

したがって、盤内の配線には、WL1やIVなど、硬い外皮を持たないケーブルが使用されます。可撓性が高く、盤内などの狭い箇所での取り回しに最適です。これら種類の違うケーブルを、電気的に接続するためにレール式端子台が用いられます。

DINレールの上に取り付けるため、DINレールの強度によって取り付けられる端子台の大きさに制限があります。配線太さが太い場合は固定式の端子台を使用することが多いです。レール式端子台の多くは線芯が細い制御用配線端子台に使用されますが、動力配線でも胴体断面積が100mm2程度の配線には適応できます。

レール式端子台の種類

レール式端子台には、接続方法に応じてさまざまな種類が存在します。以下はレール式端子台の種類一例です。

1. ねじ式

ねじを使用して配線を確実に締め付ける端子台です。信頼性が高く、強固な接続が可能です。金額も安価で広く使用されます。

2. ねじアップ式

ネジ式と同様にねじで締め付けますが、締め付けの際に配線が上に引き上げられる端子台です。これにより、配線の挿入や取り外しが容易になります。ねじアップ式端子台は、配線の追加や交換が頻繁に行われる場合に便利です。

3. 押締式

配線を直接ねじで締めて固定する端子台です。配線を端子台のクランプ内に挿入し、ねじを締めることで配線を接続します。端末処理が不要であり、素早く簡単に配線を接続することが可能です。

4. プッシュイン式

配線を手で押し込むだけで接続が完了する端子台です。配線を端子台のクランプ内に挿入するだけで、クランプが自動的に閉じて確実な接続が行われます。

迅速で容易な配線接続を実現し、作業効率を向上させることが可能です。リリースボタンを押すことで配線の取り外す製品が多いです。

参考文献
https://www.fujicon-tb.co.jp/textbook/

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