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ジシクロヘキシルアミンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ジシクロヘキシルアミンのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
図1. ジシクロヘキシルアミンの基本情報
ジシクロヘキシルアミン (英: Dicyclohexylamine) とは、脂肪族アミンに属する有機化合物の1つです。
2つのシクロヘキサン環が窒素原子で架橋された構造をしている第二級アミンです。IUPAC命名法による名称ではN-シクロヘキシルシクロヘキサンアミンとなります。化学式C12H23N、分子量181.32、融点-0.1℃、沸点255.8℃であり、常温においては無色ないし黄色の液体です。
生臭い臭いを有します。密度は0.912 g/mL、CAS登録番号は、101-83-7です。 エタノール、アセトンに極めて容易に溶け、水にはほとんど溶けません。
図2. スルフェンアミド系加硫促進剤の例
ジシクロヘキシルアミンの主な用途は、防錆剤、ゴム薬品、エマルジョン系加工油等の原料、界面活性剤、染料原料、農薬などです。各種産業において幅広く用いられています。軟質ウレタンフォーム合成の際の触媒にも利用されます。
また、ジシクロヘキシルアミンは各種有機合成化学の中間原料としても有用な化合物です。具体的には、スルフェンアミド系加硫促進剤や、粘液溶解薬、鎮痛剤、気管支拡張薬などの医薬品などに使用されています。加硫促進剤の例として、ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミドを挙げることができます。
ジシクロヘキシルアミンは、第二級アミンに分類されている有機化合物です。酸解離定数pKaは10.4であり、水溶液は強塩基性を示します。
通常の保管条件では安定と考えられる物質ですが、光により分解する可能性があります。高温、直射日光、熱、 炎、静電気などを避けることが必要です。また、強酸化剤とは反応するため、保管の際は混触を避けるべきです。
ジシクロヘキシルアミンは、研究開発用試薬製品、及び工業用化学薬品として販売されています。研究開発用試薬製品としては、5g、100g、500g、2kg、25mL、500mLなどの容量の種類があります。通常室温で取り扱い可能な試薬製品です。有機合成原料などに用いられます。
工業用化学製品としては、16kg缶や180kgドラムなどで提供されている薬品です。ゴム薬、エマルジョン系加工油等の原料や防錆剤などの用途を想定されており、工場などで扱いやすい大容量で提供されます。
図3. ジシクロヘキシルアミンの合成例
ジシクロヘキシルアミンの主な製造法の1つは、ルテニウムやパラジウムを触媒としてアニリンを水素化する方法です。この方法では主生成物はシクロヘキシルアミンですが、副生成物として少量のジシクロヘキシルアミンを得ることが可能です。
なお、改良法では、ニオブ酸やタンタル酸を用いた報告があります。また、別法としては、アンモニアもしくはシクロヘキシルアミンを用いたシクロヘキサノンの還元的アミノ化反応が挙げられます。
その他の方法は、ルテニウム触媒存在下でのジフェニルアミンの加圧水素添加や、水素雰囲気下4mmHgの条件における、Pd/C触媒を用いたシクロヘキサノンとシクロヘキシルアミンの反応などです。
ジシクロヘキシルアミンは、引火点100℃の引火性の物質です。消防法では「第4類危険物」「第三石油類水溶性液体」に指定されています。港則法では、「危険物・腐食性物質」に分類されています。法令を遵守し、正しく取り扱うことが必要です。
指摘されているジシクロヘキシルアミンの主な有害性は下記の通りです。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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