モーターシャフトとは
モーターシャフト (英: Motor Shaft) とは、電動モーターにおいて、回転運動を伝えるための軸 (シャフト) のことです。
モーターは電気エネルギーを機械的な回転運動に変換するデバイスであり、その回転運動はモーターシャフトを通じて伝達されます。モーターシャフトは一般的に金属製で作られており、強度と耐久性があります。
これにより、長期間の使用や高負荷下でも安定した回転運動を提供することができます。また、さまざまなタイプや形状に設計することが可能です。
異なるモーターの用途に合わせて適切なシャフトを選択することができます。また、シャフトには歯車やプーリーなどの部品を取り付けられ、伝達比や回転速度を調整することも可能です。
モーターシャフトの使用用途
モーターシャフトは、モーターの部品の一部です。モーターを使用するさまざまな産業・分野で使用され、用途を挙げると枚挙に暇がありません。以下はモーターシャフトの使用用途一例です。
1. 自動車産業
自動車には数多くのモーターが使用されており、それらのモーターにはモーターシャフトが不可欠です。近年は、電気自動車の販売台数も増えてきており、エンジンの代替としてモーターが使用されます。
その他にもステアリングシステムやウインドウレギュレーターなど、自動車のさまざまな機能においてモーターシャフトが使用されます。
2. 産業機械
工場や製造業の現場で使用される装置は駆動源が電動モーターである場合が多く、これらのモーターにモーターシャフトが必ず使用されます。産業機械は生産プロセスを自動化し、生産性や効率を向上させるために利用されます。モーターシャフトは産業機械において重要な役割を果たしています。
モーターが駆動源のポンプやファンには、モーターシャフトが必須です。工場やプラントで使用されるポンプは、液体やガスを移送・圧送するためのものです。また、ファンは建物の換気や空調システム・局所排気などに使用されます。
3. 家電
家庭用電化製品には多くのモーターが内蔵されており、それらのモーターにもモーターシャフトが使用されます。洗濯機のモーターシャフトは、洗濯槽を回転させるためのものです。また、冷蔵庫やエアコンのコンプレッサーにもモーターシャフトが使用されます。
モーターシャフトの原理
モーターシャフトの原理は、モーターからの回転運動を伝えるための軸としての機能に基づいています。まず、モーターは電気エネルギーを機械的な回転運動に変換するデバイスです。
一般的な電気モーターには固定された磁極・またはコイル (固定子) と回転する導体 (回転子) が配置されます。電流がローターのコイルなどに流れると、回転子は磁場と相互作用して回転運動を開始します。
モーターシャフトは、モーターから発生する回転運動を伝えるための軸としての役割です。モーターの回転部分と直接接続され、モーターの回転力を受けて自身も回転します。
一端には歯車やプーリーなどの部品が取り付けられ、これらを通じて回転力が他の機械に伝達します。モーターシャフトの他端には、モーター冷却用ファンやブレーキが接続されることがあります。
モーターシャフトの構造
モーターシャフトの本体は、炭素鋼などを材料にしています。耐食性を持たせたい場合は、ステンレスが使用されることもあります。一般的には円筒形の形状をしており、回転力に耐えるために強固な設計です。
シャフト本体には、キー溝と呼ばれる溝が設けられることがあります。キー溝は直線状の溝であり、部品に対応するキー (薄板状の部品) を挿入することでモーターシャフトと機械を連動させます。
モーターシャフトは回転する部品のため、スムーズな回転運動を実現するためにベアリングが使用されることがあります。ベアリングは軸受けとも呼ばれ、摩擦を低減しつつシャフトの回転を円滑かつ効率的にサポートします。ベアリングはシャフト上に取り付けられ、シャフトが回転する際に摩擦を抑え、負荷を分散させます。
参考文献
https://www.pulsemotor.com/feature/shaftmotor.html
https://www.ghc.co.jp/feature/