抵抗キット

抵抗キットとは抵抗キット

回路の試作を行ったり、実験を行う場合に抵抗キットは利用されます。

抵抗キットの中には2端子のリード型の抵抗やチップ型の抵抗を0~1MΩくらいまでの抵抗値のものを数十本ずつ収納しています。

抵抗は実験用途に使うことから、リード型の場合にはサイズ的に取り扱いの容易な1/4~1/8W程度のものが好まれて使われます。これは実験用途に使われるブレッドボードと一緒に使われることが良くあるためです。ブレッドボードに容易に差し込むことができるワット数として、これらのサイズが適しているからです。

抵抗キットは一般的に、持ち運びが楽なサイズのプラスチックのケースなどが利用されています。

抵抗キットの使用用途

各種機器の試作や実験用途として抵抗キットを利用する場合、必ずしも室内の作業台もしくは作業可能なスペースで使う場合だけでなく、実験用設備が整っていない室外などの場所で行わなければならないケースもあります。

この様な時に、抵抗キットを利用すれば、最低限必要な抵抗値のものを直ぐに持ち運ぶことが可能なため便利です。

また、工場などで設計作業を行う技術者の場合、工場の試作ラインや量産ラインにおいて、トラブルが発生した場合、機器を実験室に運ぶことができないケースがあります。機器が非常に大きい場合や発生したトラブルシューティングのためには、その場で、発生した不具合が持続している状況で対策を打つ必要があるからです。

この様な場合においても、抵抗キットは機動性高く対応可能なツールとして重宝されます。

抵抗キットの原理

抵抗キットの主たる目的は、機動性良くどこでも回路の検討をおっこなえる環境を提供することにあります。

同様の用途で、抵抗キット以外にも、他の電子部品においても同様の考え方で、コンデンサキットもあります。更に、汎用的な電子部品としてコイルキットなども考えられますが市販されているかどうかは定かではありません。

最後に抵抗キットを構成する固定抵抗器の抵抗値について触れておきます。

固定抵抗の抵抗値は技術的な国際的標準化機関であるISOや国内ではJISにより標準化されています。

その目的は、無数の抵抗値を有する物を用意することは生産コストを考えた場合、得策ではありません。そこで抵抗値を標準化しています。これをE系列という数値で特定の抵抗値のもののみに絞り込んでいます。

こうすることにより、生産すべき抵抗の種類が絞り込まれ、大量生産が可能になりますので、その結果、使用者は安く手に入れることが可能となります。

E系列にはE3系列、E6系列、E12系列、E24系列・・・と多くの系列が存在します。

E3系列の場合、1.0、2.2、4.7、10、22、47、100、220、470、1K、2.2K、4.7K、10K・・・と続き1Ωから1MΩまでの抵抗値を一通り揃えると19種類の抵抗値のみでそろえることができます。

例えば、1つの抵抗値のものを20個ずつ用意しようとした場合、19種類×20個=380個の抵抗を用意すればよいことになります。1本1本の抵抗はとても小さなものですから380個といってもさほどのスペースを必要とせず、コンパクトな抵抗キットのはこの中に収納できるはずです。

参考文献
https://jp.misumi-ec.com/vona2/el_control/E2900000000/E2901000000/E2901010000/
https://www.amazon.co.jp/SFE-COM-10969-%E6%8A%B5%E6%8A%97%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%881-4W-20%E7%A8%AE%E8%A8%88500%E6%9C%AC%E5%85%A5%E3%82%8A/dp/B00C5WMW7U
http://sim.okawa-denshi.jp/keiretu.htm

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