プルボックスとは
プルボックスとは、配線や回路の接続部分を保護するための箱状の部品です。
一般的に屋外に設置され、雨水や塵埃から配線や回路を保護することができます。また、プルボックスには通気孔が設けられており、過熱や雨水の満水を防止します。プルボックスは配線を通すための穴が設けられており、配線をきれいに整理することが可能です。
また、配線や回路を保護するだけでなく、安全性も高めるためにも使用されます。電線管内で電線同士を接続してはならないという決まりが電気設備技術基準で定められています。電源を分岐させたい場合は、プルボックスなどを用いて結線部を保護する必要があります。
また、類似品にアウトレットボックスというJIS規格でサイズの決まった製品がありますが、プルボックスにはJIS規格が定められていません。したがって、多種多様なサイズの製品を施工個所に応じて選択可能です。
プルボックスの使用用途
プルボックスは、配線や回路の接続を保護するために使用されます。配線や回路の接続部分を外部環境から保護するのが目的です。屋外などでは水や湿気によって、回路が短絡してしまうことがあります。
プルボックスを使用することで雨水の侵入を防止し、保護することが可能です。また、電気機器と配線の接続にも使用される場合があります。広い工場の配線は電圧降下を考慮して、推奨より太い配線が使用されるケースも多いです。
このままでは電気機器のリードボックスなどに収まらないことがあるため、前段にプルボックスを設置して細い配線と接続する場合があります。また、ボックス内にブレーカや端子台といった器具が納められている場合があります。
プルボックスの原理
プルボックスは配線や回路を収める箱状の構造をしており、外部からの影響を受けにくいように作られています。通気孔が設けられており、配線の接続や通気・水抜きに配慮されています。
プルボックスの主な機能は、配線の保護と配線の整理です。配線は外部の環境によって損傷を受けたり、人為的な操作によって接触不良を起こしたりすることがあります。プルボックスは配線を箱状の構造で包み、外部からの影響を防止することで配線を保護します。
また、配線を収めるための端子台が設けられている場合があり、配線の接続を簡単に行うことができる製品も販売されています。プルボックスは配線の整理にも有用です。
複数の配線が乱雑に配線されていると、配線同士がこすれる場合があります。プルボックスを使用することで配線を整理し、安全に管理できます。
プルボックスの種類
プルボックスには樹脂製と金属製があり、設置したい場所の環境によって使い分けられます。
1. 樹脂製のプルボックス
樹脂製はFRP樹脂、塩化ビニル樹脂などが使用されます。直射日光には弱いため、屋外の日差しの強い箇所には不向きです。金属製の物と比べて錆や腐食の心配はありません。屋内や腐食環境に使用します。
2. 金属製
金属製には鉄やステンレスが使用されます。鉄製の場合は溶融亜鉛などでメッキされていることが多いです。衝撃に強く頑丈であるという特徴があります。
樹脂製と比べて耐熱性にも優れるため、日差しの強い箇所にも適しています。ただし、鉄製の場合は錆びや腐食が発生する場合があるため、水気の多い海辺や温泉街には不向きです。万が一、漏電していた場合に電気を通してしまうというデメリットもあります。
プルボックスの選び方
プルボックスを選ぶ際は、材質やサイズなどに注意します。
1. 材質
使用環境などに合わせて材質を選定します。腐食環境などの場合は、ステンレス製や樹脂製を使用することが好ましいです。ただし、一般環境や屋内などでは安価な鉄製を選択します。
2. サイズ
配線の入線数や配線太さに応じて、サイズを選定します。後日増設工事を実施する可能性もあるため、少しおおきめの製品を選定するのが望ましいです。小さいサイズを選定すると、内部で配線がこすれたりする場合もあります。
3. 色
塗装色や本体色も周囲に合わせて目立たないように選定します。用途に応じて、端子台付きの製品などを選択する場合もあります。
参考文献
https://www.takex-elec.co.jp/bundles/takexelecpublic/pdf/library_wartersensor.pdf
https://www3.panasonic.biz/ac/j/fasys/sensor/photoelectric/ez-10/index.jsp