NT形中性極開閉端子は、接地側の遮断器を省略するためのニュートラルスイッチで、 JIS 8480「キャビネット形分電盤」を基に製作されてあります。この開閉端子は外形が小さく、廉価で開閉操作が簡単であるなどの特徴をもっております。NT形には、ドライバーを用いて操作する小形のNT-1Kと手動で操作するNT-3があります。
NT-1K形は、フェノール樹脂成形物の内部に開閉ネジの角度を変えることによって上下に動き得る接触片が設けられ、分岐回路が通電状態にあるとき、この接触片と中性極銅帯が、スプリングの作用をうけて完全に接触しております。絶縁抵抗測定その他で、開路状態にする場合は、ドライバーを用い、開閉ネジをモールドに刻印されたONの位置から90°反時計方向に廻すと、接触片と銅帯の接触が解かれ開路します。
また閉路状態に戻すには、開閉ネジを反時計方向に、さらに90°廻して、開閉ネジの溝とONの刻印とを合わせれば閉路されます。貫通導体には、接触部の酸化を防ぐため、ニッケル又はすずめっきを施すことをおすすめします。