風量計とは
風量計とは、風の速度や風量を測定するための計測器具です。
主に気象学や環境モニタリング、建設、エネルギー産業、航空業界などで使用され、風のパラメータを正確に測定し、分析するのに役立ちます。風量計は、建物内の換気量を測定するのに風量計は非常に重要です。
一般的な建物は気密性に優れているので、そのままでは空気の入れ替わりが非常に少なくなります。そのため、換気扇やダクトなどで換気をしますが、換気量は室内の容積や人の人数などで規定されています。
似たようなもので風速計もありますが、風速計は速度を測定する器具です。風速から風量を測定するにはダクト等の面積を計算する必要があります。そのため、何を計測したいかによって風量計、風速計を使い分けることが重要です。
風量計の使用用途
風量計は、適切な風量が管理できているかを測定するために使用します。最もよく使用されるのが、建物の換気量が要求通りに使用されているかの確認です。建物の換気量は使用用途などによって厳密に決められており、その換気量を測定する際に風量計が使用されます。
また、換気量以外にも食品などに使用される乾燥機の風量測定にも使用されます。食品によっては高温で乾燥できない場合もあるので、低露点の風邪を大量に流し込んで乾燥を促します。
このとき、露点と同様に風量も重要になるので、その風量を測定するのに風量計は使用されています。
風量計の原理
風量計は風速計とは異なり、ダクトや配管から流れ出る全ての風を補足する必要があります。風速計であればダクトや配管内の一部でも測定できるので、プロペラの回転数やピトー管による圧損から測定できますが、風量はそのような測定はできません。
そのため、風量計は大きなコーンやフード等を取り付け、直接ダクトや配管に取り付けられるようになっています。また、ハイエンドなモデルでは吐き出し口だけでなく吸い込み口でも測定が可能です。
基本的に測定者による誤差はほとんど出ませんが、風の漏れなどには注意する必要があります。また、風量計はダクトに直接取り付けるため、本体のサイズが大きくなりがちです。少し使用しづらいことも欠点として挙げられます。
風量計の選び方
1. 測定範囲
風量計の使用目的に応じて、必要な風速の測定範囲を明確にします。風量計の選定範囲が実際の風速と一致しないと、正確なデータが得られません。用途に合わせて最適な範囲を選び、必要なデータを収集できるようにします。
2. 風向センサーの有無
風向情報が必要な場合、風向センサーを備えた風量計を選びます。風向情報は、航空業界や建設プロジェクトなどで重要です。僅かな風向きでプロジェクトや作業に影響を及ぼすため、高精度のものが求められます。
3. 精度と耐久性
測定の精度と風量計の耐久性は重要です。特に長期間の使用や過酷な環境での運用を考え、高精度で耐久性のあるモデルを選ぶ必要があります。データの正確性と長寿命を確保することで、作業の安定性が向上します。
4. データ管理と通信機能
測定データの管理やリアルタイムモニタリングが必要な場合、データ記録と通信機能を備えた風量計の検討が必要です。データの収集と共有が容易であれば、効率的な運用が可能となります。
リアルタイムな風量測定が求められる場合は通信機能の速度も重要となるため、用途を明確にしたうえで選ぶ必要があります。
参考文献
https://www.transtech.co.jp/product/tsi-laflobalometerhoods-6200
https://www.transtech.co.jp/product/tsi-accubalanceaircapturehood-model8380
https://i-sooki.co.jp/allproduct/ct01/model6750/