全てのカテゴリ
閲覧履歴
アセトアミドについての概要、用途、原理などをご説明します。また、アセトアミドのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
アセトアミド (英: acetamide) とは、無臭の白色または薄い黄色の固体 (粉末または結晶) で、化学式CH3CONH2の有機化合物です。
アセトアミドは81℃で固体から液体へと溶融し、有機・無機化合物に対する良好な溶剤となります。主に有機合成試薬溶媒、過酸化物安定剤として使用されています。発がん性の疑いのある化合物であるため、使用には適切な保護具と換気環境が必要です。
アセトアミドの主な反応例として、加水分解によるアンモニアと酢酸の生成が知られています。水・エタノールに溶けやすく、ジエチルエーテルにはほとんど溶けない性質があります。
アセトアミドの主な国内法規上の適用は、安衛法で「名称等を表示すべき危険物および有害物」「名称等を通知すべき危険物および有害物」、PRTR法では「第2種指定化学物質・第2種-No. 1」の指定があります。
アセトアミドは、別名を「酢酸アミド」といい、主に有機合成試薬の溶媒として使われています。有機合成試薬とは、酸化剤・還元剤をはじめ、縮合剤やハロゲン化試薬、保護剤、光学活性体・光学分割剤、有機金属試薬などを指します。
室温では固体ですが、81℃以上で融解し液体となり、この溶融アセトアミドが様々な化合物を溶かす溶媒となります。例えばアセトアミドは、酸化剤・還元剤をはじめ、縮合剤やハロゲン化試薬、保護剤、光学活性体・光学分割剤、有機金属試薬など、有機合成に使用される有機・無機化合物をよく溶かします。
また、アセトアミドは、不安定かつ反応性が高いとされる過酸化物の安定剤としても使われています。
アセトアミドの別名は、酢酸アミド、エタンアミド、メタンカルボキサミドなどがあります。厚生労働省による職場の安全データシートや日本国内の大手試薬メーカーのウェブサイトでは、主に「アセトアミド」の名称が使用されています。
アセトアミドは水に非常によく溶けます。また、メタノールやエタノールといったアルコール類にも溶けるほか、クロロホルムにも可溶です。一方で、エーテルには不溶です。
化学式 | CH3CONH2 |
日本語名 | アセトアミド |
英語名 | acetoamide |
CAS番号 | 60-35-5 |
分子量 | 59.07 |
融点/凝固点 | 81℃ |
沸点または初留点および沸騰範囲 | 222℃ |
アセトアミドは、労働安全衛生法で「名称等を表示すべき危険物および有害物」「名称等を通知すべき危険物および有害物」、PRTR法では「第2種指定化学物質・第2種-No. 1」に指定されています。
アセトアミドの危険有害性に関する情報として、発がんのおそれの疑い、眼への刺激、生殖能または胎児への悪影響の疑い、が報告されています。皮膚や眼に付着した場合、発赤や痛みが生じる可能性があります。
アセトアミドを使用する場合、使用前に安全注意情報をよく確認し、適切な保護具を着用した上でよく換気を行いながら作業する必要があります。
厚生労働省が公開している職場の安全データシートでは、アセトアミド使用時は保護手袋・保護衣・保護メガネ・保護面などの使用が推奨されています。もしも皮膚や眼に付着した場合は、水と石鹸でよく洗い流した後、痛みや刺激がある場合は医師の診断を受けてください。
またアセトアミドは、激しく加熱すると燃焼し、刺激性・腐食性のガスを発生させる可能性があります。適切な温度管理下で使用してください。
アセトアミドの使用および保管時は潮解性に注意します。潮解性とは、固体の物質が空気中に含まれる水分 (湿気) によって溶解する性質のことです。アセトアミドは水に良く溶ける性質を持つため、空気中の水分によって溶解する可能性があります。水分が多く混入したアセトアミドを有機合成反応溶媒として使用すると、有機合成反応に悪影響を及ぼす場合があります。
アセトアミドは、試薬として発送される際は容器内に不活性化ガスが充填されてるため、未開封のアセトアミドは安定した状態で保管できます。アセトアミドの容器を一度開封した後は、容器内に不活性ガスを注入し、湿度管理できる場所に保管する等、適切な環境で保管することが大切です。
アセトアミドは毒性のある有機化合物であるため、下水として流すなど環境中に放出することはできません。アセトアミドを廃棄処分する場合は、都道府県知事の依頼を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して適切に処理します。
参考文献
https://labchem-wako.fujifilm.com/sds/W01W0101-0011JGHEJP.pdf
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/dt/html/GI_10_001/GI_10_001_60-35-5.html
https://www.tcichemicals.com/JP/ja/p/A0007
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/60-35-5.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社