全てのカテゴリ
閲覧履歴
塩化水銀についての概要、用途、原理などをご説明します。また、塩化水銀のメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。塩化水銀関連企業の2024年9月注目ランキングは1位:キシダ化学株式会社、2位:富士フイルム和光純薬株式会社となっています。
塩化水銀とは、塩素と水銀から成る無機化合物です。
塩化第一水銀と塩化第二水銀の2種類があります。塩化第一水銀Hg2Cl2は、白色の粉末で王水には可溶ですが、水、エタノール、ジエチルエーテルには不溶です。甘汞とも呼ばれています。毒物及び劇物取締法の劇物に指定されています。
塩化第二水銀HgCl2は白色の結晶または粉末で無臭です。水、メタノール、アセトン、エチル酢酸には可溶ですが、ベンゼン、二硫化炭素には、微溶です。昇汞ともいいます。毒物及び劇物取締法の毒物に指定されており、非常に強力な腐食性を持っています。
塩化第一水銀は医薬品、基準電極、試薬として利用されています。塩化第一水銀を使った電極をカロメル電極、甘汞電極といいます。ほかの電極の電位を測定する基準電極として使用されています。
塩化第二水銀の主な用途は医薬品、水銀化合物の原料、試薬、有機合成・塩化ビニルの触媒、マンガン電池の陰極用などです。かつては昇汞水、昇汞錠として消毒剤や防腐剤などに用いられていましたが、猛毒のため現在は使われていません。
塩化第一水銀は、水にはほとんど溶けません。 (2×10-4g/100ml) さらに、アルコールやエーテルにも溶解しません。また、光の影響を受けることで塩化第二水銀HgCl2 と水銀Hgに分解します。さらに、封管中で加熱されると無色から黄色へ可逆的に変化します。
一方、塩化第二水銀は共有結合性が強く、水溶液はほとんど電離していません。しかし、メタノールやエタノール、アセトンには溶けます。また、ベンゼンにも少し溶けます。
塩化第一水銀は、酸化剤と反応すると塩化酸化水銀 (Ⅱ) HgCl2・HgOを生成します。また、アンモニア水溶液と反応すると、水銀とアミド塩化水銀(Ⅱ) HgCl(NH2)などの黒色混合物が得られます。熱硫酸と反応すると、二酸化硫黄、硫酸水銀、塩化第二水銀HgCl2を生成し、硝酸とはNOx、硝酸水銀を生成します。さらに、塩酸中で、SnCl2やヒドロキシアミンによって水銀に還元されます。
塩化第二水銀は、王水などの塩化物イオンを含む溶液中では[HgCl₄]2-を生成します。空気中200℃でHgOを生成し、Fe(Ⅱ)、Sn(Ⅱ)、ギ酸イオンなどで塩化第一水銀 Hg2Cl2 に還元されます。アンモニアと反応すると、アミド塩化水銀(Ⅱ) HgCl(NH₂)、Hg2・2NH3、Hg2NCl・H2Oなどを生成します。ホスフィン PH3と反応すると、P(HgCl)3やHg3P3を生成します。
塩化第一水銀は、硝酸水銀(I) Hg2(NO3)2水溶液にNaClか希塩酸を加えると沈澱が生じます。また、Hgと塩酸を反応させることでも合成できます。
一方、塩化第二水銀は、水銀と塩素の直接反応、または硝酸水銀(I) と塩酸を高温下で反応させることによって得られます。また、HgOを硫酸中で加熱しても合成できます。得られた粗製物は、昇華やアルコール抽出によって精製することができます。
塩化第二水銀は、強い毒性があるため、摂取すると吐き気、腹痛、下痢などの症状を引き起こし、腎臓に障害を与えて衰弱する可能性があります。この物質の致死量は1~2グラムであり、摂取した場合には、解毒剤としてジメチルカプロール(BAL)が使用されます。さらに、反復または長期にわたる接触により、皮膚が感作され、中枢神経系、末梢神経系、腎臓に影響を与え、運動失調、筋力低下、疲労、感覚や記憶障害、腎臓障害などを引き起こす可能性があります。
一方、塩化第一水銀の毒性は塩化第二水銀よりも弱いですが、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されています。適切な処理が必要であり、取り扱いには十分な注意が必要です。
参考文献
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/10112-91-1.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年9月の注目ランキングベスト2
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | キシダ化学株式会社 |
50.0%
|
2 | 富士フイルム和光純薬株式会社 |
50.0%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年10月の塩化水銀ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社