テストプローブとは
電気回路や試験装置の実験、導通確認、波形確認に特化したプローブをテストプローブと言います。
一般的なクリップやプローブとは異なり、基板の小さな電子部品の測定や、被覆が剥かれていないケーブルの状態でも測定することができます。
テストプローブには、検査対象物に合わせて数多くのサイズや先端形状があります。代表的な先端形状には「先端クランプ式プローブ」「ピアス式プローブ」「プローブピン」などがあります。
テストプローブの使用用途
基板にはんだ付けやコネクタ接続をせず、プリント基板や電子部品の検査を行う際に使用します。
- 先端クランプ式プローブ
測定箇所を掴んで測定します。一般的なクリップやプローブでは届かないような、狭く奥まった場所にある小さい部品を測定する際に使用します。 - ピアス式プローブ
ケーブル外被の上から導体に突き刺して測定する際に使用します。ケーブルを切断できない状態でも測定できることが特徴です。 - プローブピン
検査対象の電極に適切な荷重と接触を行った電気的な検査を行う際に使用します。
テストプローブの原理
- 先端クランプ式プローブ
先端クランプ部は洗濯バサミと同じような原理になっており、物を挟む箇所である口金(先端クランプ)が可動するようになっています。
物を挟む箇所と対称になっている部分とバネで繋がっています。バネが引っ張られると先端クランプが開く構造となっています。
フックチップとバネも接続されているため、フックチップを引くと、バネが引っ張られることで先端クランプが開きます。フックチップを戻すとバネが戻り、先端クランプは閉じ、対象物を挟みます。 - ピアス式プローブ
ピアス式プローブは、注射針のように先端が非常に細長くなっており、ケーブルの被覆をそのまま貫通して導体と接触することで測定します。折れ難いように、ステンレスなど比較的硬い金属で作成されています。 - プローブピン
「プランジャ」「パイプ(バレルとも言う)」「バネ」の3パーツで構成されています。構造はパイプの中にバネが入っており、 プランジャに過負荷が掛かるとバネが縮みます。そのため、検査対象に適切な荷重を保つことができます。
参考文献
https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/37/37601/37601_p34-35.pdf