クロスローラー

クロスローラーとは

クロスローラーは、直線運動をガイドするクロスローラーガイドやクロスローラウェイといった商品と転がり軸受の一種のクロスローラベアリング、クロスローラーリングといった商品の二種類があります。

どちらの商品も、ころ(主に鋼製の円筒形状部品)を複数本使用しています。隣り合うころは、お互い90度の相対角度を有し、互い違いに配列されている特徴を持っています。

直線運動のガイドをするものは、ころは直線に配列されています。

転がり軸受の一種は、回転運動を支持するので、ころは円状に配列されています。

クロスローラーの使用用途

直線運動のガイドは、主に精密機械や産業ロボットの駆動部に使用されています。名前の通り、直線運動を案内する用途で使用され、特に高い剛性が必要とされる分野に使用されます。

転がり軸受(クロスローラー)は、主に産業ロボットや建設機械に使用されます。他の軸受形式と比較し、必要なスペースに対して高い剛性が得られるので、こちらも特に高い剛性が必要とされる分野に使用されます。

直線運動のガイドと転がり軸受では、使用方法が全く違います。どちらを使用するかは、支持する運動が、直線であるか回転であるかで決まります。

クロスローラーの原理

直線運動のガイドは、90度の角度をしているV字の転走面を持つ柱が2本あり、転走面を合わせる様に配置され、合わせられた2つのV字の間(正方形のすきま)部分にころが配置され、隣り合うころは外径面(転走面を走る面)と端面(転走面とは接触しない面)が互い違いに配置されています。

このような配置にすることで、ボールが内蔵される同様商品に対して、サイズが小さく、高い剛性を有することが可能となります。

運動をガイドする部品のため、転走面を持つ柱には取り付け用の穴が付いており、比較的簡単に取り付けることが可能です。取り付け用の穴については、各種メーカのカタログを確認して選定することが可能です。

転がり軸受は、凹形状のV字の転送面を持つ内輪と外輪との間に、直線運動のガイド同様に互い違いにころが配置されています。

このように配置することで、他の軸受に比較して、軸とハウジングとの中心軸が傾こうとする力に対する剛性を高くすることが可能です。

そのため、例えば、人の腕と指のような産業用多関節ロボットの土台に近い部分の荷重支持に使用されていることがあります。

転がり軸受も簡単に取り付けられる様、様々な取り付け穴が標準的についているものもあります。各種メーカのカタログ等を確認して選定することが可能です。

参考文献
http://www.h-precision.co.jp/technology/index.html
https://www.thk.com/?q=jp/node/6727
https://www.thk.com/?q=jp/node/6717
https://www.ikont.co.jp/product/chocudo/tou16.html

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