ゴム集成材とは
ゴム集成材とは、ゴムの樹液を採取した後の木を再利用し、接着剤で組み合わせて成形した人工の木材です。
木目はまっすぐなものが多く、灰白色で美観性に優れています。また、やや重く硬いのが特徴です。無垢材と比較して美しい木目や調湿性などは劣りますが、集成材は人工的に成形するため、コスト面にも優れていて、安定した品質を確保できます。
ゴム集成材の使用用途
ゴム集成材の主な用途は、テーブルの天板や棚板、家具、造作材、内装材などです。日常生活で目にする機会が多い使用用途は天板や家具ですが、造作材や内装材にも使われるほど汎用性に優れています。
加工性に優れ塗装も容易にできる点も汎用性の高さにつながっており、この加工性の良さを活かして、ロクロ加工を施した手すりなどにも使用されています。
しかし、耐久性が低いため建築物用には適していません。そのため、使用用途によって集成材の材質や無垢材などを詳細に比較検討し、選定することが大切です。
ゴム集成材の原理
ゴム修正材は、木材の継ぎ加工と接着加工により、細かい木材板を一枚の大きな材木に加工して作成されます。香りや肌触りが天然の無垢材に比べ劣りますが、品質が安定しており加工性に優れているのが特徴です。
ただし、接着剤を使用しているため、経年劣化の期間を考慮しなければなりません。とはいえ、集成材が流通するようになってから月日がそれほど経っていないこともあり、実際には数十年単位の市場での信頼性データはないのが現状です。
ゴム集成材の種類
集成材は使用用途に応じて、造作用集成材、構造用集成材、ハイブリッド集成材の3種類に大別されます。
1. 造作用集成材
天板や家具、床、壁などに使われており、最も目にする集成材です。高い耐久性を必要としないため、ゴム集成材も利用可能できます。また、美観性を付与するために薄い化粧板を表面に貼り付けた集成材も存在します。ホームセンター等で簡単に手に入れられるため、DIYでもよく使われる集成材です。
2. 構造用集成材
建築物の柱や壁、梁など大きな負荷がかかる用途に用いられる集成材です。耐久力と高強度が求められるため、ゴム集成材は適していません。JAS規格によって集成材の大きさや用途が定められているため、事前に確認する必要があります。
3. ハイブリッド集成材
ハイブリッド集成材は、集成材の内部に鋼材を組み込むことで、強度補強を施した集成材です。万一火災が発生した場合でも建築物の崩壊を防ぐ効果を期待でき、ハイブリッド集成材を使用することで4階までの建築が可能になりました。
昨今のSDGsの環境問題への配慮からも、見た目が人に優しい木造建築でありながら、意匠性や工法にも優れ、防火性や耐震性に優れた特徴あるハイブリッド集成材の開発が建築メーカーを中心に進められている状況です。
ゴム集成材のその他情報
1. ゴム集成材の塗装上の注意点
ゴム集成材の加工は比較的容易な材質といえますが、塗装には注意が必要です。集成材とはその名の通り、一枚の板ではなく、細かい材木を集めて板状に接着剤にて加工されています。そのため、表面上に元の材木間の継ぎ目があるのが特徴です。
特にゴム集成材の場合には、塗料の増量と補強を目的として配合される「体質顔料」の含まれていない着色剤を用いると、吹き戻りが生じることもあるため、継ぎ目を目立たせないよう塗装着色に重点を置いて塗装しなければなりません。また水分による黒色変色を防ぐためにも、乾燥は迅速に行うことが重要です。
2. ゴム集成材の使用環境について
ゴム集成材は耐朽性が低いと称される材木ですが、よほど湿度の高い環境でない限り、実際に市販の家具や造作物にも用いられている材木なので問題ありません。とはいえ、過酷な高い湿度環境下での使用する場合は、この点を留意しなければなりません。
また、ゴム集成材に限らず、白色の色合いの集成材が直射日光で経年的に飴色に変化する事例は多いです。そのため、ゴム集成材の艶やかでくせのない白色や木目を好む場合には、直射日光での経年変化に注意が必要です。
参考文献
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/laminated_wood/
https://kenzai-digest.com/what-is-laminated-wood/