異径ソケット

異径ソケットとは

異径ソケット

異径ソケットとは、外ネジ (雄ネジ) 同士を接続する継手であるソケットのうち、径が異なる配管を接続するものです。

最も一般的に用いられる製品はねじ込み式のものですが、塩ビ製に代表される差し込み型のソケットも用いられています。異径ソケットは接続するパイプによって素材が異なりますが、基本的に用いられるパイプと同じ素材です。

塩ビ管と鋳鉄管などの異素材配管をつなぐソケットも販売されていますが、パイプは流れる流体や周辺環境、耐用年数などを考慮して選定されています。ジョイントも同様の条件が必要であるため、異なる素材を用いる場合には十分に考慮することが大切です。

異径ソケットの使用用途

異径ソケットは、異なる径の配管を直線的に接続する際に使用されます。配管やパイプは、液体や気体などの流体を移送する用途に広く用いられています。しかし、長距離で移送する場合に長い配管を用いると、たわみなどによる配管の破損の恐れがあります。

また、重量や嵩高さの面から設置時の取り回しが悪く、破損した場合にも配管全体を交換しなくてはならないため、コストアップの大きな要因です。そのため、ソケットなどの継手を用いることで短い配管同士を繋ぎ合わせることが可能になり、上記のような問題の解決にも寄与することができます。

異径ソケットの特徴

長所

異径ソケットの長所は、径が異なるパイプ同士を接続できることです。通常のソケットは同径のパイプ同士しか接続することができず、使用するパイプの径を揃える必要があります。異径ソケットを用いることで、配管の用途に合わせパイプの径を変更することが可能になります。

異なる径のパイプを接続することができるため、環境により配管の径を変えたい際や途中で一部のパイプを取り替えたい際に便利です。異径ソケットは径違いソケット、レジューサーとも呼ばれ様々なメーカーで取り扱われています。

短所

異径ソケットは様々な径に対応している分、種類が多く選択方法が難しいのが短所です。また、素材の種類も多く、使用する配管の素材によって耐用年数が異なるため、パイプとの相性を考慮する必要があります。

異径ソケットの種類

異径ソケットにはねじ込み式、差し込み型という施工方法による分類があり、ねじ込み式の製品が多く展開されています。異径ソケットは様々な材質の製品が展開されています。

1. ポリ塩化ビニルの異径ソケット

ポリ塩化ビニル (塩ビ) の異径ソケットは酸やアルカリなど、薬剤耐性が高く錆びにくいというメリットの他、耐熱性が低く衝撃に弱い、経年劣化しやすいという特徴があります。

2. 鉄製の異径ソケット

鉄製のものは鋳鉄、白鉄といった素材が使用されています。頑丈で耐摩耗性に優れていますが、内部への腐食は進みにくいものの、錆びが付くという特徴があります。

3. ステンレス製の異径ソケット

ステンレス製のものは錆びにくく、強度や耐熱性にも優れており汎用性が高いことが特徴です。

異径ソケットの選び方

異径ソケットは配管継手のうち、径が異なる配管の接続のため、ろうとのような形状をしています。他の継手も特徴的な形をしているので間違えにくいですが、同じ呼び径のパイプをただ直列に繋ぐだけのソケットと区別をつける必要がありまります。

継手の口径の表示方式は、メートル法を用いるA呼称、インチ法を用いるB呼称の2種類です。呼び径が10mmのものを選ぶ際は10A、または3/8Bと表記されているものを探します。異径ソケットを選ぶときに口径はとても重要になるため、配管のサイズを確認しておく必要があります。

異径ソケットの使い方

異径ソケットの多くはねじ込み型と呼ばれるもので、シール剤を使用して施工します。液体シール剤、シールテープを丁寧に塗布してから手やパイプレンチでねじこみます。防錆処理として錆止めを塗布する場合もあります。

差し込み型のソケットは名前の通り差し込むだけなので、施工が比較的簡単です。熱収縮を吸収させるため、排水継手の熱応力を緩和させることができます。これにより、膨張による破損事故を防ぐことに繋がります。

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