フォーレージハーベスタ

フォーレージハーベスタとは

フォーレージハーベスタとは、牧草や飼料用のとうもろこしなどを刈り取りまたは、ピックアップして集め、細断して上に吹き上げて、運搬機械に積み上げる農機具です。

ユニット型とフレール型があり、フォーレージハーベスタは、ユニット型を指すのが一般的です。ユニット型は3つのパーツで構成され、ヘッダーユニットと言われる牧草などを刈り取りまたは、拾い上げるパーツ、フィードローラと呼ばれる移動させるパーツとカッターヘッドと呼ばれる細断するパーツがあります。

使用方法は、トラクターに直接付けて使用するタイプ、牽引されて使用するタイプ、自走するタイプの3つです。フレール型は、フレール刃で刈り取りながら細断して上に吹き上げて運搬機械に積み上げ、シングルカット型とダブルカット型の2種類に分類されます。

フォーレージハーベスタの使用用途

フォーレージハーベスタは、畜産用の餌となる牧草・飼料用の稲やとうもろもしなどの飼料作物の刈り取りや、刈り取りされて乾燥している作物を集めて細かくカットし、運搬機械に集めるために使います。

集めた飼料作物は、そのまま餌にしたり、サイロで発酵させて餌にするサイレージ生産に使用したりします。カットしサイロに集めることで、長いままの場合よりも収納できる飼料作物が、1.5倍から2倍程度多く収納できるのが魅力です。

ユニット型の場合は、集める飼料作物にあわせて、ヘッダーユニットを交換して使用します。とうもろこしなどの長い作物を収穫するロークロップタイプ、刈り取りされた牧草を拾い上げるピックアップタイプ、牧草などを刈り取るモーアバータイプがあります。

フォーレージハーベスタの特徴

フォーレージハーベスタは、家畜の飼料用作物を刈り取りから裁断、排出までを同時に行う特徴を有しています。通常は排出口に運搬車両を並走させ、裁断した飼料を集積します。

長所

飼料用作物を栽培している圃場は、広大な農地であることが多いです。刈り取りから裁断、集積までを同時に行えるフォーレージハーベスタは作業時間を大幅に削減することができます。

裁断された作物は通常のものよりも容積が2分の1から3分の1まで少なくなるので、収納スペースの削減も長所の1つです。

短所

刈り取る作物が湿っていると、つまりなどの原因となり作業効率が低下する恐れがあります。そのため、梅雨時期などの雨量の多い時期は作業が遅れる可能性があります。

また、小さな圃場では旋回する回数も多く、大きな圃場に比べて作業効率が悪くなります。導入コストも高いことから、大規模農家向けの機械です。

フォーレージハーベスタの種類

大きく分けてユニット型とフレイル型の2種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

1. ユニット型

ベース本体に取り付けるユニットを交換することにより、刈り取りか拾い上げかの調整が可能になります。刈り取り用のユニットはモアバーユニットと呼ばれ、拾い上げ用はピックアップユニットと呼ばれています。

その他、列状に植えた作物を刈り取るロークロップユニットと呼ばれるものもあります。ユニット型は、トラクタ直装式や牽引式、自走式に分類できます。

2. フレール型

フレール刃が回転し、刈り取りと裁断を同時に行います。裁断された飼料はシュートを通じて運搬車両に積み込まれます。

フレール型は、ダイレクトカット式とダブルチョップ式の2つです。前者は刈り取ると同時に吹き上げるが、後者は刈り取り後に再度切断して吹き上げるという違いがあります。

フォーレージハーベスタの選び方

ユニット型は導入コストも高く、大規模農家向けなのに対して、フレール型は価格が安くユニット型よりも小さいトラクターで使用できます。そのため、比較的規模の小さい農家ではフレール型を選ぶのが良好です。しかし、フレール型には切断長が不揃いで大きいという欠点もあります。

また、比較的小さいトラクターで使用できることからも、ユニット型と比べて作業効率が落ちます。そのため、大規模農家ではユニット型を選ぶ方が望ましいです。フォーレージハーベスタは、経営の規模に応じて機種を選ぶ必要があります。

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