対面ショーケース

対面ショーケースとは

対面ショーケースは、デパートなどの対面販売を行う売り場の、客の動線と店員の間に設置してある、対面販売のためのショーケースのことです。

対面ショーケースは、一般的にガラスや樹脂などを主材料とした、無色で透明度の高いケースです。対面販売をより効果的に行うために、対面ショーケースにはいくつかの特徴があります。

一般的に、対面ショーケースは客と店員が、陳列された商品に向き合いながらスムースに会話できるように、その高さが抑えられています。そして、客と店員が同じ商品について、質問や説明をするために、双方からの視認性に優れた構造になっています。客が立つ側からは、その商品がより魅力的に見えるように、効果的な照明が施されています。一方で、店員側には、求められた商品がすぐに取り出せるように扉が並んでいます。

また、対面ショーケースには、盗難防止のために、客の側は全面的にガラスなどで覆われています。それと同時に、客に威圧感を与えないよう、上に行くにつれて細くなる台形をしている、上端が曲線になっているなど、客の心理を考えたきめ細かな工夫がされています。

対面ショーケースの使用用途

対面ショーケースは、対面販売の売り場で、販売を効果的に行うための、商品の陳列に使用されます。

一般的に“デパ地下”と言われるデパートの地下の食品売り場などでは、対面販売が盛んにおこなわれています。対面販売は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで行われている、客が欲しい商品を自分でカゴに入れて廻るセルフサービス方式の販売と比較して、多数の店員の配置が必要となります。

その代わりに、対面販売では、客が商品について細かな質問をしたり、店員が商品の魅力をアピールするなどの機会が簡単に作れます。このことは、より高単価な商品を販売するのに適しています。

宝石・貴金属類や時計などの売り場にある、机ほどの高さで、客と店員が向き合って商品を販売するための商品陳列ケースは、高額商品を取り扱うための対面ショーケースの代表例です。

冷蔵平型ショーケース

冷蔵平型ショーケースとは

冷蔵平型ショーケースとは、スーパーマーケットなどで冷蔵食品などを販売するために設置してある、背が低くて上部から商品を取り出す形をした、冷蔵機能付きショーケースのことです。

スーパーマーケットやコンビニエンスストアの販売方法は、買い物客が欲しい商品を自分で手に取り、店が用意したカゴに入れるなどして、レジに持って行きます。そのため、販売する商品は、客が手に取りやすい形で陳列しておく必要があります。

その一方で冷蔵食品を陳列販売する際には、商品を常に適切な温度に冷蔵しておく必要があります。このように、買い物客が自分で手に取りやすい陳列方法と、冷蔵食品を安全に冷蔵保管する必要性の、両方のニーズを満たすショーケースが冷蔵平型ショーケースです。

冷蔵平型ショーケースには、開放型と、上部にガラス張りの扉が付いたタイプなどがあります。また、商品の見映えを良くするための照明が付いたものや、殺菌のためのUVライトが付いたもの等、様々なタイプがあります。

冷蔵平型ショーケースの使用用途

冷蔵平型ショーケースは、冷蔵商品の販売と、サラダバーのようにセルフサービスの食事を提供するために使用されています。

冷蔵平型ショーケースは、ビジネスユースで使用される機器です。スーパーマーケットの精肉売り場や魚売り場では、肉や魚などをトレイに乗せてラップで包装した形で、冷蔵平型ショーケースに陳列販売しています。また、スーパーマーケットとコンビニエンスストア共に、冷蔵食品や菓子類などを、冷蔵平型ショーケースを使って販売しています。

一方、レストランやホテルなどでは、冷蔵平型ショーケースを使って、サラダや料理をセルフサービスの形で提供しています。

いずれの場合でも、利用者の購買意欲や食欲を刺激して、商品を手に取ってもらうことが重要になります。それと同時に、食料品を扱う機器として、温度管理や衛生管理は欠かすことができません。冷蔵平型ショーケースはこの二面性を同時に満たす目的で、使用されています。

RNA合成サービス

RNA合成サービスとは

RNA合成サービスとは、遺伝子の塩基配列情報をもとに、その遺伝子に対応するRNAを人工的に合成して提供するサービスのことです。

RNA (Ribo Nucleic Acid、日本語:リボ核酸) はDNAと共に核酸と呼ばれるグループに属しています。そして、RNAは生命の設計図であるDNAの情報をもとに、実際に生命体を形作るタンパク質を作り出す過程において、非常に重要な役割を担っています。

実際の生物の中で行われているRNA合成は、DNAに含まれる遺伝子を鋳型鎖として、RNAポリメラーゼという酵素が働いて、RNAを作り出す過程のことです。

RNA合成サービスでは、顧客からの依頼を受けて、顧客から提供を受けた遺伝子の塩基の配列情報をもとに、その遺伝子に対応するRNAを人工的に合成します。顧客から提供される塩基の配列情報とは、多くの場合はDNAの塩基の配列情報です。

実際の作業としては、依頼者からテキストファイルなどの形で提供を受けたDNAの遺伝子配列情報を、RNA合成装置に読み込ませます。RNA合成装置内部で、読み込んだDNAに対応するRNAを合成するための化学反応を起こさせます。

RNA合成サービスの使用用途

RNA合成サービスは、生命科学の研究、医薬品の開発、病気の診断などで使用されています。

RNAは、生命体の基となるタンパク質を作り出す上で大きな役割を担っています。RNAの種類と構造、そして役割を研究することは、生命科学の研究や医学の発展において欠かせない事項となっています。

1.生命体におけるRNAの役割

RNAには大きく分けてメッセンジャーRNA (mRNA) 、トランスファーRNA (tRNA) 、リボソームRNA (rRNA) 、ノンコーディングRNAという種類があります。

メッセンジャーRNAは、DNAの遺伝子情報をコピーして、“タンパク質を合成する場”となっているリボソームに運びます。トランスファーRNAは、アミノ酸をリボソームに運びます。リボソームRNAは、リポソームの主な構成要素となります。ノンコーディングRNAはタンパク質をコードしない、即ち直接タンパク質に翻訳されないRNAの総称であり、遺伝子発現の調節などの役割を担います。

2.RNA合成サービスの利用例

生命科学の研究では、基礎生物学の研究や、特定の遺伝子の機能解析のためにRNA合成サービスが使われます。

医薬品の開発では、遺伝子治療薬の開発にRNA合成サービスが重要な役割を果たしています。また、ワクチンにおいては、新型コロナウィルスの感染拡大を抑えるために、メッセンジャーRNA(mRNA) を使ったワクチンが注目を集めました。

病気の診断においては、病気の診断マーカーとして使用されるRNAの合成等に、RNA合成サービスが使用されています。

ルーフシェード

ルーフシェードとは

ルーフシェードは、直射日光による室温の上昇を緩和する目的で、屋根の上に敷く遮熱製品です。

工場、倉庫やコンビニエンスストアなどの建物の多くで、金属製の屋根が使われています。これらの金属製の屋根は、夏場の強い直射日光により、表面の温度が80℃の高温になります。

屋根が高温になることにより、屋根からの輻射熱により、建物の中の温度が外の温度と比較して高くなります。もし、室内を冷房しなければ、中で仕事をする従業員の体調不良、装置の損傷、商品の劣化などの問題が起こります。このため、多くの事業所では強力な冷房能力を必要とし、それにかかる設備費用、電気代等が高くなります。

ルーフシェードは、金属製屋根の上を覆う、遮光効果と通気性に優れた形状のシート状の遮熱製品です。ルーフシェードによって、日光による屋根の温度の上昇を抑え、冷房のための電気使用量と電気代の節減が達成できます。

ルーフシェードの使用用途

ルーフシェードは金属製の屋根を持った建物の、直射日光による温度の上昇を抑制する目的で使用されます。

工場、倉庫、コンビニエンスストアや鉄骨建ての建物の多くでは金属板の折板屋根が使われています。これらの屋根は、軽くて台風や強い雨風に耐える性能を持っている反面、夏場の直射日光では表面温度が70℃から80℃に達すると言われています。

金属製の屋根は断熱性能が低く、高温になった屋根から出る輻射熱によって、建物の中も熱せられます。そのため、施設では中で働く従業員の体調管理を始め、高温による機械設備の損傷防止や商品の劣化を防ぐ目的で、冷房や通気が必要になります。

屋根の上にルーフシェードを施工すると、屋根の表面温度の上昇を20℃から30℃抑制することが可能であり、それだけ冷房に使うエネルギーと電気代を節約できる他、設備の冷房能力を小さくすることも可能です。

また、ルーフシェードには、ルーフシェードと屋根の間にできる空間を利用した冬場の暖房費を節約できる製品、雨音を小さくできる静音効果のある製品などもあります。

プラントメンテナンス

プラントメンテナンスとは

プラントメンテナンスは、石油プラントや化学プラントを始め、発電所、製鉄工場、自動車製造工場など、比較的大きな設備を持つ事業所で行われる、設備の安定稼働と故障・事故の防止を目的として行う活動のことです。

プラントで稼働する設備が、故障や事故によって停止すると、生産活動に大きな支障が出るとともに、場合によっては、その場所で働く従業員の健康や命に係わる事態も発生します。

プラントメンテナンスは、計画的に設備保全のための、点検、部品の交換、注油や掃除、設備の更新などを行うことです。これによってプラントを安定稼働させ、故障や事故の発生のリスクを低くし、生産品の品質と量を安定させる効果があります。

その一方で、メンテナンスの内容によっては、稼働している設備を一定期間停止させたり、正常な部品を交換する等、コストや生産量に負荷がかかる面もあります。

プラントメンテナンスの使用用途

プラントメンテナンスは、プラントや工場設備の安定稼働とそれによる生産品の量と品質の安定を図ることを目的に、様々な事業所で実施されています。

プラントメンテナンスには、予防保全、予知保全、改良保全、事後保全などの種類があります。

1.予防保全

予防保全は、定期的に点検や消耗部品の交換を行うことで、設備の故障を未然に防ぎます。予防保全のメリットは、突発的な故障による設備の停止を防ぐことと、作業の安全性を高めることです。反対に、部品の交換費用が掛かる、交換のために設備を停止しなければならないなどのデメリットもあります。

2.予知保全

予知保全では、設備を常時モニタリングして、騒音や振動の大きさの変化などから設備の故障の予知を行い、異常が見られた段階で、部品の交換や整備を行います。予知保全は、正常に稼働している部品を交換したり、計画的に設備を停止させる必要がなく、予防保全に比べてコスト面で有利です。その反面、予知をするためのセンサーや監視システムなどの初期投資が必要となることと、故障の兆候を発見できないリスクもあります。

3.改良保全

改良保全は、設備の安定性の向上、生産品の品質向上、エネルギー使用量の削減など、生産活動の向上を目指して、現存の設備を改善・改良してゆく取り組みのことです。改良保全は、継続的に続けて行くことで、モノづくりの生産性と品質を高める効果を期待できます。その一方で、時間と費用と労力を必要とします。

4.事後保全

事後保全とは、故障が起きてから修理やメンテナンスを行うことです。この場合でも、予め修理マニュアルを作成しておく、頻繁に壊れる部品をストックしておくなどの準備があれば、設備の復旧までの時間を短くできます。

熟成庫

熟成庫とは

熟成庫とは、食肉を熟成させるための環境が整えられた、専用の冷蔵庫のことです。

牛、豚、鶏などの食用肉は一定の条件下の温度と湿度の中で保管すると、腐食せずに熟成します。熟成とは肉の中の酵素の働きによって、タンパク質の分解が進み、アミノ酸が増加する現象です。タンパク質の分解によって、肉が軟らかくなります。また、このアミノ酸の種類である、グリシンとグルタミン酸は肉の旨味成分と言われています。

このように、熟成庫は、肉を保管するためだけではなく、肉を熟成させて、よりおいしく食べられるようにするための設備です。熟成庫には大きく分けて、ドライエイジングセラーとウエットエイジングセラーがあります。

1.ドライエイジングセラー

ドライエイジングセラーは主に牛肉の熟成に使われる熟成庫です。ドライエイジングセラーでは、温度と湿度を管理しながら、風を送って肉を乾燥させます。このことによって、牛肉の深い味わいと香りが増します。

2.ウエットエイジングセラー

ウエットエイジングセラーは、主に豚肉と鶏肉の熟成に使われます。ウエットエイジングセラーでは、肉を湿度が高くて密閉された空間に保ちます。このことで、豚肉や鶏肉はよりジューシーな味わいに熟成すると言われています。

3.その他
熟成庫には、熟成の大敵である菌の増殖を抑えるための工夫や、熟成過程でより肉の旨味を引き出すための工夫が施された製品などがあります。

熟成庫の使用用途

熟成庫は、熟成肉を販売する食品会社、精肉店、スーパーマーケットなどと、熟成肉を使った料理を提供するレストランなどで使用されています。

熟成肉は、その調理方法や食べ方によって、通常の肉料理よりも豊かな香りと味わいがあると言われ、上質な肉料理に寄与する食材と言われています。従って、熟成肉を取り扱うことは、より高い販売価格の設定による増収や、その会社やお店のファンを増やす効果が期待できます。そのため、高級志向のレストランや、ホテルなどへの導入が進んでいます。

また、個人で肉を熟成させて、その料理を楽しむ家庭もあります。従って、業務用だけではなく、家庭向けの熟成庫も市販されています。

熟成肉を使った代表的な料理に、ローストビーフがあります。ローストビーフは牛肉の塊を蒸し焼きにしたものです。その肉を切り分けた際に滴り落ちる肉汁や、食欲を誘う香り、そして柔らかい食感とジューシーな味わいは、熟成肉の真骨頂と言えるでしょう。