ヒーターケーブル

ヒーターケーブルとは

ヒーターケーブルは発熱線を絶縁体で被覆しコード状、ベルト状にしたものです。

絶縁体にフレキシブルなものを使用してあるため、曲げ伸ばしが容易です。そのため、パイプやタンクに巻きつけることができます。

また絶縁体は耐水性、耐薬品性に優れているものが使用されます。単位長あたりの電力は同じになるのでヒーターケーブルを現場で切りヒーターケーブルを巻きつける対象物の形に合わせることができます。また重ねて巻くこともできます。

ヒーターケーブルの使用用途

ヒーターケーブルは工業用や理化学実験の温度保持に使われます。また寒冷地での水道管などの凍結防止にも使われます。タンクの形やパイプの形に沿って隙間なくヒーターを巻くことができるため効率よく使用することができます。特に大型タンクの下3分の1にヒーターケーブルを巻きつけ加温することで、タンク内の上部と下部で対流が生まれ自然撹拌が起きます。

凍結防止に使用するときはパイプに巻きつけ使用しますが、発熱体を絶縁体で覆ってあるため重ね巻きしてもスパークの危険性がありません。

ヒーターケーブルの特徴

ヒーターケーブルの特徴は、自己温度制御機能を持つ半導体発熱体にあります。ニッケル銅より線を自己制御発熱体で覆ってあります。この半導体発熱体は自己の温度変化により発熱量が変化する性質を持っています。温度が下がると出力が増加し、温度が上がると出力が減少するので、一定の温度を保つことができるため、温度を調整するサーモスタットが必要ありません。異常加熱や焼き切れの心配が無いため幅広く使われています。

使用電圧は汎用の100Vあるいは200Vで目的に応じて発熱出力を選ぶ必要があります。漏電ブレーカーを設けることとされています。特に凍結防止で使用する場合、融解点では温度上昇がないため過電流が発生する恐れがあるため適したヒーターケーブルを選定しなければなりません。

電圧により発熱する発熱体を使用しているため火花スパークに気をつける必要があります。防爆仕様でないものは有機溶剤を使用する場所や粉じんが発生する場所では使用できないため、日本の規格では「電気機器防爆構造規格」を有しているものを使用する必要があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です