開梱用カッター

開梱用カッターとは

開梱用カッターとは、ダンボールなどの開梱作業に特化したカッターです。

メーカーによって、さまざまな呼ばれ方をしています。たとえば、ダンボールカッターやダンボールのこ、セーフティカッター、安全カッター、カートンカッター、カートンオープナー、開封のこ、荷ほどきカッターなどです。

開梱作業における安全性や作業性を向上させた機能的な製品が、各メーカーからバリエーション豊かに販売されています。

開梱用カッターの使用用途

開梱用カッターは、ダンボールなどの開梱や切断に使用されます。一般的なカッターナイフでも、開梱や切断は可能です。

しかし、頻繁に開梱作業のある工場や商店などでは開梱用カッターを使ったほうが、安全性や作業効率が高まり生産性アップにつながります。もちろん、一般家庭においても、引っ越し時や宅配便の開梱作業を手早く安全に行えるため、開梱用カッターを1つ持っておくと便利です。

開梱用カッターで切断などの処理ができるものは、以下のとおりです。

  • 各種テープ (クラフトテープ、布テープ、OPPテープ)
  • PPバンド (荷しめ用のバンド)
  • ストレッチフィルム (梱包用のラップ)
  • ダンボール本体
  • ステープル (ダンボール用のホッチキス)

1本ですべてに対応できるオールインワン製品もありますが、製品によっては処理できないものもあります。

開梱用カッターの原理

開梱用カッターは一般的なカッターナイフとは異なり、開梱作業に特化した工夫が施されています。

1. フック

フックタイプ

図1. フックタイプ

開梱用カッターには、対象物を引っ掛けて切断するフックタイプのものがあります。引っ掛ける内側にしか刃がついていないので安全です。

一般的なカッターナイフは、刃がむき出しになっています。そのため、開梱作業でPPバンドやストレッチフィルムを切断する際に、必要以上に刃が深く入ると箱まで傷つけてしまう可能性が高いです。

また、なかなか切断できない場合に、力加減を誤ると対象物から刃が滑ったり、勢い余って思わぬケガをしたりする危険性もあります。一方で、フックタイプの開梱用カッターは、刃の入り具合や力加減を気にせず作業することが可能です。そのため、安全性を高く保ったまま作業スピードを上げられます。

2. 短い刃

短い刃

図2. 短い刃

開梱用カッターには、テープだけを裂く5mm程度の短い刃を採用しているものがあります。ダンボールの内側には刃が入らないため、中身を傷つける恐れが少ないです。

一般的なカッターナイフでも、刃の長さを調節すれば同じような処理は可能です。しかし、長さを見誤ったり、何らかの拍子に調節していた長さが変わってしまったりすることがあります。

また、刃は厚手の金属片やセラミック製が多く、カッターナイフの刃より耐久性があり安全性も高いです。短い刃は折れにくいため、異物混入などの危険性も軽減できます。

テープを裂く際の手間や面倒を省きたい場合は、短い刃があると大変便利です。なお、製品の一部に短い刃がついているタイプと、短い刃のみのコンパクトタイプがあります。

3. ギザギザの刃

ギザギザの刃

図3. ギザギザの刃

開梱用カッターには、ギザギザの刃を採用しているものがあります。ギザギザの刃は、カッターナイフの刃ほど鋭利ではないため、安全性が高いです。刃の先端も丸く加工されているものが多く、刺さるような危険性もありません。

カッターナイフのような片刃ではなく、上下とも切れる両刃になっています。上の刃でPPバンドを切断した流れで、そのまま刃を反転させることなく下の刃でテープを裂くことも可能です。

ギザギザがあるためPPバンドなどへの引っかかりがよく、力を入れても滑りにくいです。ダンボール本体も、ノコギリのように刃を動かしてザクザクと安全に切れます。

開梱用カッターの選び方

PPバンドやストレッチフィルムによる梱包が多い現場では、フックタイプの開梱用カッターが安全で作業スピードも速いです。テープ梱包だけならば、短い刃のみのコンパクトタイプで処理できます。

開梱作業のあとにダンボール本体も解体する必要がある場合は、ギザギザ刃の開梱用カッターが便利です。梱包にステープル (ダンボール用のホッチキス) が多く使われている場合は、ステープル外し機能のついたものを選ぶと良いでしょう。

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