電源

電源とは

電源とは、電気エネルギーを供給する部品または装置です。

具体的な例として、コンセントやパソコンのバッテリー、乾電池などがあります。電気製品の動作を担っている電子回路やモーター、プロセッサなどの電子部品は電源から定められた電気エネルギー (電圧や電流) の供給を受けないと動作できません。

このような電気エネルギーを消費する部品を負荷デバイスと呼びます。それに対して電源から供給される電気エネルギーを負荷デバイスが要求する適切な電圧や電流に変換して供給するデバイスのことを電源デバイスと呼びます。

電源IC

電源ICとは電源と負荷デバイスの間での電力のやり取りを制御する電源デバイスです。

負荷デバイスは決められた電気エネルギーの供給を受けないと動作することができません。例えば負荷デバイスの要求電圧が5[V]であるとして、電源が12[V]や1.5[V]の時、これらの電圧を5[V]に変換して供給する必要があります。電源ICはこのように電気エネルギーを変換する役割を担っています。PCを例に組み込まれている電源ICの例は下記の通りです。

1. AC/DCコンバータ

電気機器をコンセントにつなぐほとんどの場合、ACアダプター付きのコードを接続します。通常、コンセントからは交流電圧が出力されますが、ほとんどの電子機器は直流電圧で動作するのでAC (交流) からDC (直流) に変換する必要があります。

2. 充電制御IC

リチウムイオンバッテリーに対する充電を制御します。

3. DC/DCコンバータ

各部品 (CPU、ディスプレイ、ストレージなど) にそれぞれ対応した電圧を供給しなくてはいけないので各部品の前に挿入して電圧を変換します。電圧を上げることを昇圧、電圧を下げることを降圧と呼びます。

4. リニアレギュレータ

電圧のノイズによって性能が劣化する部品 (スピーカーなど) の前に挿入してより安定した電圧を供給します。

電源装置

製品としてユーザーが使う電源デバイスの他に、製品の研究開発段階では様々な条件で実験を行うので可変で安定した電源装置が必要とされます。また、工場や企業の設備で停電が起きた際に予備電源として設置されているものもあります。電源装置は具体的に以下のようなものがあります。

1. 直流安定化電源

交流電圧の入力から、定電圧や定電流、またはその両方を出力する装置です。出力が一定の固定型、出力を自由に変えることができる可変型などの分類もあります。

2. 交流安定化電源

電圧や波形を一定に保つACスタビライザや、周波数を一定に保つ周波数コンバータの機能を持つものがあります。災害などによる停電の際に設備やPCを守るための無停電電源装置 (UPS) として使用されているものもあります。

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