ウレタンチューブ

ウレタンチューブとは

ウレタンチューブ

ウレタンチューブとは、耐圧性や柔軟性が高く扱いやすいウレタン製のチューブです。

産業界でも広く利用されていて、使用する流体は空気や水が主流となっています。色は半透明、白、黒が一般的ですが、緑や青、赤といったカラフルなチューブもあり、チューブ径もさまざまです。

その他、静電気防止対策が施された導電性ウレタンチューブや耐油性、耐候性の高いチューブもあります。また、ソフトウレタンチューブは、通常よりもさらに柔軟性が高いです。

ウレタンチューブの使用用途

ウレタンチューブは一般空気圧配管や冷却水の配管に広く使用されています。空気圧配管は、制御盤内の空気配管や空圧機械、真空機械いった用途があります。

その他、組立装置用や半導体プロセス機器用、理化学分野の機器用、ドローンによる農薬散布用等のチューブとしても有用です。価格が比較的安く、加工しやすいので、コイル加工や溶着加工などもされています。専用の継ぎ手があれば、ワンタッチで接続することができます。

ウレタンチューブの原理

ウレタンチューブは柔軟性があるので、一般的な配管によく使用されます。ウレタンチューブは、多湿でもカビや劣化が少なく済み、使い勝手の良いチューブです。ウレタンチューブの材質には、軟質ウレタン、硬質ウレタン、半硬質ウレタンの種類があります。

エーテル系のポリウレタン樹脂を使用する場合が多いです。軟質ウレタンが最も柔軟性があり、硬質ウレタンがやや硬めです。いずれもナイロンチューブよりも柔らかくなっています。ただし、使用可能な温度は60℃程度と基本的に高くありません。

また、凍結に弱く、耐熱性のウレタンチューブでも最大温度は80℃程度です。使用可能圧力は20℃で約0.8MPa程度とあまり高くありません。圧力が高い場所で使用する場合は、ナイロンチューブを選択します。

耐薬品性が要求される場合はウレタンチューブは耐性が低いので、テフロンチューブが適しています。なお、ウレタンチューブは押し出し成型によって製造されています。

ウレタンチューブの種類

1. 通気性ウレタンチューブ

通気性ウレタンチューブは、ウレタン樹脂に特殊な加工を施すことで、空気やガスの通過が可能なタイプのチューブです。この特性により、気体や湿気を含んだ状態で使用することができます。

エアブレーキシステムやエアフィルター、排気システムなど、空気の通過が必要な産業分野や用途に幅広く適しています。特に自動車産業においては、エンジンの排気システムやブレーキの動作制御において重要な役割を果たす製品です。

2. 耐圧性ウレタンチューブ

耐圧性ウレタンチューブは、ウレタン樹脂を強化することで耐圧性を向上させたタイプのチューブです。高い耐圧性が求められる液体の導管やホースとして使用されます。

油圧システム、空調システム、液体供給システムなどの産業機械や設備において、高圧の液体を安全かつ効率的に輸送するために利用されます。また、航空機や自動車などの輸送機器にも使用され、信頼性の高い動作を実現可能です。

3. 耐摩耗性ウレタンチューブ

耐摩耗性ウレタンチューブは、ウレタン樹脂に耐摩耗性を持たせたタイプのチューブです。この特性により、ウレタンチューブは摩擦や擦過に強く、長期間の使用でも劣化しにくいです。

耐摩耗性が求められる用途として、コンベアベルト、スラリーパイプ、研削装置などに広く利用されています。特に鉱山や建設業界などでの使用に適しており、堅牢さと耐久性が重視される環境で優れた性能を発揮します。

4. 耐熱性ウレタンチューブ

耐熱性ウレタンチューブは、ウレタン樹脂に耐熱性を持たせたタイプのチューブです。高温環境での使用に適しており、エンジン部品やヒーターシステム、熱風送風機などの部品に利用されます。耐熱性ウレタンチューブは、高温にさらされる状況でもその特性を維持するため、信頼性の高いソリューションとして重宝されています。

電気絶縁性が高く、高温環境での電気・電子部品にも使用され、耐薬品性も優れており、化学産業や医療機器産業などでの用途にも適した製品です。

参考文献
https://www.fujigomu.co.jp/whats_urethane/
https://kikaikumitate.com/post-5886/

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