パレットステージとは
パレットステージとは、中二階式の棚(仮設中二階)のことで、倉庫の上部にできてしまいがちなデッドスペースを活用するために設置します。2台のラックの間にスチールパレットを架け、繋げていくものです。アンカーなどを使用せず建物に固定しない仕組みで、組み立ても解体も短期間で行うことができます。
積載ラック、積層ラック、積層棚、メザニン式積層ラック、メザニンラック、立体架台、プレーンラックなど、似た構造物は多くあります。これらのうちパレットステージは最も簡易的な設置方法を用いるもので、アンカーを使わずに逆ネステナー(逆ネスティングラック)を支柱として設置します。
パレットステージの使用用途
パレットステージは倉庫の上部にできたデッドスペースを活用するために考案されました。平面を上下二層化することができるので、作業スペースと収納量が単純に倍増します。
ボルトを使わないので、フォークリフトで好きな場所に設置し、自由に移動・増設させることができるのが利点です。不要な時は取り外し、ネスティングによる収納が可能です。さらにインテリアを工夫して景観をよくすることもできます。
設置を含めたレンタル貸し出しを請け負っている業者もあります。
パレットステージの特徴
溶接・アンカーを使用せずに組み立てられるパレットステージは、積層タイプ・中二階タイプなどの他のメザニン(中二階)よりも短期間で作ることができ、解体も容易です。在庫の変動に合わせて広げたり縮小したりすることができ、使わない時は場所を取らずに収納しておけます。
パレットステージはメザニンラックの一つです。これまでメザニンラックはあくまで「ラック」であるとみなされており、建築物ではないという認識でしたが、近年耐震設備などが問題視されるようになり、「メザニンラックも建築物の範疇である」と見解が変わってきました。そのため、設計施工においては防災設備や耐震強度などは消防関係法令の規制を受ける可能性があります。棚下は照度が低下するので、照明設備の追加が必要になることがあります。
また、パレットステージの上階に人が常駐することはできません。事務所スペースにするなどといった使い方は不可能で、あくまで荷物を積載し保管しておく場所となります。
参考文献
https://www.saneimatehan.com/product/platform/01.php
https://lplanners.jp/products/mezzanine-rack/