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コール酸についての概要、用途、原理などをご説明します。また、コール酸のメーカー2社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。コール酸関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:富士フイルム和光純薬株式会社となっています。
図1. コール酸の基本情報
コール酸とは、化学式がC24H40O5で表され、ステロイド (英: steroid) で代表的な胆汁酸です。
肝臓ではコレステロールから、一次胆汁であるコール酸やケノデオキシコール酸を合成可能です。さらにアミノ酸のグリシンやタウリンと抱合体を形成して、胆汁成分として十二指腸に分泌されます。
分泌された一次胆汁酸は、小腸で腸内細菌の作用により、グリシンやタウリンを離脱可能です。その後、二次胆汁酸と呼ばれるデオキシコール酸やリトコール酸に変わり、小腸末端から肝臓に戻されます。
動物の胆汁は、古来漢方薬として使用されていました。その中でも熊の胆汁を乾燥して作った「熊胆 (ユウタン) 」は、三大疼痛の1つである胆嚢付近の痛みに効果があると言われています。その主要成分が、二次胆汁酸のウルソデオキシコール酸です。
コール酸は医薬品として利用されています。ウルソデオキシコール酸は胃腸薬として、ケノデオキシコール酸はコレステロール系胆石溶解の薬物療法や胃腸薬として使用されます。
コール酸は水にわずかに溶解します。融点は200〜201°C、沸点は583〜584°Cです。希酢酸を用いて再結晶すると、1分子の結晶水を有する板状晶を生成します。アルコールから再結晶した場合には、1分子のアルコールを有する結晶が生じます。130°Cに熱すると、結晶溶媒が除去され、無水物を生成可能です。
脂肪などの水に不溶性の物質を腸管内で乳化させることにより、消化吸収を助け、酵素作用を容易にしています。ほとんどの脊椎動物の胆汁中に、グリシンまたはタウリンとペプチド結合して存在しています。
コール酸はステロイド (英: steroid) の1種で、アミノ酸とアミドを形成するため、多くの生物で見つかっています。ステロイドとは、天然に存在するトリテルペノイド (英: triterpenoid) の1種です。テルペノイドはイソプレンを構成単位とした炭化水素であるテルペン類の中で、ヒドロキシ基やカルボニル基などの官能基を有する誘導体のことです。
コール酸は3α,7α,12α-トリヒドロキシ-5β-コラン-24-酸 (英: 3α,7α,12α-trihydroxy-5β-cholan-24-oic acid) とも呼ばれます。分子量は408.579g/molで、密度は1.2g/cm3です。
通常コール酸はアミノ酸と縮合し、抱合胆汁酸として存在しています。ヒトの場合には、グリココール酸 (英: glycocholic acid) やタウロコール酸 (英: taurocholic acid) が大半です。そのままのコール酸は、組織を傷つける可能性があるためです。
図2. グリココール酸の基本情報
グリココール酸は、コール酸とグリシンが縮合した抱合胆汁酸です。ヒトの胆汁酸の3分の2程度を占め、脂肪を乳化できる透明な胆汁酸です。
グリシンとコリルCoAの反応で、生合成されます。化学式はC26H43NO6、分子量は465.6g/molであり、融点は130°Cです。哺乳類の胆汁酸で、ナトリウム塩に変化したものも存在します。
図3. タウロコール酸の基本情報
タウロコール酸は、コール酸とタウリンが縮合した抱合胆汁酸です。融解性を持つ黄色の透明な胆汁酸で、ヒトの胆汁酸の3分の1程度を占めています。タウリンとコリルCoAの反応で生合成されます。化学式はC26H45NO7S、分子量は515.7g/molであり、融点は125.0°Cです。
医薬的用法として、胆汁分泌促進剤や利胆剤に使用されています。商業的には、食肉産業で副生成物である牛の胆汁から生産可能です。新生ラットの50%致死量 (LD50) は380mg/kgです。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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