ソフトダウンステーとは
ソフトダウンステーとは通常のステーよりもゆっくりと降りてくるように作られたステーのことです。
ステーとは扉や蓋などに蝶番と共に取り付けて抵抗となるトルクを発生させることで扉や蓋をゆっくりと開くようにする機器のことです。大きな棚の扉などには大抵ステーは取り付けられています。
ソフトダウンステーは普通のステーよりもゆっくりと開閉が出来る上に開ける途中の位置をキープしたりできますので、扉を開けたまま作業を行うような場合に設置すると便利です。
ソフトダウンステーの使用用途
ソフトダウンステー棚の扉を上から下向きに開ける場合、下から上に開ける場合の両方で使用されます。この場合に使用されるソフトダウンステーは上から下向き用と下から上向き用で異なる仕様になっています。
特に、開ける途中で扉から手を放してもその位置で止まってくれる上に、開けるときや閉めるときに抵抗となるトルクが発生しますので、ついつい力を入れ過ぎた場合でも扉は激しく開いたり閉まったりせずゆっくりと動きますので、余計な破損を回避することができます。このため、テレビボードなどによく使用されています。
ソフトダウンステーの原理
ソフトダウンステーにはラプコン機構と呼ばれる機構が組み込まれており、この機構により通常のステーよりもゆっくりとまたソフトな動作を実現しています。
ラプコン機構とは粘度の高い液体が入ったシリンダによるダンパー構造を言います。このシリンダーの中ほどにはオリフィスと呼ばれていますが、狭くなっている箇所があります。開閉の際にはシリンダー内の液体が押されたり引かれたりしてオリフィスを通ることで抵抗が生まれ、これにより抵抗となるトルクが発生します。このトルクは液体の粘度に依存しており、粘度を調整することでトルクが調整されます。また、粘度は温度によって変化し、温度が高くなるにしたがって粘度が下がるという特徴がありますし、温度が低すぎると凍ってしまいます。このため、通常使用の温度範囲で安定した粘度が得られる液体を選択す必要があります。
ソフトダウンステーは基本的に2つで1対となっており、右側用と左側用に分かれています。このソフトダウンステーは蝶番がつけられた扉と棚本体の両者をつなぐように取り付けられます。
参考文献
https://search.sugatsune.co.jp/product/r/rlapcon/
https://www.takigen.co.jp/tech/stay.html