ソケットホルダー

ソケットホルダーとは

ソケットホルダー(英語:Socket Holder)は、レンチや電動ドリルドライバーなどの先端工具のソケットを整理して並べて保管するためのケースや保持具を示します。

ソケットホルダーを使用することで、工具箱内に整理整頓して収納することができ、サイズごとに順番に並べることで必要なサイズを取り出しやすくなり、作業効率も向上します。

ソケットホルダーのホルダーにソケットのレンチ差し込み側の角穴部を差し込み、複数のソケットが横並らびに保管することができます。

ソケットホルダーの使用用途

ソケットホルダーは、ソケットの保持に特化した部品で、その用途は限定されます。

現場作業では多数のサイズのボルトなどが使用されているため、多くのソケットが必要になります。そのため目的のサイズや仕様のソケットを簡単に素早く取り出すことは非常に重要です。ソケットホルダーに、サイズや種類の順番にソケットを差し込んでおくことで、必要なソケットを探すことなく見つけることができ作業効率が上がります。

オプションでホルダーを追加し保持数を増やしたり、異なる差込角のソケットに対応するようにしたり、ホルダーをレールの表裏交互に付けるて両面使用とすることもできるタイプもあります。

ソケットホルダーの選び方

ソケットホルダーの選定は、下記のようなポイントがあり、用途などに合わせて選定します。

  1. クリップ材質
    樹脂製は、取り付けと取り外しが容易でソケットをしっかり保持できます。
    金属製は、金属板のバネ効果を応用してソケットをしっかり保持でき、耐久性に優れています。
  2. サイズ
    ソケットの差込角サイズは、「1/4(6.35 mm)」「3/8(9.5 mm)」「1/4(12.7 mm)」の3種類あり、ソケットの差込角に適合したホルダーの付いているソケットホルダーを選択します。
  3. ホルダー数
    保管に必要なソケットの数量に応じたホルダー数のソケットホルダーを選定します。ホルダーが追加できるものや、ホルダーを固定するレールが複数列あるものもあります。
  4. その他
    その他には、簡単にソケットの取り外しができる「ロッククリップ式ホルダー」や、レールに穴がありビスで固定しフックに引っ掛けることができるものや、マグネット付きツールボックスやキャビネットに張り付けることができるものもあります。

トルクスソケット

トルクスソケットとは

トルクスソケット (英: Torx Socket) とは、ラチェットハンドル等に組み合わせて使用する工具です。

「トルクス (英: TORX®) 」は、アメリカ アキュメント社 (英: Acument Intellectual Properties、 LLC) の登録商標で、T型とE型の2種類があります。

T型は、ねじ頭に六角星型の溝が加工されたネジで、溝にトルクス工具を差し込んでネジ締め/緩め作業を行います。E型は、ねじ頭外形が六角星型の形状のネジです。なお、この場合の「ネジ」は、スクリュー状の形状だけを示すのではなく、小さいサイズのネジ製品を示します。

トルクスの特徴は、ネジの締め/緩め作業時に工具と六角星型形状の接地面積が多いため、すべりにくく高いトルクがかけやすいことです。一般名称では、「ヘックスローブソケット」や「ヘクサロビュラ穴用ソケット」と呼ばれています。

トルクスソケットの使用用途

トルクスソケットは、先端に六角星型のビットが付いた「T型用」と、先端に六角星型穴の空いた「E型用」があり、トルクスソケットをラチェットレンチや電動ドリルなどに装着することで、トルクスネジを締め/緩め作業を行います。

ねじ頭の溝もしくは外形が六角星型をしているため、トルクスソケットのビットとねじとの噛み合いが強く、効率的にトルクを伝達できるのが特徴です。高強度の締め付け部位に適しています。

優れた特徴や作業性の良さから、自動車産業や各種産業機械になど、幅広い分野で採用されています。トルクスネジはアメリカやヨーロッパ等の海外では広く一般的に使用されていますが、近年日本においても度々見かけるようになってきました。

トルクスソケットの特徴

トルクスネジは六角星型なため、以下の特徴があります。

  • トルクが中心にかかり、トルクの伝達効率が良い
  • 専用工具がネジから簡単に抜けない
  • 摩耗や割れに強く耐久性がある
  • デザイン性がある

十字や六角等の一般的なネジ形状は直線的な形状となっているため、ネジ締め/緩め作業時にトルクをかけるとガタ等も相まって工具と点で接触し、トルクが逃げてしまいやすい構造になっています。

しかし、トルクスネジは六角星型で星型形状も直線的ではなく花びらような曲線で構成されているため、工具と面接地しやすくなっておりトルクの伝達効率に優れています。また、面接地が発生していることで、力が分散せずトルクがネジの中心にかかることでネジの締め/緩め作業で力をかけてもすべりが発生しにくくなります。結果として、ネジから工具が抜けにくいです。

さらに、面接地で力が分散する点から、六角星型のどこか1箇所に力が集中しないためネジ山をなめにくくなり耐久性が上がります。それに加えて、六角星型の見た目も模様のように見えることからデザイン性にも優れています。

トルクスソケットの選び方

1. ネジサイズ

T型トルクスソケットのビットサイズ (先端六角星型軸の寸法) は、一般的にT4 (ボルトねじ径 M2) からT100 (ボルトねじ径 M22) 程度まであり、Tの後の数字が大きいほど大きいネジ用となります。

E型トルクスソケットの穴サイズ (先端六角星型穴の寸法) は、一般的にE4 (ボルトねじ径 M3) からE24 (ボルトねじ径 M18) 程度まであり、T型と同様にEの後の数字が大きいほど大きいネジ用です。

トルクスソケットは、トルクスネジと同じサイズを使用する必要があり、サイズ違いのトルクスソケットを使用するとトルクスネジが損傷してしまうことがあるため、適合するサイズをよく確認することが重要です。

2. ネジ形状

T型トルクスネジ形状には、一般的に「トルクス (英: TORX (T) ) 」「トルクスプラス (英: TORXplus (IP) ) 」の2種類があります。トルクスプラスは、普通のトルクスと比較して溝の角部が丸くなっていて、ネジ締め付け時の穴の潰れやカムアウト(締め付けのビットの浮き上がり)を防止し、より強力なトルクで締め付けることが可能です。

なお、トルクスプラスのソケットビットでトルクスネジの締め付けはできませんが、トルクスのソケットビットでトルクスプラスネジを締め付けることができます。しかし、可能な限り専用のトルクスソケットのビットを使用するのが望ましいです。

3. 長さ

T型のトルクスソケットのビット長さと、E型のトルクスソケットの長さは数種類あり、使用用途に応じて選定することが大切です。

ツールホルダー

ツールホルダーとは

ツールホルダーとは、ドライバーやレンチなどの工具をまとめて保管するための工具のことです。

そのほとんどは、樹脂からできており、二つの輪っか状樹脂の間にツールホルダーに工具を押し込むことで、輪っかが伸縮するため、工具が保持されます。

ツールホルダー自体を壁や台車などに取り付ける場合には、ねじで止めるタイプやマグネットで張り付くタイプなどがあります。そのほかにも、電動ドライバーなどを保持する単体用のツールホルダーも存在します。

ツールホルダーの使い方

ツールホルダーは、種類によって、大きく形状が変わってくるため、種類別で使い方を紹介していきます。

  • クリップタイプ
    クリップタイプは、樹脂や金属からできたクリップの間に、工具を押し込んで保持させます。弾力やばね力を利用して挟むだけのため、それほど高い保持力は出せないので、工具の重量には注意が必要です。
  • マグネットタイプ
    マグネットタイプは、磁力によって工具を吸着します。強力な保持力が得られますが、小さな工具など、掴みづらいものを吸着させると取り外すのに苦労します。また、樹脂製のものは保持できません。

ツールホルダーの選び方

ツールホルダーには、様々な種類があります。どのような種類があるかを紹介するので、選ぶ際の参考にしてください。

  • クリップタイプ
    クリップタイプは、複数の工具を横並びに保持するタイプのツールホルダーです。工具を押し込むだけなので、脱着が容易です。しかし、保持力が弱いというデメリットもあります。
  • マグネットタイプ
    マグネットタイプは、磁力によって工具を保持するタイプのツールホルダーです。磁石板の大きさの限り、いくつでも工具を保持することができます。また、保持力も強力です。
  • ベルトタイプ
    ベルトタイプは、腰に巻いて使うタイプのツールホルダーです。皮からできたものが多く、とても丈夫です。複数のポケットが付いており、そこにドライバーやスパナなどの工具を入れておきます。ポケットに差し込むだけなので、出し入れが容易です。しかし、ポケットのサイズに合わない工具を入れると、すぐに落下するため、注意が必要です。

レンチラック

レンチラックとは

各種機械製品の整備やDIYで使用するレンチ類の収納および使用時の置き場として使用します。レンチ類を工具箱の中にバラバラに入れておくと、欲しい物が欲しい時に見つかりません。レンチラックがあれば収納時も作業時も置き場が整理でき、必要なときに必要な工具を瞬時に取り出すことができます。

レンチラックには、主にホールド型・ラック型・マグネット型があり、ペンチ使用時の作業のニーズによって最適なラックの内容も異なります。

レンチラックの使用用途

レンチが多種類の場合には、レンチのタイプごとに工具箱に分類して収納することで、使用したいレンチを直ぐに取り出すことができます。

レンチ類を収納するほか、使用回数が多いレンチを壁掛け収納にすることで、取り出し易くすることもできます。機械製品の整備工場などでは、修理する箇所やボルトサイズなども多種多様なため、レンチラックを使って整理することで、使用するサイズのレンチを瞬時に見つけることができ、作業効率が向上します。

また、壁掛けタイプを使用する場合はレンチの並べ順などを工夫すると、”飾る”収納効果も期待できます。

レンチラックの選び方

レンチラックは、「ラックタイプ」・「マグネットタイプ」・「ホールドタイプ」の3種類が有ります。
例えば、ラック型は色々なサイズを収納できるようになっており、小さいサイズを頻繁に使う場合には上に小サイズを収納する三角形タイプ、大きいサイズを頻繁に使う場合には大サイズから収納する逆三角形タイプというように、ニーズに合わせた選び方ができます。

ラックタイプ

ラックタイプは、レンチの両端をラックに引っ掛けて収納するもので、様々なサイズが収納できるよう三角形をしています。

マグネットタイプ

マグネットタイプは、パネル状のもの、ラック本体が磁石になっていて金属製品に貼り付けるものがあります。いずれも、コンパクトなものが多いです。レンチの片端をラックのすき間に挟み、磁力で固定します。

ホールドタイプ

ホールドタイプは、弓型やレの字型の左右にあるクリップとクリップ間でレンチを挟んで収納します。工具箱、壁掛けのどちらにも使用することができます。

 

レンチの収納場所によって、レンチラックの選び方は異なります。容易に早く使用したい場合には、「壁掛け型」やマグネット部分を金属製品に付ける「貼り付け型」、作業台に置く時は「スタンド型」、レンチが沢山ある時は「収納型」、金属製の引き出しならば「貼り付け型」を選ぶのが良いでしょう。

プロテクターツールケース

プロテクターツールケースとは

プロテクターツールケース(英語:Protector Tool Case)は、プロテクターケースの一種で、特に持ち運び中や輸送中の外的衝撃や外力、水と油と薬品などから収納物を保護し、損傷させず安全で確実に運搬し保管するためのケース(収納箱)です。

耐衝撃性と耐久性に優れた箱体材質と、密閉性に優れたフタと本体、また衝撃を吸収するためのクッション材が張り付けられた内装が特徴です。

小さい工具用の小型軽量のものから大型の電動工具や多数の工具を収納できる大型で伸縮性ハンドルやキャスター付きのもの、また、自動気圧調整バルブ付きのものまで、さまざまな種類があります。

プロテクターツールケースの使用用途

プロテクターツールケースは、現場作業に必要な電動工具や、カメラなどの精密機器や各種計測機器など、輸送中や保管中に発生する衝撃や極端な温度変化から、収納物を確実に保護するために使用されます。

したがって、一般の家庭などではなく業務用やプロユースの用途が多く、産業界、スポーツ界、官公庁、警察、自衛隊(軍隊)など、環境が厳しく運搬回数が多い場面で使用されることが多いケースです。

パソコンに特化したケースもあり、アタッシュケース型でフタを開けた状態で操作でき、現場での制御機器の調整やプログラミングなどに使用されています。

プロテクターツールケースの選び方

プロテクターツールケースの選定は、下記のようなポイントがあり、用途や使用環境などに合わせて選定します。

耐衝撃性

プロテクターツールケースにおいて最も重要なポイントで、外装の箱体とフタの材質には耐衝撃に優れたコポリマーポリプロピレン(PP)やアルミニウムなど材質が使用され、内装にはウレタンフォームなどのクッション材が使用されています。収納物の形状に合わせて成型し隙間を極力少なくして、収納物を確実に固定できるものもあります。

また、航空機で輸送する場合用に、航空輸送協会規格 ATA300 カテゴリー1(コンテナが少なくとも100回の往復航空輸送に耐える基準)に準拠しているものもあります。

その他には、MIL-SPEC 4150J 輸送と保管等における米軍標準規格や、STANAG 4280/DEFSTAN 81-41 NATO規格 などの軍事規格に準拠した特別なケースもあります。

防水性と防塵性

次に、重要なポイントとして、防水性や防塵性があります。フタ溝部分に埋め込まれたにOリングが、本体の突起部と密着し、気密性を保ち水分や粉塵がケース内に侵入することを防止します。

IEC144、IEC529 および DIN40 050 (IECは国際電気標準会議規格)に基づく保護等級の、IP67等級は、防塵性能6等級(完全な防塵構造で粉塵の侵入が完全に防護されている)と、防水性能7等級(規程の圧力と時間で、15cm〜1mの水面下に水沒しても30分間水が浸入しない)などに適合したケースもあります。

使用温度

耐熱性が優れたコポリマーポリプロピレンなどを使用して、氷点下から高温まで(例は、-40~99℃)まで耐えることができるものもあります。砂漠や極寒地や灼熱地など過酷な環境においても使用できます。

サイズ

収納する工具の大きさや工具の数量に応じて、最適な余裕のある大きさを選定してください。工具箱の長さ寸法はもちろんですが、電動工具などを収納する場合は、深さ寸法も重要になります。なお、内装のクッション材の厚み分を考慮して、収納物より十分に大きい寸法のものを選定する必要があります。

その他

錠付きでロックできるものや、自動気圧調整バルブが付いていて外気圧力に合わせて内部圧力を調整し、温度や気圧の変化で内部圧力が低くなり開けにくくならずに開閉できるものなどがあります。

ステンレス工具箱

ステンレス工具箱とは

ステンレス工具箱 (英: Stainless Tool Box) とは、工具を収納するステンレス素材の工具箱です。

作業道具や部品を効果的に整理整頓できるため、必要な工具を手間なく取り出せます。結果的に、作業スピードや正確性を高められることが利点です。

ステンレス工具箱は、一般的に塗装は施されていません。磨きが施されていて光沢があり、つや消しのきれいな仕上がりで、機能性に優れたものが多いです。

ステンレス工具箱の使用用途

ステンレス工具箱は、基本的には電動工具やレンチ、ボルト、ナットなど作業に必要な工具類の収納箱です。ファッション性も高く、工具以外にも趣味の小物などの収納に使用されている場合もあります。

ステンレス製は、アルミ製やステンレス製のように錆びに強く、頑丈で耐久性に優れているのが特徴です。さまざまな形状やサイズの製品があり、工具を持ち運びする作業現場や作業場所が一定ではない場合などに使用されています。

プロフェッショナルな作業現場から一般家庭まで、幅広い場面で使用されており、中にはトラックの荷台に積載する大型の工具箱も存在します。

ステンレス工具箱の特徴

長所

1. 錆びにくく耐久性に優れている
ステンレス工具箱は、耐久性があり錆びにくいのが大きな特徴です。大切な工具や道具、電動器具を安心して保管できます。

2. 長期間きれいに保てる
ステンレスは丈夫で傷がつきにくく、水に濡れても錆びにくいため、長期間美しい外観を保つことができます。

3. 見た目がきれい
ステンレス工具箱は、美しい光沢があり外観がきれいです。シンプルでおしゃれなデザインは、作業スペースを美しく演出します。

短所

1. 重量があるので持ち運びにくい
ステンレス素材は、スチール素材とほぼ同じ重さのため、他の素材と比べ重量があります。そのため持ち運びには不向きです。

2. 価格が高め
ステンレス工具箱は、他の素材に比べて価格が少し高い傾向にあります。その耐久性と特性に対して、コストがかかることがあります。

3. 放熱性に劣る
ステンレス鋼は、熱伝導率が他の金属に比べて劣ります。加熱されたステンレスは冷却されるまで時間がかかることがあり、内部に収めた工具や機器の品質に支障をきたす恐れがあります。放熱性が求められる場合は、アルミ製などのものが適しています。

ステンレス工具箱の選び方

ステンレス工具箱の選定は、下記のようなポイントがあり、用途や使用環境などに合わせて選定します。

1. サイズ

収納する工具の大きさや数量に応じ、最適な形状で余裕のある大きさのものを選定してください。工具箱の長さや寸法はもちろんですが、電動工具などを収納する場合は、深さ寸法も重要です。また、車に積載する場合は、トランク (荷台) の形状や寸法に合わせて選定する必要があります。

2. 形状

持ち運びに便利なトランク型や、ガレージなどで使用するような大型のキャビネット型など、さまざまな形状のものがあります。また、フタ面にパッキンが付いていて防滴と防塵性を備えたものや、工具などを収納する箱内面にウレタン製スポンジなどのクッション材が張り付けられ、収納物を衝撃から保護するものがあります。

3. 開閉方法

ステンレス工具箱の開閉方法は、一般的に片開きと両開きの2つのタイプに分けられます。片開きの工具箱は、ケースの片側から開くことができ、蓋に取っ手が付いているため、持ち運びに便利です。両開きタイプは、左右に開けることができるため、工具箱全体を見渡すことができ、スピーディーに工具や部品を取り出すことができます。

4. トレー (中皿)

ボルトとナット、電気部品などの小物部品を工具と一緒に収納できる、トレー付きのものもあります。

5. その他

錠付きでロックできるものや、長時間の持ち運びに便利なショルダーベルト付き、衝撃防止用に箱体の角部にゴムクッションが付けられたものなど、さまざまな種類があります。

スチール工具箱

スチール工具箱とは

スチール工具箱

スチール工具箱 (英: Steel Tool Box) とは、名前の通り鋼板を材料にして作られた工具箱です。

工具や部品の整理整頓と保管が効率的に行えるうえ、作業現場の安全性と作業効率を向上させることができるものとして、重要な役割を果たしています。

近年は、DIY人気もありデザイン性に優れたものも多く販売されています。工具を入れるだけでなく、様々な日用品を収納したりと活用方法は幅広いです。多くの職業や趣味の愛好家に活用されています。

スチール工具箱の使用用途

スチール工具箱は、基本的に電動工具やレンチなど、作業に必要な工具類の収納箱です。ただし、カラフルでおしゃれなものは、工具以外にも趣味の小物などの収納に使用されていることもあります。

スチール製はアルミ製やステンレス製ほど錆びに強くはありませんが、頑丈で加工性が良く製作しやすいことから、形状やサイズはさまざまです。工具を持ち運びする作業現場や、作業場所が一定ではない場合などの作業で重宝します。

スチール工具箱の特徴

長所

1. 頑丈で耐久性が高い
スチール製ツールボックスは強固な素材で作られており、重い工具や道具をいれてもたわむことがなくしっかり保護できます。

2. 長期使用可能
熱や衝撃に強い特性があり、長期間の使用に耐えることができます。

3. デザイン性のある工具箱が多い
カラーバリエーションが豊富で、レトロなデザインの製品などもあり、インテリア商品としても使用できます。

短所

1. 重量があるので持ち運びにくい
スチール製ツールボックスは他の素材に比べて重いため、持ち運びには不向きです。

2. 錆に弱い
雨や水、塗料の付着などによる錆つき、腐食が生じやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。

3. 音が気になる
中身が動くとガチャガチャと音がなるため、インナートレイや仕切りを使用し、ツール同士が接触しないようにするなどの対策が必要です。

スチール工具箱の選び方

スチール工具箱の選定は、下記のようなポイントがあり、用途や使用環境などに合わせて選定します。

1. 形状

山型
蓋が山型になっているため、大きな工具や高さがあるスプレー缶などの収納に適しています。小型から大型までと種類が多く、蓋に取っ手が付いているため、持ち運びに便利です。また、両開きタイプは、大きな工具が大量に収納でき、取り出しが簡単です。

トランク型
直方体の形状を持ち、上蓋が一体となっている工具箱です。一般的に取っ手は上蓋やサイドについており、サイドについているタイプは積み重ねが可能です。また、ロック機構が付いているものあり、工具を安全に保管することができます。

キャビネット型
大きな収納スペースを持ち、複数の引き出しを備えた工具箱です。車の修理やDIYなど、ガレージで作業する際はキャスター付きのタイプが活躍します。重い工具を収納しても、簡単に移動させることができます。

また、フタ面にパッキンが付いていて防滴と防塵性を備えたものや、工具などを収納する箱内面に、ウレタン製スポンジなどのクッション材が張り付けられ、収納物を衝撃から保護するものがあります。

2. サイズ

スチール工具箱を選ぶときは、サイズは重要なポイントです。収納する工具の大きさや数量に応じ、最適な形状で余裕のある大きさのものを選定してください。

工具箱の長さや寸法はもちろんですが、電動工具などを収納する場合は、深さ寸法も重要です。また、車に積載する場合は、トランク (荷台) の形状や寸法に合わせて選定する必要があります。

3. 収納機能

ボルト・ナットや電気部品などの小物部品を工具と一緒に収納できる、トレー付きのものもあります。トレーに付いている仕切りをを自由に移動させることができるため、使いやすいよう収納位置を決めることができます。

4. その他

南京錠を取付できるものや、長時間の持ち運びに便利なショルダーベルト付き、カラフルな色や文字やデザインなどの塗装が施されたものなど、さまざまな種類があります。

アルミ工具箱

アルミ工具箱とはアルミ工具箱

アルミ工具箱(英語:Aluminum Tool Box)は、名前の通りアルミニウム製の工具を収納する工具箱です。

アルミニウム製は、比較的軽量で丈夫であることから持ち運びに便利で、工具箱内側にクッション材を張り付けられいるものも多く、収納する工具などを衝撃から保護することが可能です。そのため、精密機器や精密計測機、電動工具などを収納し、輸送や保管、現場での衝突による損傷から保護するために使用されています。

アルミニウム独特の質感で見栄えが良く高級感があります。

アルミ工具箱の使用用途

アルミ工具箱は、基本的には電動工具やレンチなど作業に必要な工具類の収納箱ですが、工具以外にもカメラなどの精密機器や各種計測機器などの収納に使用されている場合もあります。またトラックの荷台に積載する大型の工具箱もあり、さまざまな場面で使用されています。

スチール製とは異なり、錆びることがなく屋外でも使用することができ軽量でもあることから、工具を持ち運びする作業現場や、作業場所が一定ではない場合に使用されています。

このような特徴から、プロフェッショナルな作業現場から一般家庭まで幅広い場面で使用されています。

アルミ工具箱の選び方

アルミ工具箱の選定は、下記のようなポイントがあり、用途や使用環境などに合わせて選定します。

  1. サイズ
    収納する工具の大きさや工具の数量に応じて、最適な余裕のある大きさを選定してください。工具箱の長さ寸法はもちろんですが、電動工具などを収納する場合は、深さ寸法も重要になります。また、トラックに荷台に積載する工具箱は、荷台寸法に合わせて選定する必要があります。
  2. 耐衝撃性と耐久性
    耐衝撃性と耐久性に優れたものが多くあり、箱体のコーナー部は丸くなっていてステンレス製のプレートで補強されていたり、衝撃防止用ゴムが張り付けられていたり、十分な耐衝撃性を備えているものもあります。また、工具などを収納する箱内面は、ウレタン製スポンジなどがのクッション材が張り付けられ、収納物を衝撃から保護します。
  3. トレー(中皿)
    ボルト、ナットや電気部品など小物部品を工具と一緒に収納ため、トレー付きのものもあります。
  4. その他
    錠付きでロックできるものや、長時間の持ち運びに便利なショルダーベルト付きや、箱本体の傷防止のためにエポキシ粉体塗装を施しているものもあります。

プラスチック工具箱

プラスチック工具箱とは

プラスチック工具箱

プラスチック工具箱 (英: Plastic Tool Box) とは、名前の通りプラスチック製の工具箱です。

プラスチック製は、軽量で丈夫であることから持ち運びに便利で、フタや本体が透明のものは収納されている工具が見えるため大変便利です。ネジや小さな部品の保管に便利なトレーが付いたものや、引き出しが付いているものなどバリエーションが豊富で、業務用から家庭用までさまざまなタイプがあります。

プラスチック工具箱の使用用途

プラスチック工具箱は、基本的に電動工具やレンチ、ボルト、ナットなど作業に必要な部品を収納する際に使用されます。ただし、工具以外にも釣り針などの釣り具や、おもちゃやネイル用品、文房具などの収納に使用される場合もあります。

耐衝撃性に優れた樹脂製のものや、防水 (防滴) 性の高いものがあり、プロフェッショナルな作業現場から一般家庭まで、使用場面は幅広いです。

プラスチック工具箱の特徴

長所

1. 軽くて持ち運びが便利
プラスチックは軽量のため、持ち運びが容易にできます。

2. 錆や腐食の心配がない
プラスチックは水に濡れても錆びたり、腐食したりしないのが特徴です。また、有機溶剤や薬品に対しても腐食や劣化の心配がないため、安心して使用できます。

3. お手頃な価格
プラスチックは比較的安価なため、購入時のコストを抑えることができます。

短所

1. 熱や紫外線に弱い
プラスチックは、一般的には耐候性が良いものではありません。直射日光による熱や紫外線などの刺激を受けると、変色や変形するため、屋外で使用する場合は注意が必要です。

2. 割れやすい
一般的にプラスチックは、衝撃に対して弱いです。工具の重量や衝撃などにより、持ち手やフタの角が割れたりする恐れがあります。使用する際は、衝撃に対して注意が必要です。

プラスチック工具箱の選び方

プラスチック工具箱を選定する際は、下記のポイントを考慮することが大切です。

1. タイプ

ボックス型
ボックス型は、持ち手が付いているタイプが多く、携帯性に優れているのが特徴です。使用頻度が高い工具をまとめて収納しておけば、急な作業が発生した場合でもすぐに持ち出すことができます。

アタッシュ型
アタッシュ型は、ベルト付きのタイプもあり持ち運びに便利な工具箱です。持ち運びが必用な場所での作業時に重宝します。

プロテクター型
プロテクタ型は、精密機器の保護や運搬に適した耐久性、密閉性に優れたツールケースです。保護等級 IP65 の防塵、防水性能を備えたものもあり、精密機械や電動工具を使用し屋外で作業する場合などは、重要な性能になります。

バスケット・コンテナ型
バスケット・コンテナ型は、かさばる工具をまとめて運搬する時に便利です。折りたたみ式もあり、重ねて置くことができるため狭いスペースでも邪魔になりません。工具箱以外でもアウトドアや農作業など、さまざまな用途で使用することができます。

2. 収納機能

仕切り付き
仕切り付きのタイプは、種類や大きさごとに、ネジやクギなどをきれいに収納することができます。仕切り板を移動させることができるため、用途に合わせ収納場所やスペースを決められます。

両開きタイプ
両開きタイプは、開口部が左右に大きく開くため、道具を楽に取り出すことができます。多段式になっているタイプもあり、たくさん収納でき道具を探しやすいため、作業効率アップが期待できます。

キャスター付き
キャスター付きのタイプであれば、重量のあるツールボックスでも楽に移動することができます。また、キャリーケースのようにハンドルを引っ張って運搬できるタイプもあり、頻繁に移動が必要な作業場で重宝します。

3. サイズ

工具箱は収納する工具の大きさ、部品などの数量に応じ、大きさを選定しすることが大切です。工具箱の長さ寸法はもちろんのこと、電動工具やスプレー缶などを収納する場合は、深さの寸法も重要になります。

4. デザイン

工具箱は各メーカーから、様々なデザインの商品が販売されています。機能性だけではなく、部屋や車などにマッチしたデザインを選ぶと、インテリア商品としても楽しむことができます。

5. その他

フタに南京錠を取り付け施錠できるものや、フタにガイドシールが付いていて、ネジをフタの凹に当ててサイズや角度、板厚などのおおまかな寸法がわかるものもあります。

ベアリングセパレーター

ベアリングセパレーターとは

ベアリングセパレーター(英語:Bearing Separator、 Bearing Splitter)は、玉軸受(ボールベアリング)、ころ軸受ローラーベアリング)の取り外しに使用する工具で、通常は専用のベアリングプーラーと組み合わせて使用します。一般的に「ベアリングスプリッター」も同義語として使用されています。

通常のベアリングプーラーでは、爪が引っ掛かりにくい場合にベアリングの内輪(インナーリング)とシャフト平面部にベアリングセパレーターの分離ブレード(くさび形エッジ)を挟み込み、ベアリングとシャフト平面との間に隙間を作り分離させ、ベアリングを取り外しやすくします。

分離ブレードは「分離ジョー」「ジョー」と呼ばれることもあります。

ベアリングセパレーターの使用用途

ベアリングセパレーターは、ベアリングやなどの取り外しに特化した工具で、その用途は限定されます。歯車などをシャフトから取り外す場合にも使用されることもあります。

爪付きタイプのベアリングプーラーの爪が、掛かりにくく隙間が狭い場合には、ベアリングセパレーターは分離ブレードが薄いため、しっかり食い込み確実に取り外しを行うことができます。ただし、ベアリング周辺にベアリングセパレーターを取り取り付けるための十分なスペースが必要になります。

分離ブレードのくさび形は、勾配が付けられている面と付けられていない平面の2面があります。勾配が付けられている面をベアリング側に向けて組み込み、ベアリングとシャフト平面部との隙間を作り分離します。その後に、分離ブレードをいったん取り外し、分離セパレータを逆に勾配が付けられていない面をベアリング側に向けて組み替え、ベアリングを確実に取り外すことができます。

ベアリングセパレーターの選び方

ベアリングセパレーターの選定には、下記のようなポイントがあります。

  1. ベアリング外径
    対応しているベアリング外径のサイズにより、ベアリングセパレーターの大きさも異なるため、適合したサイズの品番を選定します。ベアリングセパレーターのカタログなどでは、「くわえられる径」と記されていることがあり、分割式分離ブレードの開く最大寸法を示しています。ベアリング外径がくわえられる径以内であることを確認して選定します。
  2. 保証荷重
    保証荷重は、引き抜きする際にベリングセパレーターに加えられる負荷で、この荷重以内で使用することが重要です。
  3. その他
    通常、ベアリングセパレーター単体では作業することができないため、初めて使用する場合は、専用のベアリングプーラーとセットになっているものを選定するのが便利です。また、爪付きタイプのベアリングプーラーと兼用のプーラがセットされているものもあり、さまざまな場面に対応することができます。