マグネットリフターとは
マグネットリフターとは、金属製の製品や材料、スクラップなどを吊り上げ、搬送するために使われる強力な電磁石です。
永磁タイプや電磁タイプ、バッテリータイプなどがあり、用途に合わせて様々なタイプを選択できますので、鉄を取り扱う各工場や製鉄所をはじめ、ショベルカーに取り付けたり、水中でも使えるタイプもあるため、リサイクル工場において欠かすことの出来ない搬送機器です。
略して「リフマ」や「リフマグ」と呼ばれることも多いです。
マグネットリフターの使用用途
製鉄所においては、主に鋼板、プレス製品の吊り上げ搬送、リサイクル工場においては金属スクラップや、工作機械から排出された切りくずの吊り上げ搬送に使われています。
マグネットの種類により、吊り上げ能力(何kgまで吊れるか)が異なり、吊り上げることが出来るサイズや材質が大幅に変わります。
マグネットや材料にゴミや粉塵が付いていても吸着力は変わりますので、安全に使用するには、用途に合ったマグネットを選定する必要があります。
マグネットリフターの原理
マグネットリフターには様々な種類があり、主に電源不要な永磁タイプ、磁力を変更できる電磁タイプ、脱着の時のみ電磁力を使う永電磁タイプ、コードレスを可能にしたバッテリータイプの4種類があります。
永磁タイプは、小型ながらも高い磁力を持ち、電源不要なため吊り上げ途中に停電しても落ちないので、安全です。しかし、手動で磁力のON/OFFを切り替えるため、遠隔での操作ができません。
電磁タイプは、磁力を変更することができますので、決められた鉄板の枚数分だけ搬送することができます。また、遠隔での磁力切り替えができますので、離れた場所でも操作できます。デメリットは、消費電力が大きい、停電時に落下する恐れがあることです。
2つの特性を組み合わせた永電磁タイプは、脱着のみ通電するので、吸い付けた後は永磁石で固定されます。なので、吊り上げた後に停電したとしても、落下の恐れはありませんし、消費電力も抑えることができます。
バッテリータイプは、ワイヤレスなので機動性に優れ、断線の心配がないことが挙げられます。
参考文献
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0053.html