scm435とは
scm435とは、炭素を0.33~0.38%程度含むクロムモリブデン鋼で、機械構造用合金鋼鋼材です。
クロムモリブデン鋼の頭についている「scm」の文字は、鉄(Steel)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)の頭文字に由来しています。
scm435の降伏点は785以上、引っ張り強さ930以上です。 500℃前後の高温下でも強度が低下しにくいといわれる材料です。クロムモリブデン鋼の中では、比較的硬度が高く、高い機械的性質を持っています。
機械的性質とは、素材が外部から力(熱、圧力、引っ張りなど)を加えられたときに、どのような反応を示すか表したものです。
クロムモリブデン鋼は、ステンレス鋼と比較すると、腐食しやすいとされています。クロムの含有量が少ないため、腐食から保護できる皮のような膜を十分に形成することができません。
scm435hと末尾にh記号がついたものは、H鋼と呼ばれます。焼き入れ性が保証された素材です。
scm435の使用用途
scm43は、主に機械部品に幅広く使用されています。
クロムモリブデン鋼の中でも、強い硬度を持つという特性からナットの製造に利用されます。
また、六角ボルトに使用される場合もあります。scm43には、クロムが含まれています。そのため、耐食性があり、鉄よりも強い硬度を持っているため六角ボルトの製造に適しています。
自転車のフレームに使用される場合もあります。適度なしなりが発生して、自転車を漕いだときに、フレームがしなり元に戻る力が働き、快適な走行を実現することができます。また、scm43には衝撃を吸収してくれるという特性があります。それにより、足場の悪い道だったり、段差に乗り上げたりしても衝撃が緩和されます。アルミ製やカーボン製の自転車に比べて、体への負担が少なく、長距離を移動することができます。
他にも、高温になる箇所や高圧力がかかる、エンジン部分や航空機脚部品に使用される場合もあります。