テンションメーター

テンションメーターとは

テンションメーターとは、物体や材料の引っ張りや引き伸ばしによる応力や力を測定するための装置です。

一般的には、金属や合成材料の強度試験や品質管理、研究開発の目的で使用されます。さまざまな材料や製品に対して適用することが可能です。金属からプラスチックや繊維製品まで、さまざまな素材の引っ張りや引き伸ばし試験に利用されます。

また、小さな部品から大型の構造物まで、幅広いサイズの対象物に対して使用することができます。

ただし、テンションメーターを使用する際には、安全性に注意が必要です。高い応力や力を測定する場合は怪我のリスクがあるため、適切な安全手順や装置を使用して作業することが重要です。

テンションメーターの使用用途

テンションメーターは、さまざまな産業や研究分野で使用される多目的の測定装置です。代表的な用途は、金属や合成材料の引っ張り強度や引き伸ばし特性の測定です。これにより、材料の品質管理や製品開発の過程で、強度や耐久性の評価が行われます。繊維や織物の生産プロセスにおいても、同様に広く使用されます。

自動車産業や航空宇宙産業での材料テストや部品評価にも使用される装置です。車両の安全ベルトや航空機のケーブルテストなどで利用されます。また、プロセスにおいてフィルムに加わる張力の測定にもテンションメーターが使用されます。

フィルムの圧延プロセスでは、加わる張力が適正でなければなりません。そのため、テンションメータによってプロセスの張力を管理することで、品質を一定に保つことが可能です。

テンションメーターの原理

テンションメータは種類に応じて原理もさまざまですが、ひずみゲージと呼ばれるセンサーを利用することが多いです。ひずみゲージは、金属箔や半導体ストリップなどの細長いセンサーです。

物体に加わる力や応力によって、微小なひずみを受けます。ひずみとは、物体が引っ張られたり圧縮されたりすることで生じる微小な変形や変位のことです。ひずみゲージはひずみによってその形状が変化し、それに応じて抵抗値も変化する点が特徴です。ひずみが生じると長さや幅が微小に変化し、これにより抵抗値が変化します。

テンションメータでは、ひずみゲージをブリッジ回路に接続します。ブリッジ回路はバランス状態で出力電圧がゼロですが、ひずみによって抵抗値が変化してバランスが崩れます。ブリッジ回路のバランスが崩れると、出力電圧が生じます。この出力電圧はひずみゲージのひずみに応じた値であり、応力へ変換して発信・表示します。

テンションメーターの種類

テンションメータにはいくつかの種類が存在します。以下はテンションメータの種類一例です。

1. ウェブテンションメーター

織物やフィルムなどのウェブ状の素材のテンションを測定するためのテンションメーターです。ウェブに取り付けられたセンサーが伸縮し、テンションを測定します。紙・プラスチックフィルムや金属箔など、さまざまなウェブ状の素材に対して利用されます。

ウェブテンションメータは、リアルタイムでテンションの変動をモニタリングできる製品が多いです。生産ライン上でウェブが通過する際にテンションの異常を検知し、すばやく対応することができます。これにより、製品の品質や生産効率を管理します。

2. ワイヤロープテンションメーター

ワイヤロープのテンションを測定するためのテンションメーターです。内部のセンサーがワイヤロープに取り付けられ、ロープの変形に応じてテンションを測定します。

強靭な素材で作られていることが多く、耐久性が高いです。ワイヤーロープのテンションを測定するために使用されるため、長期間の使用や過酷な環境下でも信頼性の高い測定が可能です。

クレーンやエレベータなど、ワイヤーロープが使用されるさまざまな産業で利用されます。重量物の持ち上げや移動時に安全なテンションの確保や監視が求められる場合に適しています。

3. ばね式テンションメータ

ばねを使用したテンションメータです。電源が不要で、可搬性に優れています。テンションゲージなどとも呼ばれ、機械装置のメンテナンスなどに使用されます。

参考文献
https://www.forcegauge.net/catalog/products/top/tensionmeter
https://www.webshiro.com/sokutei_sc/tensionmeter.html
http://www.ngk-nagaki.com/producttensionmeter.html
https://www.taiyoseiki.co.jp/blog/219/

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