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グアノシンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、グアノシンのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
グアノシン (英: Guanosine) とは、グアニンに単糖であるリボースがβ-N9-グリコシド結合した構造を持つヌクレオシドです。
ヌクレオシドとは、塩基と糖が結合した化合物の1種で、グアノシンの他にアデノシンやウリジン、チミジン、シチジンなどが含まれます。グアノシンのIUPAC名は2-アミノ-9- [ (2R,3R,4S,5R) -3,4-ジヒドロキシ-5- (ヒドロキシメチル) オキソラン-2-イル (英: 2-amino-9- [ (2R,3R,4S,5R) -3,4-dihydroxy-5- (hydroxymethyl) oxolan-2-yl] -1H-purin-6-one) です。
別名として、グアニンリボシド (英: Guanine riboside) とも呼ばれます。略号はGまたはGuoです。
グアノシンの誘導体は、核酸関連の試薬として使用されます。グアノシンは多段階でリン酸化されて、徐々にグアニル酸 (GMP) 、環状グアノシン一リン酸 (cGMP) 、グアノシン二リン酸 (GDP) 、さらにグアノシン三リン酸 (GTP) へとなります。
これらのリン酸化されたグアノシンは、核酸やタンパク質の合成、光合成、筋肉の収縮、細胞内シグナル伝達など、さまざまな生化学的プロセスにおいて重要です。特にGTPは、様々なたんぱく質と結合し、生体内の化学反応を制御しています。GTPとタンパク質が結合した物質をGTP結合タンパク質と呼びます。
例えば、細胞分裂を開始するかどうかを決定することも、GTP結合タンパク質の役割の1つです。GTP結合タンパク質が活性化した状態であるときは細胞分裂が進行し、不活性化している時は細胞分裂が停止します。したがって、常に活性化した状態である異常なGTP結合タンパク質が現れると、細胞分裂が止まらなくなり、「がん化」の原因となります。
化学式はC10H13N5O5で表され、分子量は283.24です。CAS番号は118-00-3で登録されています。グアノシンは融点239°C (分解) で、常温常圧で白色、無臭の結晶性粉末で、針状結晶という結晶構造を取ります。
酢酸にはよく溶けますが、エタノールやジエチルエーテル、ベンゼン、クロロホルムなどの有機溶媒には不溶です。水には、18°Cで700mg/Lほどしか溶けません。
グアノシンは酸性条件下では不安定で、グアニンとリボースへと加水分解されます。また、グアノシンに亜硝酸を作用させることでキサントシンを得ることが可能です。
グアノシンは膵臓やクローバー、コーヒーの木、松の花粉などに含まれます。リボ核酸 (RNA) を塩基性条件下で加水分解により得られるグアニル酸に対し、酵素的脱リン酸によっても、グアノシンの合成が可能です。
取り扱い時の対策
酸化剤との混触は危険です。取り扱い、および保管時は、接触を避けてください。取り扱う際は、必ず保護手袋と側板付きの保護メガネ、長袖の保護衣など適切な保護具を着用し、局所排気装置内で使用してください。必要に応じて粉塵マスクを着用し、使用後は必ず手を洗います。
火災の場合
燃焼により、一酸化炭素 (CO) や窒素酸化物 (NOx) へと分解する恐れがあります。火災が生じた際は、可能であれば薬品を安全な場所に移します。移動が困難な場合は、散水して冷却してください。
水スプレーや粉末・二酸化炭素、乾燥砂、泡を用いて消火します。消火活動を行う際は、必ず保護具を着用してください。
皮膚に付着した場合
皮膚に付いてしまった際は、汚染された衣服を脱ぎ、隔離します。付着箇所は、大量の水と石けんで十分に洗い流してください。皮膚に刺激がある、または何かしらの症状が続く場合は、医師に連絡します。
眼に入った場合
眼に入ってしまった際は、眼を傷つけないよう気を付けながら、水で15分以上洗浄します。直ちに、眼科医に連絡してください。
保管する場合
ガラスやフッ素樹脂、またはポリエチレン製の容器に密閉し、冷暗所に保管してください。保管している部屋は施錠します。
参考文献
https://cica-web.kanto.co.jp/CicaWeb/msds/J_17057.pdf
https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Guanosine
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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