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メタアルデヒドについての概要、用途、原理などをご説明します。また、メタアルデヒドのメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
メタアルデヒド (英: Metaldehyde) は、有機化合物の一種に分類される物質で、アセトアルデヒトがアセタール化した4量体です。
CAS登録番号は、108-62-3です。別名にはIUPAC名である「2,4,6,8-テトラメチル-1,3,5,7-テトラオキソカン」の他、慣用名である「メタアセトアルデヒド」の名称があります。
毒物および劇物取締法において劇物に指定されており、消防法においては指定可燃物 (可燃性固体) として扱われている物質です。
メタアルデヒドの主な使用用途は、殺虫剤です。穀物粉などと混合したペレット状の薬剤あるいは水和剤として、ナメクジやカタツムリ駆除剤に用いられています。
これは、メタアルデヒドが、ナメクジ類、カタツムリ類や淡水性リンゴガイ科巻貝などに対して、経口吸収及び腹足部からの 接触吸収により、麻痺を誘発するとともに粘液分泌を促して収縮させる物質であるためです。また、他剤と混合してダンゴムシやコオロギの駆除剤にも用いられています。
それ以外の用途には、キャンプなどで使用する携帯用固形燃料の材料などがあります。
図1. メタアルデヒドの基本情報
メタアルデヒドは分子式C8H16O4、分子量176.2、融点246.2℃、沸点 (昇華点) 112℃であり、常温での外観は白色固体です。
メントール臭とされる独特の臭気があります。密度は1.27g/mLであり、引火点は36℃です。可燃性の物質として取り扱われます。水への溶解度は、0.222g/Lであり、トルエン、メタノール、ベンゼン、クロロホルムに容易に溶解する物質です。
メタアルデヒドの純粋な物質は、主に研究開発用試薬製品として販売されています。販売されている物質は、主に分子式(CH3CHO)nの重合体として扱われ、CAS登録番号は9002-91-9です。
容量の種類には、25g、500g、1kgなどがあり、実験室で取り扱いやすい容量での提供が中心です。冷蔵保管が必要な試薬製品として扱われる場合と、室温で保管可能とされる場合があります。純粋な物質以外では、ナメクジ、カタツムリ駆除剤や固形燃料などに含有され、販売されている物質です。
図2. メタアルデヒドの合成
メタアルデヒドの合成方法には、0℃でアセトアルデヒドに臭化カルシウムと臭化水素を作用させる方法のほか、アセトアルデヒドに塩化カルシウムと塩酸を反応させる方法があります。
図3. パラアルデヒドの構造
メタアルデヒドは、アセトアルデヒドの4量体で分子式 (C2H4O)4 の無色針状晶ですが、徐々にアセトアルデヒドの3量体であるパラアルデヒドに転換します。そのため、通常は両者の混合物となっている物質です。また、メタアルデヒドを加熱すると、80℃で徐々に分解をはじめ刺激性の煙やガスを発生します。
市販されているメタアルデヒドは、分子式(CH3CHO)nの重合体として取り扱われる場合が多くあります (CAS登録番号9002-91-9) 。この物質に関しては、融点246.2℃の白色の結晶性粉末として取り扱われます。
引火点は55℃であり、先述の物質と同様に可燃性固体です。熱クロロホルムに溶解し、水、エタノール及びアセトンにほとんど溶けないとされています。
メタアルデヒドは、人体にとって経口摂取による毒性がある他、眼刺激、神経系の障害などの有害性が報告されています。また、長期又は反復の曝露によって神経系、肝臓、精巣の障害を起こす可能性がある物質です。
メタアルデヒドを誤飲すると、胃の中でアルデヒドや酸に変化し、ヨダレなどの軽い症状から嘔吐、下痢、高熱や痙攣などの重篤な症状を引き起こします。
これらの理由により、メタアルデヒドは毒物及び劇物取締法では劇物に指定されている物質です。法令を遵守して正しく取り扱うことが必要です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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