コンタクトグリース

コンタクトグリースとは

コンタクトグリースとは、スライド接点を硫化・酸化から保護する接点グリースです。

熱分解に強く、耐酸性ガス性・耐薬品性に優れており、長持続性を持っています。化学的に安定した合成油によりできています。耐寒性に優れており、-40℃以下の環境であっても流動性を保持できます。

接点の摩耗を抑え、耐久性に貢献しています。電子部品に使用しても電気的特性に対して影響はありません。液だれを起こすことなく、グリース本来の機能である潤滑効果を保ちます。

コンタクトグリースの使用用途

自動車や電気機器の摺動部位に存在する電気接点を硫化・酸化から保護するために使用されています。

電源を切り替える部位に使用されています。接点の摩耗を抑え、接続時のスパークを抑制することで耐久性を上げます。また、接点が空気に触れることがなくなるため、酸化被膜が生成されることなく、接触不良の可能性を低減します。スライドでスイッチを切り替えるタイプであっても接点同士が導通することはないため、ショートする可能性を無くします。

コンタクトグリースの原理

接点保護効果が優れているため生成される強力な被膜は接点部の磨耗を抑制して、腐食ガス・酸化から接点を保護します。

化学的に安定した不活性な合成油を使用しているため、鉱油・合成油を使用したものよりも優れた酸化安定性を持っています。また、半流動性のグリース状であるため、オイル状のものと比べて長期間の防錆・潤滑効果を維持します。

シリコーンオイルを使用しているため、鉱油・合成油を使用したものと比べて温度変化による粘度への影響が小さいです。特に耐熱性に優れているため、高温下での使用に向いています。

使用されているシリコーンオイルは流動点-40℃以下であるため、低温下でも潤滑性を維持できる低温流動性に優れています。また、使用しているシリコーンオイルは化学的に安定した不活性なものであるため、素材への影響が少なく、特に樹脂への影響はありません。しかし、一部のゴムやプラスチックなどには素材の経時変化・性質によっては変質・破損の可能性があります。

参考文献
https://www.monotaro.com/p/3759/3062/

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